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【1790】 | RE:帝都物語 ドウコク! (2010年02月28日 21時37分) |
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メルカトルさん、こんばんは。 >ミステリ小説界では、異端的な扱いを不当にも受けている一人かもしれませんね。 何と、貫井氏はそんな扱いを受けているのですか。 私にとっては魅力的な方ですが。 でも、おっしゃる通り、その方が良いのかも知れませんね。 マイナス要素とて、集まれば大きなプラス要素に転じることもあります。 クズ牌の集合が国士無双に昇華するように。 >それに対して『帝都大戦』は明らかにアクション映画に分類されるべき作品だと思います。 なるほど、それは確かに面白そうですね。 従来の書き込みからもお分かりでしょうが、私はアクション映画も好きです。 しかも、メルカトルさんが購入されたからには、複数回の鑑賞にも耐えられる出来、なのでしょうね。 さて、「帝都物語」、小説版。 これは、何と言っても、最初は、 「平将門の怨念が、東京を呪う」といった設定が、とても型破りで、面白そうだったので、迷わず購入しました。 出だしは、充分に満足のいく、読み応えのある出来だったと思います。 ですが、途中から色々と不満が出てきて、最後まで読んだ時は、 正直、「はあー」ってタメ息が出ました。 まあ、その不満の数々をいちいちは述べませんが、でも、「あまりお勧めできない」が簡単な感想です。 ですが、一つだけ記しておきたいことがあります。 それは、2・26事件を扱った、「番外編」です。(実はこれが「帝都大戦」の元ネタではないか、と思っているのですが。) これのラスト=主人公の青年将校の恋人へ宛てた手紙の最後の部分 には、メチャクチャ感動しました。 2.26事件に参加することで、自身の命はもうすぐ終わる筈と覚悟した上で、したためたものです。 「自分は地獄の底で、あなたを永遠に思い続けています。」 スミマセン、内容的にはこれで合っていると思いますが、原文の表現は、もっと美しかったと思います。 前後の状況が分からない方(未読の方)には、何のことかサッパリだと思いますが、 とにかく、私は、この内容の一文を読んだとき、はからずも落涙してしまいました。 恋人役の女性とは、映画「帝都物語」で加藤保憲に狙われた女性の娘、だったと思います。 |
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【1793】 |
メルカトル (2010年02月28日 22時35分) |
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これは 【1790】 に対する返信です。 | |||
ドウコク!さん、こんばんは。 >何と、貫井氏はそんな扱いを受けているのですか。 私にとっては魅力的な方ですが。 私も決して嫌いな作家ではありません。 10作程しか読んでいませんが、どの作品も読むに価しないと思ったことはありません。 どれも一定の水準を超えた出来栄えだったと思います。 >しかも、メルカトルさんが購入されたからには、複数回の鑑賞にも耐えられる出来、なのでしょうね。 私は1回目は勿論、最初から最後まで通して観ますが、2回目からは気に入ったシーンを何回も繰り返し鑑賞する感じです。 余程面白い映画でない限り、2回続けて通しで観る事はありませんね。 本作も同様に、同じシーンを何回も観ました。 何度観ても飽きないですし、感動も出来ます、そういった意味では購入して損はなかったと思っています。 >出だしは、充分に満足のいく、読み応えのある出来だったと思います。 >ですが、途中から色々と不満が出てきて、最後まで読んだ時は、 >正直、「はあー」ってタメ息が出ました。 うーむ、ありがちなパターンですね。 最初は作者もそれなりに気合が入って、素晴らしい筆力を見せるものの、どうしても中だるみを起こしてしまう、序盤のポテンシャルを保持しきれない、そういった作品には過去に嫌というほど出会ってきました。 ですから、お気持ちはとてもよく分かりますよ。 >2.26事件に参加することで、自身の命はもうすぐ終わる筈と覚悟した上で、したためたものです。 その「番外編」が『帝都大戦』の下敷きになったかどうかは分かりませんが、確かに同じようなシーンがありますね。 >恋人役の女性とは、映画「帝都物語」で加藤保憲に狙われた女性の娘、だったと思います。 『帝都大戦』でのヒロイン役は、かつて加藤と戦った平将門の末裔の最後の生き残りです。 無論、ただのヒロインではなく、限りなく強力な霊力を秘めた、しかしそれ故深い悲しみと悩みを抱えてひたむきに生きる女性です。 そんな女性を南果歩が好演していました、私にとっては非常に魅力的なヒロインでしたね。 ではまた ^^ |
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