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【3232】 | RE:【黒猫倶楽部】〜ミステリを語りません ゴールデンゼウス (2010年09月30日 23時41分) |
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メルカトルさん、こんばんは。 >『奇偶』なんかもなかなかマニアックで面白かったですよ。 >そうかと思えば、『垂里冴子のお見合いと推理』のような至って軽くて読みやすい連作などもあり、かなり幅広い作風で知られていますね。 その二つは読んでいなかったですね。 >こういった、特殊な設定を施したミステリの先駆けとなった作品のひとつかも知れませんね。 >その奇想天外な創造力は、その後の「キッド・ピストルズシリーズ」にも受け継がれていると思います。 なるほど、他にも西澤保彦氏もそうですね。「七回死んだ男」「人格転移症候群」なども、そういった意味ではかなり特異な設定になっていますね。 >そうですか、半村良氏は全く読んでいませんので、何とも言えませんが、影響を受けていたとしてもおかしくはないでしょうね。 >しかし、半村氏はSF一本の人ではないのですか? SFというより伝奇小説でしょうか。 しかし、私はもっとも好きな作家の一人です。 頭がいいのです。 文章、ストーリー、何をとっても素晴らしいですよ。 スケールもでかいし、この人の本を読んだ読後感は良かったの一言です。 まさに天職だなと思います。 >残念ながら、それは違います。 >ヒントは、お母さんが主人公の部屋にノックもせずに入ってきて、無視するように黙って朝食を置いていく辺りに顕著に表れています。 なるほど、実は二つ候補があったのですが、ではもう一つの方かな? 実は主人公は死んでいて、霊魂がそれに気付いていなかったのでは・・・? Z |
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【3234】 |
メルカトル (2010年10月01日 23時03分) |
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これは 【3232】 に対する返信です。 | |||
ゴールデンゼウスさん、こんばんは。 >その二つは読んでいなかったですね。 『奇偶』はゴールデンゼウスさん向けかもしれませんね。 ツキや運命の不思議を扱った、ミステリとは言いかねますが、風変わりな作品です。 偶然と必然に拘って描かれた大作で、なかなか興味深い内容ではないかと思います。 一方の『垂里冴子のお見合いと推理』は、山口氏にしては珍しく、いたってノーマルな設定の気軽に楽しめる連作推理です。 >なるほど、他にも西澤保彦氏もそうですね。「七回死んだ男」「人格転移症候群」なども、そういった意味ではかなり特異な設定になっていますね。 おっしゃる通りですね。 特に『七回死んだ男』は作者の代表作ではないかと思います。 これまた、普通のミステリ作家には思いもつかない発想が素晴らしい異色作ですね。 ただ、私は西澤氏の作品の中ではデビュー作の『解体諸因』が一番好きなんですけどね。 出来ればこの路線で突っ走って欲しかったのですが、作者自身が本格物では飽き足らなかったのでしょうか。 私にとっては残念な方向に、情熱を注いでいるようですね。 >文章、ストーリー、何をとっても素晴らしいですよ。 うーむ、そうですか。 今後読むかどうか分かりませんが、一応念頭に置いておきます。 >実は主人公は死んでいて、霊魂がそれに気付いていなかったのでは・・・? これはネタバレにはならないと思いますので、正直に申し上げますが、その通りです。 ただ、主人公は死んでいて、亡霊だけの身となっていますが、本人もそれには気付いています。 ですので、今時流行らないルーズソックスを死んだ時の姿のまま履いていたりするわけです。 さて『赤々煉恋』、第四話『私はフランセス』。 これは恐ろしい話です。 ですから、朱川氏もその辺を気遣ってか、登場人物すべてがイニシャルで表記されています。 ある宗教団体に家族ぐるみで入っている家庭で厳しく育てられた私、Rは小学校の頃から盗み癖が治らなかった。 別に欲しいから盗むのではなく、手が勝手に動いてしまうのだ。 そしてついに万引きを発見され、それを知った家族からは教義により、家から追い出されてしまう。 やむを得ず娼婦に身をやつしたRは、ある日「体の柔らかい女を頼む」という客の要望に応えるべく、指名される。 それが、Mとの初めての出会いだった。 MはRに腕を後ろで縛らせて欲しいと要求してきた。 行為のあとRはMに対して、底知れぬ魅力を感じ個人的に付き合うようになるが、Mは人に言えない性癖を 持っていた・・・。 途中からはその後の展開が予測できるのですが、予想通りの展開に恐れ戦かずにはいられません。 しかし、救いは思ったほど後味が悪くなかった事でしょうか。 いずれにしても、私にとっては忘れがたい一篇となったのは間違いありません。 ではまた ^^ |
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