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【3440】 | RE:カラマーゾフの兄弟 メルカトル (2010年11月18日 23時42分) |
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ドウコク!さん、こんばんは。 >ええ、私も「隻眼の少女」を評価していますが、ふふ、メルカトルさんこそ大変な評価じゃないですか。 麻耶雄嵩氏の作品だという点で、どうしても評価が甘くなっている傾向はあるかもしれませんけれど。 しかし、客観的にみても傑作だと思いますよ。 >「容疑者X〜」には、他に注目される部分があると思うので。 「このミス」はそんな点が重要でしょうし。 「このミス」の場合は、発刊当初は本当にミステリらしい作品ばかりラインアップしていたように思いますが、いつの頃からか基準がずれてしまったようですね。 ホラーやSF、エンターテインメントまでその範疇に収まってきている傾向にあるみたいです。 ですからここ何年かは、購入していませんし、順位もほとんど気にしなくなりました。 自分があまり新作を読まなくなった、というのも大きな理由ではありますが。 >でも、「本格ミステリ ベスト10」なら、(年度が違うので、例えば10年区切りなどで)負けると、黙ってはいませんよ。(笑) 一度、戦後日本の本格ミステリベスト100、みたいな企画本が出ると面白いですね。 広く読者に呼びかけて、選出する方式で。 一部の評論家や、読書の達人ばかりでなく、一般の読者に募って決定し公平な立場で、真の日本を代表するミステリを大々的に発表する、みたいな。 >それなら、多部未華子さんにぜひ「不整合を見つけ」、「真実を見抜き」、「静馬を罵倒する」シーンを演じてもらいたいものです。 出来れば、映画で彼女の勇姿を見てみたいものですね。 私が製作者なら、みかげは多部未華子を持ってくると思います。 ただ彼女も、もう21歳なので、もう少し若い女優の方が適役かもしれませんが、そうなると私にはもうお手上げですね。 >なお、あの表紙もイイですね。 とても素晴らしい表装だと思います。 いわゆるジャケ買いした人も少なくないでしょうね。 とにかく売れることは良いことですが、二ヶ月足らずでメーカー品切れするとは、文芸春秋も麻耶氏を甘く見すぎましたね。 >ところで、「秘密」の方は、もう終わった頃でしょうか。 まだまだのようですよ、年内には終わると思いますけどね。 現在、藻奈美が藻奈美として生きていく決心をし始める辺りです。 それを知った平介は、藻奈美に妻として接して欲しいと願い、葛藤する、みたいな展開になっています。 やはりドラマとしては、日常生活の比重が高く、やや平坦な印象を受けるのは少し残念です。 >なるほど。 でも残念ながら、そう言われても、ピンとこないです。 そうですか、やはり『虚無への供物』とは全くの別物と考えたほうが良さそうですね。 それがはっきりして、胸のつかえが取れた感じです。 >まあ、本作、ミステリの要素もありますが、基本は人間の業の深さや、神と信仰などがテーマの文学作品です。 なるほど、ミステリ的な体裁を採りながらも、立ち位置としては奥の深い人間を描いた文学作品なのですね。 どうやら本作は私の想像をはるかに越えた、一種の芸術のようにすら思えます。 それでいて、読者の興味を最後まで逸らさない、素晴らしい文学のようで、やはり名作と呼ばれるべき作品であるのは間違いないようですね。 世界的に有名でしょうし、何ヶ国で翻訳されたのかは知りませんが、それもかなり多くの言語で読まれ続けているんでしょうね。 >最後の下巻で、法廷シーンと、イワンと犯人が対決するシーンが同時進行するところが、本当に面白かったです。 まさに読書の醍醐味ですね。 これ程の大作を最後まで飽きさせずに読ませる、稀有な作品だと感じました。 ではまた ^^ |
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【3441】 |
ドウコク! (2010年11月19日 22時26分) |
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これは 【3440】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんは。 >ホラーやSF、エンターテインメントまでその範疇に収まってきている傾向にあるみたいです。 私が「このミス」の存在を本格的に知ったときには、もう既にそんな感じでしたね。 だから、「1位の作品」と言われても、最初から全くあてにしてませんでしたが、まあ、そんなのがあってもいいかも。 >一度、戦後日本の本格ミステリベスト100、みたいな企画本が出ると面白いですね。 これは凄く面白そうな企画ですね。 これについては、日を改めて、レスしたいと思います。 >とにかく売れることは良いことですが、二ヶ月足らずでメーカー品切れするとは、文芸春秋も麻耶氏を甘く見すぎましたね。 うふふ、私も麻耶氏も文藝春秋も、まさに嬉しい悲鳴ですね。 ところで、「隻眼の少女」、売れているらしいとは言え、やはり映画化は難しいでしょうね……。 >まだまだのようですよ、年内には終わると思いますけどね。 「秘密」、えらいゆっくりしたテンポで放映されているのですね。 もう終わったかと思っていました。 おそらく、原作に無いエピソードも交えているのでしょう。 ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」、つづき。 >どうやら本作は私の想像をはるかに越えた、一種の芸術のようにすら思えます。 多分、そう言っていいと思います。 ただし、条件付きで。 その条件とは、(キリスト教に限らず)宗教が深く根付いている地域で、です。 神や信仰についての深い記述がありますので、そういうのを受け入れられる土壌の地域では、芸術でしょう。 でも、日本のように、1週間のうちに、クリスマス(キリスト教)→除夜の鐘(仏教)→初詣(神道)を行うところでは、 なかなか真の評価はされないような気がします。 私のように、ミステリ的な部分に目が奪われてしまうような。 ところで本作、主人公は、善良で信仰心の篤い三男アレクセイです。 何だかんだ色々なエピソードも、結局はそんな彼の人望を、引き立てるような読後感となります。 「こいつ、エエ奴やな。」と。 ところが……、なんですよ。 これは明日に。 |
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