返信元の記事 | |||
【165】 | はじめまして。 あぶらこ (2009年03月13日 12時59分) |
||
みなさん、はじめまして。あぶらこ、と申します。 中年のおっさんなんですが、小学生のころからミステリー好きの筋金入りです。和洋を問いませんが、大学くらいから「怪奇小説」「幻想文学」の方に比重が重くなってきました。ホラーも読まないことはないんですが、現代ものは苦手です。怪奇幻想畑の翻訳者に平井呈一という人がいて、故人なんですが、この人に魅せられてしまいまして。この人の言うことを聞いて30年経ってしまった感じです。 北村薫さんの話が出ているようですが、この人はアンソロジストとしての腕達者なイメージの方が強いですね。短編は悪くはないのですが、そればっかりだとぬるく感じて来ます。ドキドキ、ゾクゾクしたい時に選ぶミステリーには向いていないと思います。春に鈍行列車で一人旅に出る時に携帯するにはよさそうな。 作家で好きなのは、 江戸川乱歩。これは小学生の頃から変わりませんね。古き善き、探偵小説の世界。 小森健太朗。この人の書くミステリーではなく、うんちくや随想のようなものが好き。 岡本綺堂。名文だと思います。平易なのに格調が高い、怪談の世界に浸れますね。大好きです。 チェスタトン。ブラウン神父譚は、何度読み返したかわかりませんね。ミステリーであり、奇想天外な話であり、人間性に対する鋭い考察であり、詩でもある。チェスタトンは偉大な文筆家だと思います。 ディクスン・カー。この人は死ぬまで子どもであり続けた作家ですね。よく、こんなくだらないことをネタに組み上げたなあ、という作品が多いです。好き嫌いがはっきり分かれる作家ですが、自分がミステリーに期待するものは論理性よりも驚きなので、肌に合っています。 リチャード・ミドルトン。幻想作家でしょうか。きらめくような短編をわずかな数残して早世しました。「羊飼いの息子」「ブライトン街道にて」は是非読んでいただきたいものです。 初めて来たのに、好きなことを書き連ねてしまいました。どうぞ、また遊んでやってくださいませ。 |
■ 9,999件の投稿があります。 |
【166】 |
メルカトル (2009年03月13日 21時51分) |
||
これは 【165】 に対する返信です。 | |||
あぶらこさん、はじめまして。 ようこそおいで下さいました。 今後ともよろしくお願いしますね。 あぶらこさんが挙げられている作家の中では、チェスタートンと岡本綺堂以外はそこそこ読んでいます。 あ、「こんなトピを立てておいて、何で超有名なこの二人を読んでいないのか」という突っ込みはナシでお願いします ^^; で、それぞれの作家の印象に残った作品を挙げてみますね。 江戸川乱歩 『D坂の殺人事件』『心理試験』『屋根裏の散歩者』『地獄の道化師』などなど、やはり明智小五郎が登場する作品が多いですね。 あと本当に気に入っているのは、『芋虫』です。 決してみなさんにお勧めはしませんが、グロテスクの極致を描きながらも、最後には感動さえ覚えるヒューマンストーリーだと思います。 乱歩自身は決して反戦小説ではないと言っていますが、私も実はそう思っています。 極限のグロテスクを描写するためには、戦争をも題材に取り込んでしまう、乱歩のしたたかさと執念を感じます。 小森健太朗 『コミケ殺人事件』 たった一度きりしか使えない、裏技トリックを買って。 『大相撲殺人事件』 こんなバカミスも書けますよという、意外な一面を見た気がします。 ジョン・ディクスン・カー 『三つの棺』の密室講義は必読ですが、私としては バンコランが活躍する時間差トリックの『夜歩く』、カーとしては珍しい小物トリックの『皇帝のかぎ煙草入れ』、当時としては画期的なトリックだったであろう『ユダの窓』辺りが気に入ってます。 その他諸々、挙げればキリがありませんね。 あぶらこさん、まだまだ書き足りない事がおありなのではないですか? また来て下さいね、お待ちしてますよ。 |
|||
© P-WORLD