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【2531】 | RE:死体を買う男 ドウコク! (2010年05月17日 22時09分) |
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メルカトルさん、こんばんは。 >『99%の誘拐』は、当時としては最先端の技術を駆使しての誘拐方法に感心した記憶があります。 > >『クラインの壷』はSF的志向が高い作品だった事くらいしか覚えていません。 両作品とも、名義は「岡嶋二人」ですが、実質は井上氏一人での執筆だったようです。 奇しくも両作品への評価は、私もメルカトルさんも「悪くはないが印象に残っていない」なのですが、これは作品の質というよりも、 「好み」が影響しているのでしょうね。 その井上氏、新作を発表していないとのこと。 従って、世間では新作が待ち望まれることでしょうね。 さて、歌野晶午「死体を買う男」。 >もしそんな未発表の作品が発見されたら、それこそ大騒ぎになっていたはずですからね。 いえ、これはですね、「死体を“買って”もいない」のに、何故そんなタイトルにしたのかが、私には純粋に分からない、という意味なのです。 (詳述するとネタバレになりそうなので、この辺で止めますが。) 作中の章に、「屋根裏の散歩者」、「白髪鬼」、「大暗室」など、乱歩作品を当てて、内容をそれに無理やり合わせているところがありますが、 まあ、これはニヤリとできます。 また、作中作の「白骨鬼」も、それこそ内容から大きくズレたタイトルです。 白骨が出てくることは、出てくるのですが。 でも、これも乱歩的な趣を持っているし(多分、「白髪鬼」からの連想でしょう)、作中作ということで、許容範囲でしょう。 ですが、メインタイトルとなると、話は別です。 どうでしょう、もう一度、お尋ねします。 メルカトルさんのお考えをお聞かせ下さい。 このタイトルは、あくまで「乱歩風」ということだけで付けられたのか(=作者の感性)、あるいは元ネタがあって、それをモジッたものなのか? (もしかしたら、萩原朔太郎の方に、元ネタがあるのかも知れませんが。) 元ネタという意味では、乱歩というよりは、横溝正史の方にこれと似たような感じの作品があったようにも、思えます。 長くなりました。 とにかく、読後まず初めに感じた感想がこれだったもので、ついついこだわってしまいました。 (というか、正直、タイトルに惹かれ購入したのに、内容は違うやん、という不満がある、ということです。) |
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【2534】 |
メルカトル (2010年05月17日 23時30分) |
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これは 【2531】 に対する返信です。 | |||
ドウコク!さん、こんばんは。 >両作品とも、名義は「岡嶋二人」ですが、実質は井上氏一人での執筆だったようです。 やはりそうですか。 『99%の誘拐』はともかく、『クラインの壷』は井上夢人としての処女作『ダレカガナカニイル・・・』を彷彿とさせますからね。 道理で作風が似ているはずです。 >その井上氏、新作を発表していないとのこと。 最後に新作として刊行されたのが、2006年の『ザ・チーム』のようですね。 文庫版で読みましたが、随分作風が変わっていて、こんな軽い作品も書けるのかと、妙に感心しました。 >このタイトルは、あくまで「乱歩風」ということだけで付けられたのか(=作者の感性)、あるいは元ネタがあって、それをモジッたものなのか? 私も正直何故このようなタイトル名を付けたのか疑問です。 別に乱歩を意識しての事ではないとは思いますし、乱歩の作品にそれに類似したタイトル名は無いはずです。 何らかの狙いがあっての事だとは思いますが、こればかりは歌野氏自身に聞いてみないと分かりませんね。 世評を見ても、タイトルの意味が分からないとの意見が散見されます。 買ったのは死体ではなく○○ではないかとの声も聞こえますね。 >(というか、正直、タイトルに惹かれ購入したのに、内容は違うやん、という不満がある、ということです。) 私も違和感を覚えましたし、そういった意見も多いみたいですよ。 タイトルに偽りありではないか、と言う・・・。 ではまた ^^ |
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