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【3231】 | RE:筒井康隆 メルカトル (2010年09月30日 23時35分) |
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ドウコク!さん、こんばんは。 >でも、もし、いよいよとなったら、その前に、下準備として「新・旧約聖書」を予習しておくのを、お勧めします。 ありがとうございます。 でも今の私に、ミステリ以上に難解な聖書を理解できるでしょうか。 些か不安ではあります。 >「世にも奇妙な物語」でTV化されているとのことも含め、支持者は多いのかも。 『白いメリーさん』の中では、はっきり記憶に残っているのは『日の出通り・・・』だけです。 それだけ突出している、と言う訳ではなく、おそらく私の好みに合っていたのだと思います。 だから、私と同じ様に本作に共感した業界人もいたという事に、ちょっぴり嬉しくなったりしました。 >まだ、途中を忘れるまでには至りませんが、「アイルランドの薔薇」は、ラストだけでも私は、かなりの高得点を与えていますね。 それ程強烈なラストだったのであれば、一読の価値は十分ありそうですね。 頭に入れておきます。 >普通のサラリーマンである主人公「俺」が、どんどん困った状況に追い込まれていく、というのが結構、多かったと思います。 その中で、不条理劇が演じられるのですね。 これだけ読むと、それ程突飛な設定と言う訳でもなさそうですが、日常的な出来事をユーモアを交えながら劇的に描くのはかなりの手腕が必要となるように思います。 また、舞台が普通の会社であったり、家庭であったりするのは、主人公に感情移入しやすいという利点はありそうですね。 >会社では、変な上司や客のクレームのために、飲みに行くと、変な同僚や近くにいた酔漢のために、 >家庭では、難題を持ちかけてきた妻や子供のために、予想外の事態に陥り困ってしまう、という。(そこが笑える。) 「俺」が窮地に陥れば陥るほど、読者は同情する共に笑えるのは、まさしく筒井氏の底力を感じずにはおられません。 ではまた ^^ |
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【3233】 |
ドウコク! (2010年10月01日 22時34分) |
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これは 【3231】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんは。 >でも今の私に、ミステリ以上に難解な聖書を理解できるでしょうか。 いや、別に理解する必要は無い、と思います。 というか、アレは無理でしょう。 ただ、どんな話が出てくるのかだけでも知っておけば、欧米モノの文学の少しは役に立つ、という意味での予習です。 カインとアベル、放蕩息子、十戒、ヨハネの首を求めたサロメ、最後の晩餐etc、よく出てきますよね。 だから、本物の聖書も読まなくて良く、例えばあらすじだけでも分かるような本で、充分だと思います。 だいたい、本式の「新約聖書」では、イエスの生涯について同じ話(細部は違うが)を、4人の作者が書いているし、 (3人目くらいで、うすうす気づき、4人目では、「何で同じ話が4通りも出てくるねん。」と、私は少しムッとしました。) また、重要な教えは、「〜〜人への手紙」などでも、また出てきます。 他に、イエス死後の弟子たちの活動、また、「詩篇」や「ヨハネの黙示録」などもあって、これらは理解しにくいので。 最悪、少年少女向けでもいいのでは?(私の場合、「旧約聖書」と「古事記」は、これで済ませました。 本式はチンプンカンプンだし。) >それ程強烈なラストだったのであれば、一読の価値は十分ありそうですね。 「アイルランドの薔薇」、“強烈なラスト”というよりも、(以前に書きましたが)ミステリには珍しい、ホンワカ感を感じさせる、ですね。 筒井康隆氏、つづき。 >「俺」が窮地に陥れば陥るほど、読者は同情すると共に笑えるのは、まさしく筒井氏の底力を感じずにはおられません。 大阪人として持って生まれたサービス精神と、膨大な知性と教養の成せるワザだと思います。 ただし、「膨大な知性と教養」については、読む方にとってマイナス要因となることもあります。 つまり、「む、難しすぎて、よく分からん。」という作品もある、ということです。 どうやら筒井氏は、哲学(中でもカントやヘーゲル)・心理学(ユングやフロイト)・社会学(マックス・ウェーバー)などに精通しているようで、 そういうのが少しぐらいならイイけれど、大挙して出てくる作品もあり、そうなると、もうお手上げですね。 「正・反・合の弁証法的に言うと……」、「……これはリビドーで説明することができるだろう」 → 何のことか、分からんっちゅうねん。 そんな読者の感想も、ギャグにしている作品さえ、あったりするのですよ。 ともかく、深い一方で幅広く、且つ一筋縄ではいかない、作家だと思います。 |
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