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【1379】 | 麻雀放浪記 ドウコク! (2010年01月08日 22時46分) |
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メルカトルさん、こんばんは。 「こころ」補足。 西洋なら、思想や生活様式のバックボーンがキリスト教で一貫しているため、 (例えば、千年前に良くないものは、今も多分ダメで、12月24・25日は今も昔もクリスマスを祝い、その祝い方もあまり変化していない筈。) 古い作品でも、西洋の読者は古く感じない、と思います。 また、日本人がそれを読めば、今のでも昔のでも、分からない点は同じでしょう。 でも、日本の場合は、江戸から明治もそうですが、明治・大正と今もメチャクチャに変わっているため、 (「こころ」に限らず、100年くらい前の作品は、)同じ日本人なのに、現代の我々には分かりにくい部分も出るのだと思います。 さて、阿佐田哲也「麻雀放浪記」。 全体の感想としては、第1部が最も好きです。 理由は、単純に第1部の坊や哲が一番強いから、です。 第2〜4部では、(これは多分、敢えて作者がそうしたのだろうけれど)坊や哲が弱いので、カタストロフィー(使い方、合っているのかな?) を最後に味わいにくいです。 その点、ドサ健・出目徳という超強豪を相手に、坊や哲が最後まで堂々と戦った第1部のクライマックスの勝負は、勝敗はどうあれ、 とても印象的でワクワクしました。 (やはり、私も読者として、坊や哲に感情移入して読んでいたのでしょうから。) その意味で、第4部は坊や哲より、ドサ健により感情移入したのでしょうが、 やはり、最後は敵に叩き出されてしまう形になってしまったので、(青天井のスー槓子アガリは爽快でしたが) テンションが上がりませんでした。 結局、「強い奴が好き」っていう子供みたいな書評となりましたが、これが偽らざる感想です。 まだ言い足りないので、明日も続けます。 それにしても、失礼とは思いますが、メルカトルさんが本書を読んでいる、いやその前に麻雀をなさる、とは意外でした。 |
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【1382】 |
メルカトル (2010年01月08日 23時55分) |
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これは 【1379】 に対する返信です。 | |||
ドウコク!さん、こんばんは。 『こころ』 >でも、日本の場合は、江戸から明治もそうですが、明治・大正と今もメチャクチャに変わっているため、 >(「こころ」に限らず、100年くらい前の作品は、)同じ日本人なのに、現代の我々には分かりにくい部分も出るのだと思います。 時代背景も勿論そうですが、当時の人々の思考の傾向などは現代に生きる我々には窺い知れないものがあるでしょうし、現在では考えられない独自の考え方や矜持を持っていたと察せられます。 『麻雀放浪記』 >全体の感想としては、第1部が最も好きです。 >理由は、単純に第1部の坊や哲が一番強いから、です。 青春編と銘打たれているだけあって、坊や哲を通して描かれる青春群像は、まさに百花繚乱の様相を呈していますね。 戦後の雰囲気も私のような未熟な読者にも比較的分かり易く描かれていて、好感が持てます。 それにドウコク!さんがおっしゃるように、坊や哲が次第に頭角を現して、最強のライバルのドサ健や出目徳と互角に渡り合っていく姿は、読んでいて非常に爽快感を覚えます。 そしてなんと言っても坊や哲が若いため、比較的感情移入しやすいのも本作が一般読者受けする美点だと思いますね。 各キャラも立っているので、エンターテインメント小説としても読みやすく、魅力ある読み物としての存在感を示している気がします。 >やはり、最後は敵に叩き出されてしまう形になってしまったので、(青天井のスー槓子アガリは爽快でしたが) >テンションが上がりませんでした。 確かにおっしゃる通り、やや尻切れトンボの感は否めませんが、個人的にはこの『番外編』が一番気に入っています。 ただ、坊や哲が定職に就いていて、活躍の場があまり与えられなかった事については残念ではありますが。 なぜか本作では、私は脇役の「森サブ」に感情移入してしまいました。 とりたてて魅力的な人物ではないでしょうが、バイニンではない者の意地を見せてくれたような、そんなところに惹かれたのかもしれません。 自分でも良く分かりませんが。 >それにしても、失礼とは思いますが、メルカトルさんが本書を読んでいる、いやその前に麻雀をなさる、とは意外でした。 正直、麻雀を覚えたのは大学に入ってからですが、友人から、麻雀をする気があるなら絶対読んでおくべきだと薦められたのが本書でした。 自分で言うのも何ですが、これでも強いほうだと自負してるんですよ、麻雀。 ちなみに学生時代、初参戦だった第4回○○寮麻雀大会において(32人が参加)1回戦、2回戦、準決勝、決勝と駒を進め、決勝戦で見事にラスを喰らい総合4位でした。 翌年万全を期して雪辱を晴らすべく、第5回にも参戦しましたが、残念ながら何千点かの差で惜しくも総合5位に終わり、決勝戦に進出できませんでした。 でも最近は全く実戦から遠ざかっておりまして、家庭麻雀すら縁遠いものになってしまいました。 ではまた ^^ |
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