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【7127】 | RE:異邦人 メルカトル (2013年05月21日 23時36分) |
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ドウコクさん、こんばんは。 >東野氏、何からこんなにブレイクしたのでしょう。 東野氏は口コミやマスコミ、書店での扱いなどで、徐々にその名前が浸透していった感じじゃないでしょうか。 きっかけがあったとすれば、『秘密』のヒットだと思いますが。 >ですが、「秘密」が映画化されたときには、私は原作者の名前を知りませんでした。 多くの人がその『秘密』で東野氏を知ったと聞いたことがあります。 この作品はそれまであまりヒット作がなかった氏に、代表作の称号を与えることになった記念碑的作品じゃなかったでしょうか。 この頃からめきめきと頭角を現していったのかもしれませんね。 >結構な数の本が一か所にまとめられていて印象に残ったのですが、 >それ以後、他の書店でもちょくちょく見かけるようになりました。 時代小説には全く興味のない私ですが、文庫本の平積みされている中に、結構氏の名前を認めることがあります。 何が代表作なのかも知りませんが、ご高齢の方が手に取って眺めている姿をたまに目にします。 >それ以前から有名なのかも知れないですが、その時に名前を覚えた、ということで。 かなりのベテランのようですので、おそらく随分以前から有名な人だったんじゃないですかね。 私も名前を知ったのは最近ですけど。 >もしかしたら、こういう身近な感じの主人公が、重たいテーマの小説には少なかったからかも。 なるほど、なんだかけだるそうな主人公ですからね、そう言えば映画もなかなか良かったですよ。 それと、哲学的な文学作品のわりには面白いですしねえ。 世界中であまりに多くの読者に親しまれているのも分かる気がします。 >本作はサルトルなどの対比など、哲学的側面がかなりあるようですが、そんなに難解な感じはしませんでした。 そうそう、一見難しそうな内容なのに、解りやすいんですよ。 だから、文学作品でありながら親しみやすく、読み終わった後の充足感も味わえますしね。 >私なら、刑務所で「何でやねん」と、ぼやいていると思います。(笑) 私なら、「俺の人生こんなもん」と嘆いていると思います。 不運には慣れていますし。 >失礼、やはり乱暴でしたね。 >戦場であたら若い命を散らさざるを得なかった人達と、比べて書くのは。 いえ、まあ乱暴という訳ではないですが、やはり同じ土俵で語るのはどうかなと思った次第で。 あくまで個人的な不運に見舞われた者と、時代という大波にのみ込まれた若者たちとは、境遇が違うと思います。 どちらがどうということはありません、両者とも不幸であるのは変わりませんからね。 ではまた ^^ |
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【7143】 |
ドウコク (2013年05月23日 22時47分) |
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これは 【7127】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんは。 >多くの人がその『秘密』で東野氏を知ったと聞いたことがあります。 やはり、その辺りでしたか。 東野氏、最初の頃は本格モノも書いていたようですが、そっちに見切りをつけてブレイクしたわけですね。 そこは本人なりの計算というか、売れ線狙いみたいなのがあるのかも。 ただ、「どちらかが彼女を殺した」とか「さまよう刃」などは、ヒット狙いでは無い気がします。 >何が代表作なのかも知りませんが、ご高齢の方が手に取って眺めている姿をたまに目にします。 大沢さんが説明してくれていますね。 代表作が分からない点は、私も同じです。 何点か書名を見ましたが、有名なドラマ化作品とか無いようですし。 それなのに、池波正太郎や司馬遼太郎と同じくらいのスペース、あるいはそれ以上を占めているのが不思議でした。 さて、カミュ「異邦人」。 >そうそう、一見難しそうな内容なのに、解りやすいんですよ。 あと、同じ系統で書き忘れたのが、カフカ「変身」。 あれはいかにも何かを暗示していそうなのが分かるのですが、シュール過ぎて付いていけない。(笑) 映画もあったのですね。 刑務所の場面が、映像では難しい気がします。 内心の描写が多いので。 ところで、もうだいぶ昔に読んだのに、なぜか気になっていた本作。(それで再読したのですが。) どこが気になっていたのかを思い出したようです。 それは、主人公が手紙の代筆を要請されて引き受けた理由で、「断る理由が無かったから」です。 当時、私は理屈っぽい人間で、(今でもですけど) 何をするにしても自分なりに理由を見出して、行動していたように思います。 例えば、私が代筆を引き受けるにしても、「彼のために一肌脱いでやろう」と納得してから、とか。 それが、ムルソーの場合、特に理由も無く脱力するような行動指針。 批判の対象にもなりかねませんが、当時の私は「ああ、そういうのもアリなんだ」と気が楽になり、肯定的に感じました。 |
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