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【9949】 |
メルカトル (2017年04月11日 22時19分) |
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『奇想、天を動かす』 島田荘司 吉敷竹史シリーズの最高傑作が『北の夕鶴2/3の殺人』だとすれば、本作はさしずめ集大成と言ったところか。 とにかく、不可思議、不可能犯罪を無理はあるにしても合理的に処理する豪腕は、さすがに島荘である。 例えば死体の周りにぐるりと火の付いたろうそくが並んでいる理由などは、常人にはちょっと考え付かないものではないだろうか。 ただ、犯人の存在感がやや薄く感じられたのは少々残念な気もする、もっとこの一見頭の弱そうに見える老人をクローズアップしても良かったと思うが、いかがなものか。 まあしかし、あれこれ文句をつけても、本作は島田氏の代表作の一つであるのは間違いないだろう。 |
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【9948】 |
メルカトル (2017年04月11日 22時18分) |
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『本格ミステリ・ベスト100』 ガイドブック 1975年から1994年までの20年間の国内・本格ミステリ・ベスト100。 注目の第1位は、ん?と疑問符付のあの作品。創元社から出版されたせいなのか、よく分からないがどうにも納得しかねる。 まあ確かに傑作だとは思うけど、しかしこれが第1位とは、万人が認めるとはとても思えない。 第2位も、個人的には高評価だが、あくまでエンターテインメントとしての評価であって、本格ミステリとなるとどうだろう。 この二作には何となく違和感を感じる。堂々の1位2位って感じがしない。 他にも、これがベスト10入り?みたいな作品も個人的にはあるので、納得のベストとは言い難い。 数えてみたら、ベスト100の中で、既読なのは79作品だった。逆に言うと、21作品は読めていないので、その辺りまだまだ未熟だと感じた。まあ敢えてそれらをこれから読もうとは思わないけどね。 しかしまあ、それぞれの評論を読んでみると、なかなか的確に評価されているし、中には本質を突いているのも見受けられ、この手のガイドブックにしては質が高いのではないだろうか。 |
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【9947】 |
メルカトル (2017年04月11日 22時15分) |
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『極限推理コロシアム』 矢野龍王 なんとなく、本棚からあふれていたのを見て手に取ったついでに読んでみた。 これはどうしても『インシテミル』を想起させられてしまうが、こちらのほうが出来は良いと私は思う。 だが、かなりの中だるみというか、着々と殺人が起こるのに、恐怖感や緊張感が感じられないのは、最早仕方のないことなのか。 そしてそれまで、大した推理もなされていなかったにもかかわらず、突如として降って湧いたように真相が明かされるのも、なんだか不自然な気がした。 しかし、その真相はなかなか驚くべきもので、ラストに至ってやっと話が締まってきた感がする。 色々と描き足らない部分があったように思うが、終盤だけは十分楽しめたので良しとすべきだろう。 夏と冬の館で同時に殺人が並行して進行していくのは、なかなか良いアイディアだった。 |
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【9946】 |
メルカトル (2017年04月11日 22時13分) |
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『ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!』 深水黎一郎 「犯人ってはあなただ!」って言われても、殺されたわけではないし、死因は心筋梗塞でしょ?その点がどうもスッキリしないというか、イマイチ納得できないんだよね。 これが本当の殺人事件で、まさに犯人は自分だというのであれば、これは凄いなということになるのだろうけれど。 まあしかし、アイディアとしてはなかなかだと思うし、デビュー作にしてはよく書けているのではないだろうか。 それにしても、サイドストーリー的な超能力のくだりは、どう解釈すればいいのだろう。 一見無関係に見えるのだが、真意はいずこにあるのか。 だが、メイントリックより、こちらの双子の姉妹のテレポテーションのトリックのほうが感心した。 なるほど、そんな意表を衝いた鮮やかなトリックを考え付くとは、並みの新人ではないなと思わされた。 |
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【9945】 |
メルカトル (2017年04月11日 22時11分) |
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『密閉教室』 法月綸太郎 全体的に散文的な印象を受けた。若い頃の作品だけあって、まだまだ文章がこなれた感じでなく、どことなく回りくどい感じである。 教室からすべての机と椅子が消えてしまうという、大胆な仕掛けは面白いし、その理由もまあ納得がいくものだ。 しかし、ツッコミどころも結構多い。果たして消えた机と椅子に関するトリックは実際可能なのか、とか、普通の高校生に現役の刑事が助手を依頼するのは普通あり得ないだろうとか。 終盤のめまぐるしい連続反転技は、好みの範疇だが、鮮やかに決まっているとは言い難い。 まあとにかく、若書きで荒削りな印象は否めない。 |
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【9944】 |
メルカトル (2017年04月11日 22時10分) |
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『七つの海を照らす星』 七河迦南 児童養護施設で起こった「学園の七不思議」と称される謎にまつわる事件を、二年目の保育士北沢春菜が児童福祉司の海王の助けを借りて解決する、連作短編集。 全体的にトリックそのものは他愛のないものが多いが、伏線もかなり張られていて好感が持てる。 やや文体が私には合わないと思う部分があったり、第5話などはミステリから乖離しており、正直この話だけは不要だと感じた。 それとそのトリックも、もしこんなのが真相だったら嫌だなと思った通りのものだったのには、はっきり言って腰砕け。 まさかの稚拙なトリックに、驚きを隠せない。 だが、そうした欠点を補って余りあるのが、最終話の衝撃。 創元社の伝統というか、お約束ではあるが、それにしても心の中でアッと叫ばずにはいられない見事な締めくくりであった。 第4話で披露される回文も実によく考えられていて感心した。 |
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【9943】 |
メルカトル (2017年04月11日 22時07分) |
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『空飛ぶ馬』 北村薫 まあ、可もなく不可もなく、というのが正直な感想。 文体は時折キラリと光るものを感じさせる時もあるものの、どちらかというと平板で読んでいて若干退屈さを覚える。 『砂糖合戦』はなかなか面白かったが、他はごくごく普通の出来。 女子大生の「私」にもあまり魅力を感じず、探偵役の円紫はおとなしすぎてあまり好みではないし。ただ、さすがに推理は切れ味鋭いものを見せる辺りは名探偵の面目躍如といったところか。 全体的に、謎はまずまず興味を持たせるが、肝心の真相がいまひとつ感心しなかったのは残念である。 |
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【9942】 |
メルカトル (2017年04月11日 22時06分) |
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『ウロボロスの基礎論』 竹本健治 ミステリ界を震撼させるう○○事件。何故犯人はミステリ小説の天井部分やページの間に次々とう○○をしていくのか。 というまあおそらく、日本のミステリの中で最も下品な作品。ではあるが、無論作者は大真面目で書いているところが笑える。作中の人物もこの○○こ事件に対して、真剣に各々の推理を述べ立てる。 そして例のごとく、作中では全く別の事件も並行して起こっていき、そこには矢吹駆や牧場智久まで登場し、さらに混沌としてくる。 実名登場人物は、笠井潔、綾辻行人、法月綸太郎、麻耶雄嵩、小野不由美、そしてあろうことか中井英夫までが登場する。 さらには、法月氏や麻耶氏の原稿まで挿入されて、何がなんだか訳がわからないカオス状態に。 1300枚を超える大作のわりには、例によって謎がそのまま残されている。それもおそらく読者の最大の関心事が未解決のままで完結してしまっており、まあ竹本氏らしいと言えばそれまでだが、これは読み手によってはかなり業腹だろうと思う。 よって、高得点はやはり期待できないだろう。 |
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【9941】 |
メルカトル (2017年04月11日 22時03分) |
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『トランプ殺人事件』 竹本健治 雰囲気はデビュー作にかなり似通った、そこはかとなく幻想味を帯びた作品に仕上がっている。 必ずしも面白いとは言えないが、小道具のトランプのカードの使い方は上手い。気になるのはブリッジの専門用語やゲームの遊び方などがしつこく説明されているが、さっぱりわからないのでほとんど飛ばしてしまったこと。 これは必要なかったのでは?と思いきや、そこには意外なものが隠されていて、ああなるほどよく考えられているなと感心させられた。 が、個人的にはあまり好きなジャンルではないので、楽しめるというほどでもない。 全体的に地味な作品だが、竹本氏の作品としては破綻なくまとめられている。 |
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【9940】 |
メルカトル (2017年04月09日 22時24分) |
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開幕から9試合終えて、1勝6敗2分け。 ある意味凄い、このペースで行くと何敗するんでしょう。 今日は吉見が頑張ったのに、たった1球に泣いた。 打線はもっと奮起しないと。得点圏打率低すぎ。 とてもプロとは思えません。 ホームでこれでは適地だともっと悲惨なことになりそうですね。 まあほぼ予想通りの展開ですが。 |
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