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【7006】 | RE:「模倣の殺意」再び ドウコク (2013年05月05日 22時22分) |
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メルカトルさん、こんばんは。 >あまり褒め言葉になっていませんが、それはちょっと偶然に頼り過ぎではないかという点が気になったためですね。 ここは私も気になった点です。 同じく、「偶然過ぎる」と。 まあ、個人的には許容範囲ですが、人によっては不自然、あるいはもっと積極的にアンフェアと不満を抱かれる人も。 そういう意味では、(おそらく文庫の解説も読まれているでしょうが、その中にあった、) 何回目かの改訂にあった、冒頭分の後に少し付け加える形 (↑分かりにくいですが、これ以上詳しく書くとネタバレになるので) が、一番良かったと思います。 たった一言を付け加えるだけで、ガラリと作品の印象・出来が大きく違った気がしてなりません。 そして、そうしない形での発表が本作の残念な点でもある、と感じました。 >しかし、本作がこの手のトリックを扱った、初めての作品でしょうから、その点は評価されるべきだと思いますね。 もしかしたら、本作が今の時点で売れ行きが伸びているのは、 (1) 折原氏他のを読んでいない人が、初めてこの手の作品を読んで衝撃を受けた。 または、 (2) 読んだ上で、更にその前に書かれた作品だということを知って、驚いた。 など読書体験に差はあっても、それぞれの立場での口コミで広がったのかも知れない、と思うようになりました。 >でもこうしたちょっとした仕掛けが、読者としては嬉しいのではないかと思いますね。 はい、おっしゃる通り、 メイン・トリックだけでなく、それプラスちょっとした工夫が読んでいて嬉しいものです。 (実は、時計の写真の方も、上手いと感じています。) 例えるなら、 「犬神家の一族」の「斧・琴・菊」や、「獄門島」の「〜〜じゃが」のような感じを、受けました。 |
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【7007】 |
メルカトル (2013年05月05日 23時15分) |
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これは 【7006】 に対する返信です。 | |||
ドウコクさん、こんばんは。 >まあ、個人的には許容範囲ですが、人によっては不自然、あるいはもっと積極的にアンフェアと不満を抱かれる人も。 アンフェアと言うか、おっしゃる通り不自然、或いは現実的にはまずあり得ない、でしょうかね。 まあ逆に考えれば、同○同○だったから敢えてその行為に及ぼうとしたという事かもしれませんけど。 それにしても、出来過ぎの感は否めませんねえ。 >何回目かの改訂にあった、冒頭分の後に少し付け加える形 >(↑分かりにくいですが、これ以上詳しく書くとネタバレになるので) >が、一番良かったと思います。 うーん、それは微妙なところなんですね。 確かにそうするのが最もフェアであるだろうし、最初からその事実を明らかにしておけば、読者にとってもトリックを見破るための重要なポイントとなりますね。 しかし、そうすることによって、せっかくの大トリックが透けて見えてしまうような気もします。 それに加えて、私のようにあの一言に少なからぬ驚きを味わうことが出来なくなってしまいますし。 ですから、現時点ではどちらが良かったとも判断しかねます。 実際そのパターンを読んでみないことには何とも言いようがありません。 それでも多分、私にはこのトリックが見破れなかったとは思いますけどね。 >たった一言を付け加えるだけで、ガラリと作品の印象・出来が大きく違った気がしてなりません。 確かにそれは間違いないと思います。 しかし、その手法が果たして正解だったのかどうか・・・難しいところですね。 >(1) 折原氏他のを読んでいない人が、初めてこの手の作品を読んで衝撃を受けた。 これが一番大きな要因ではないでしょうかね。 大体、ミステリが売れないこの時代に、知名度の低い作家の、しかも昔の推理小説がこれだけ売れるのは、まさに異例の出来事だと思います。 それはやはり、普段あまりミステリを読まない人たちが、この慣れないトリックに衝撃を受けた、ということじゃないですかね。 >(2) 読んだ上で、更にその前に書かれた作品だということを知って、驚いた。 これも可能性はありますが、このトリックを知っていた読者は、それほどの驚きは感じなかったと思います。 けれど、あまり経験値のない読者には、驚愕を味わえるということで、推奨できると確信したので、読んでみたらどうかと周りの人に薦めたとか。 あとは、ミステリとして面白いかどうかは別にして、完成度が高いことも挙げられると思います。 もう一つ、一粒で二度おいしい的な構造も受けたのかもしれませんね。 >(実は、時計の写真の方も、上手いと感じています。) これもトリックとしては、目新しいものではないと思いますが、気の利いた小技だとは認められますね。 >「犬神家の一族」の「斧・琴・菊」や、「獄門島」の「〜〜じゃが」のような感じを、受けました。 そこまでとは思いませんが、そうした小ネタがありつつの大技だからこそ、メイントリックがより映えたのかもしれませんね。 ではまた ^^ |
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