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【7125】 | RE:異邦人 ドウコク (2013年05月21日 22時52分) |
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メルカトルさん、こんばんは。 >ドラマや映画の影響も結構大きいのかもしれませんね。 東野氏、何からこんなにブレイクしたのでしょう。 「容疑者Xの献身」のときには、既にかなり有名だったと思います。 ですが、「秘密」が映画化されたときには、私は原作者の名前を知りませんでした。 (「私は」です。 すでに有名で知らなかっただけかも。) >私が名前を知っているくらいだから、そこそこ有名なんじゃないでしょうか。 佐伯泰英、私が知ったのは、「2007年 本格ミステリ ベスト10」に載ってある本を買いに大書店に行った頃だったと思います。 結構な数の本が一か所にまとめられていて印象に残ったのですが、 それ以後、他の書店でもちょくちょく見かけるようになりました。 それ以前から有名なのかも知れないですが、その時に名前を覚えた、ということで。 さて、カミュ「異邦人」。 >どことなく、ああ自分に似ていると思わせるのは、作者の思うつぼなのかもしれませんが。 もしかしたら、こういう身近な感じの主人公が、重たいテーマの小説には少なかったからかも。 例えば、 ジッド「狭き門」、ヘッセ「車輪の下」なんか、神と信仰などをバリバリに語っていますし。 そういうのを前面に出さないことで、ご指摘の通り、作者が読者により印象づけようとしたのかも知れないですね。 また、解説によると、(あるいは世間一般で聞く評価など、) 本作はサルトルなどの対比など、哲学的側面がかなりあるようですが、そんなに難解な感じはしませんでした。 敢えて言うなら、「主人公の不運」。 殺害した相手は、もともと友人の喧嘩相手、(その友人も、母の葬式後に仲良くなった) そして、友人がピストルで撃とうとした時はすぐに逃げたのに、主人公の時だけナイフを構えて迫ってくる、とか。 私なら、刑務所で「何でやねん」と、ぼやいていると思います。(笑) >しかし、やはりそれとこれとは違うレベルの問題のような気がします。 失礼、やはり乱暴でしたね。 戦場であたら若い命を散らさざるを得なかった人達と、比べて書くのは。 |
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【7127】 |
メルカトル (2013年05月21日 23時36分) |
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これは 【7125】 に対する返信です。 | |||
ドウコクさん、こんばんは。 >東野氏、何からこんなにブレイクしたのでしょう。 東野氏は口コミやマスコミ、書店での扱いなどで、徐々にその名前が浸透していった感じじゃないでしょうか。 きっかけがあったとすれば、『秘密』のヒットだと思いますが。 >ですが、「秘密」が映画化されたときには、私は原作者の名前を知りませんでした。 多くの人がその『秘密』で東野氏を知ったと聞いたことがあります。 この作品はそれまであまりヒット作がなかった氏に、代表作の称号を与えることになった記念碑的作品じゃなかったでしょうか。 この頃からめきめきと頭角を現していったのかもしれませんね。 >結構な数の本が一か所にまとめられていて印象に残ったのですが、 >それ以後、他の書店でもちょくちょく見かけるようになりました。 時代小説には全く興味のない私ですが、文庫本の平積みされている中に、結構氏の名前を認めることがあります。 何が代表作なのかも知りませんが、ご高齢の方が手に取って眺めている姿をたまに目にします。 >それ以前から有名なのかも知れないですが、その時に名前を覚えた、ということで。 かなりのベテランのようですので、おそらく随分以前から有名な人だったんじゃないですかね。 私も名前を知ったのは最近ですけど。 >もしかしたら、こういう身近な感じの主人公が、重たいテーマの小説には少なかったからかも。 なるほど、なんだかけだるそうな主人公ですからね、そう言えば映画もなかなか良かったですよ。 それと、哲学的な文学作品のわりには面白いですしねえ。 世界中であまりに多くの読者に親しまれているのも分かる気がします。 >本作はサルトルなどの対比など、哲学的側面がかなりあるようですが、そんなに難解な感じはしませんでした。 そうそう、一見難しそうな内容なのに、解りやすいんですよ。 だから、文学作品でありながら親しみやすく、読み終わった後の充足感も味わえますしね。 >私なら、刑務所で「何でやねん」と、ぼやいていると思います。(笑) 私なら、「俺の人生こんなもん」と嘆いていると思います。 不運には慣れていますし。 >失礼、やはり乱暴でしたね。 >戦場であたら若い命を散らさざるを得なかった人達と、比べて書くのは。 いえ、まあ乱暴という訳ではないですが、やはり同じ土俵で語るのはどうかなと思った次第で。 あくまで個人的な不運に見舞われた者と、時代という大波にのみ込まれた若者たちとは、境遇が違うと思います。 どちらがどうということはありません、両者とも不幸であるのは変わりませんからね。 ではまた ^^ |
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