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【1397】 | RE:麻雀放浪記 メルカトル (2010年01月11日 23時08分) |
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ドウコク!さん、こんばんは。 >最後には、「ツキ=天の意志」なる魔物(か神様)に敗れ去ってしまう、のかも知れないですね。 麻雀は将棋や囲碁のように、常に強い者が勝つとは限らないところが面白い点であり、勝負の綾のようなものを司っている存在を感じる瞬間がありますね。 将棋や囲碁とはまた違った奥の深さがあるような気がします。 >それでも白黒にしたお蔭で、今では遠い昔の日の出来事みたいな感じが表現できていて、とても良かったと思います。 確かにこの作品をカラーで撮っていたら、全く趣の違ったものになっていた事でしょうね。 戦後の日本を表現する一種の方便だったのでしょうが、個人的には全く違和感を感じることなく鑑賞出来たので、白黒にした成功例である事は間違いないと思いました。 >坊や哲を演じた真田広之は、「ちょっとハンサム過ぎるのではないか、というよりも、主人公をマジに演じるのは、彼では酷?」 どう大目に見ても、真田広之が博打うちを演じるのは無理があるのではないかという危惧は私にもありましたが、初々しさが返って若き日の主人公を髣髴とさせていたような気がします。 ですから、原作よりはやや優し目の「坊や哲像」が上手く出来上がったのではないかと思います。 それに阿佐田氏自身が「俺の若い頃にそっくりだ」と評されていたので、これはこれでありかなと。 >これを見てからは、第4部や、「ドサ健ばくち地獄」(←メルカトルさんが読まれているかは分かりませんが) >では、彼の映像が頭から離れませんでした。 『ドサ健ばくち地獄』ですか、勿論読んでますよ。 私はおそらく、阿佐田哲也名義の小説は全部読んでいると思います。 一時期本当に氏の作品ばかり読んでいた時期がありましたから。 それにしても鹿賀丈史のドサ健は見事に嵌っていましたね。 ニヒルさだけでなく、弱さやだらしなさをも演じきって人間「ドサ健」を上手く表現していたと思います。 他の共演者もそれぞれの人間像を強烈に、或いはさりげなく演じていましたね。 見事なキャスティングだったと思います。 ではまた ^^ |
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【1400】 |
ドウコク! (2010年01月12日 22時11分) |
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これは 【1397】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんは。 >白黒にした成功例である事は間違いないと思いました。 おっしゃる通りですね。 あれには必然性を感じました。 別の理由ではありますが、同じく必然性を感じた映画には、 私の場合、「エレファント・マン」があります。(ご存じかどうかは分かりませんが。) >それに阿佐田氏自身が「俺の若い頃にそっくりだ」と評されていたので、 阿佐田哲也氏といえば、その写真は作家として活躍されてから以後のものを、出版社は使いますね。 (ご指摘の「近代麻雀」の雑誌なども含め) そこでは、前頭部に髪がなく、だらしなく肥満した姿ばかりが写っていますが(どうやら、それは歳をとってというより、病気のせいらしい)、 若いころの写真は、第一線で活躍した勝負師らしく、精悍で鋭く、真田広之顔負けの雰囲気を醸し出していると思います。 >私はおそらく、阿佐田哲也名義の小説は全部読んでいると思います。 何と、それほどハマっておられたのですか! 私も「東1局52本場」(失礼、タイトルあやふや)や、角川文庫以外のモノも、 あの世界観に魅了され、多少は読んでおりますが(双子の兄弟が作者に勝負を挑む話が収録された本など、タイトルは失念)、 全部、までには行きませんでした。 これは本当に凄いですね。 さて、「麻雀放浪記」、第1部以外。 これで印象に残っているのは、やはり何と言っても、第4部・ドサ健が主人公の「番外編」ですね。 以前には「坊や哲に感情移入している」、とは書きました(それは真実ですが)が、キャラクターとしては、実はドサ健が一番好きです。 その彼が主人公であり、期待に違わず(良くも悪くも)縦横無尽に暴れまわる、「番外編」は異色の魅力を放っていると感じます。 ラストは、その彼が勝って終わりにしてほしかったな、とは「番外編」読了後に感じましたが、 でも、アレはアレで良かったのではないでしょうか。 ちゃんと見せ場は作りながらも、結局、こんな人物はあんな風になってしまう、でも、それを慕う人もいる、って、 小説の体を成す一方でアイロニーを込めながらも、作者のアウトローたちへの共感も感じられて、とても余韻嫋々の結末でした。 |
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【1398】 |
ドウコク! (2010年01月11日 23時33分) |
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これは 【1397】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、再びです。 ころころさんへの横レス、失礼。 > 『獏』 ・代打ち稼業の剣城 ぶははは、こんなものまで読んでおられようとは! 誠に恐れ入りました。 現在は、「むこうぶち」という作品の、「御無礼」が流行っているみたいですよ。(数少ない読者の中で。 和了った時に言うセリフ。) 明日は第1部以外で続けたいと思います。 では、おやすみなさい。 |
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