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【7109】 | RE:異邦人 メルカトル (2013年05月19日 23時37分) |
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ドウコクさん、こんばんは。 >少なくとも、どこでも新刊はちゃんと分かるようになっているので。 それはおそらく、ノベルズと文庫本との需要の差ではないでしょうか。 つまり、ノベルズ=売れないから扱いが杜撰、文庫本=そこそこ売れるから、新刊はしっかり一目でわかるように、売れ筋を目立つところに並べる、みたいな図式が成り立つのではないかと。 >売れる作家はますます売れ、そうでない人の作品は売れない、という悪循環もありますね。 その傾向はあるでしょうね。 今一番売れている作家は多分、東野圭吾氏だと思います。なので、多くの書店で東野氏の文庫コーナーみたいなのを設けているみたいですね。 それに引きかえ麻耶雄嵩氏の『隻眼の少女』の目立たなかったこと。 もっと売れると思っていましたが、意外とダメでしたね。 しばらく新刊コーナーに並んでいましたが、早々に文春文庫の棚に収まりました。 やはりネームバリューは必要ですね、つくづくそう思いました。 装丁も悪くなかったし、帯も2冠の受賞を謳っていましたので、売れないわけがないと考えていましたが、現実は厳しいものですね。 >今では、大幅に文字が増えたので必要が無い一方、文字化けという新たな問題が出ている気がします。 文字化けですねえ、私は経験がないので何とも言えませんが。 どんな原因で起こるのかも分かりませんし。 >それはどういうことかというと、まず前提として、主人公は終始一貫して「受身の姿勢≒能動的に行動するわけではない」。 それは私も思いましたね。もう随分前に読みましたので、ストーリーなどもほとんど忘れてしまっていますが、主人公の主体性のなさが自分に通じるものがある気がして、なんとなく共感したものです。 普通なら批判的な感想を持たれるのでしょうが、平均的な人より遥かに気力のない私は、まるで自分自身の姿を鏡に映しているような感覚を受けましたね。 >言い換えると、特に主義主張や思考があって行動しているわけではない。 全くその通りですね。彼の行動原理を追及してみると、行き着くところは「虚無」なのではないですか。 だから流されてしまうんですね、彼は。 そこが当時の私に似ているんですよ、だから大いに共感してしまったんです。 >刑務所でも、出された死刑判決に抵抗するとかの記述も、皆無なのです。 ここは、やはり抵抗したいところでしょう。 自分が死刑にされるに値するほどの犯罪を犯したのかどうか、それくらいは考えなきゃダメでしょ。 いくら主体性がないと言ってもね、自分の命に係わることですから、それすら無関心でいられるのはちょっと理解できないですねえ。 >不思議な感じを抱かせました。 一貫性がないですね。感情が激する場面が、そこは違うだろうって感じですよね。 それだけの激情を持っているにもかかわらず、自分の死刑判決に対して無関心でいられるのは、確かに不思議だと思います。 さて、話は変わりますが、最近再読ばかりでお薦め作品のご紹介もできませんでしたが、以前購入していて長い間読んでいなかった作品 光原百合 『十八の夏』 双葉文庫 と 同じく 『扉守』 文春文庫 この二作は一読の価値はあると思います。 お薦めです。 ではまた ^^ |
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【7113】 |
ドウコク (2013年05月20日 23時08分) |
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これは 【7109】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんは。 >今一番売れている作家は多分、東野圭吾氏だと思います。なので、多くの書店で東野氏の文庫コーナーみたいなのを設けているみたいですね。 東野氏のコーナーは、ホントにどの書店に行ってもあると思います。 あと、不思議なのが、歴史モノで佐伯泰英という人。 読んだことはありませんが、この人も結構コーナーがあるように思います。 有名なのですね。 >文字化けですねえ、私は経験がないので何とも言えませんが。 文字化けとは言い難いかも知れないですが、最近P−Worldへの投稿で、 【6083】のように、数字を「まるいち、まるに」と打ち込めば○付きの数字だったのが、今は(1)、(2)と勝手に変換されて表示されます。 ま、意味は同じなので構わないのですが、ちょっと不思議に思っているところです。 さて、カミュ「異邦人」。 >まるで自分自身の姿を鏡に映しているような感覚を受けましたね。 そんな風に多くの人に思わせる何かが、主人公のムルソーにはあるのだと思います。 私が思うに、自然体であることもそうではないか、と。 つまり、 獄中では、自分の罪を悔いたり、何とか罪を逃れようとか必死に考えたりせず、 ただ、彼女に会えないのが一番つらい、みたいな本音で軽い記述が目立つので。 深刻な場面でも、意外と人間というものは、日常レベルのことを考えているでしょうから。 >自分が死刑にされるに値するほどの犯罪を犯したのかどうか、それくらいは考えなきゃダメでしょ。 おっしゃる通りですが、これが戦争中に出版されたことを考えると、 いやでも戦場で命をなくす不条理さ(ここは考えても、仕方がない、逃れられない)と関係があるような気がします。 永遠の0の宮部など、特攻で命を散らしたのが、いかにも抗いがたい運命だったように。 >光原百合 『十八の夏』 双葉文庫 と > >同じく 『扉守』 文春文庫 ご紹介ありがとうございます。 コピーしました。 |
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