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【1239】 | RE:続・明暗 メルカトル (2009年12月03日 23時07分) |
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ドウコク!さん、こんばんは。 >いずれも名前だけは聞いたことのある、有名な作品ですね。 勝手に社会派だとイメージしていた高木彬光氏ですが、 >確かに読んでみる価値は、充分にありますね。 高木彬光氏は勿論社会派の推理小説も書いていますが、あくまで本線は本格ミステリであると思っています。 そして氏の優れているところは、作品全体に妖気を漂わせながらも、本質は確りと本格ミステリに仕上がっている点だと思っています。 特に「神津恭介シリーズ」は長編、短編に関わらず、どれも高水準で、常に新しいトリックに挑戦し続けている姿勢は好感が持てますし、秀逸な作品が多く残されています。 >「明暗」は、夏目漱石の絶筆作品です。 ほう、ついに純文学の登場ですね。 ミステリ談義も大いにしたいですが、純文学を取り上げて語り合うのも、とても良い事だと思います。 >また、次の展開へのつなげ方も絶妙で、「次は何が起こるのだろう?」と、ついつい期待してしまうのです。 >それがたとえ、多分日常的で些細な出来ごとであろう、と予想されても。 ミステリに限らずどんなジャンルでも、次はどんな展開になるのだろうと期待感を持たせてくれる作品は、読者にとって至高の宝物ですよね。 私はそんな極上の時を過ごしたいが為に、毎日様々な作家の著作を読んでいるのかもしれません。 なかなかそんな作品には巡り合えませんけどね。 >夏目漱石の真骨頂は、この心理描写の巧みさ、期待感の持続にある、と私は思うのです。 いいですねえ、私は正直一作も読んだことがありませんが、その辺りが時代を超えて読み継がれる大きな要因の一つなのかもしれませんね。 いやー、それにしても夏目漱石ですか。 ドウコク!さんは幅広い読書経験をお持ちのようですね。 感服いたしました。 ではまた ^^ |
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【1242】 |
ドウコク! (2009年12月04日 22時09分) |
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これは 【1239】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんは。 >特に「神津恭介シリーズ」は長編、短編に関わらず、どれも高水準で、常に新しいトリックに挑戦し続けている姿勢は好感が持てます 「神津恭介シリーズ」、聞いたことがあります。(その程度で申し訳ないのですが) メルカトルさんの意見を読めば、なるほど、高木彬光氏は、純粋にミステリを探求しておられるのですね。 その姿勢に、作風は違うかも知れませんが、麻耶氏を連想しました。 さて、展開は平坦だけれども、凄味を感じさせる、夏目漱石の「明暗」。 その未完の作品を、(多分、著作権切れの理由で)完結させるため、別の作者が書いたのが、「続・明暗」です。 これの展開は、夫とかつて良い仲であった女性が克明に描かれたり(「明暗」では登場しただけで終わっていた)、 その両者に疑念を抱く妻が自殺未遂を図るなど、結構、起伏に富んでいます。 ですから、ストーリー的には、こちらが勝るのでしょう。 でも。 「続・明暗」は、私が感じていた夏目漱石の真髄を全く感じさせることなく、また、深みや凄味も感じさせずに、 ハッキリ言って、昼メロみたいな作品として書きあげてしまった、と私は感じます。 「完結させたのはご苦労様だが、しかし、君は漱石の何を見ていたのだ?」と、むなしい読後感が残りました。 この私の読後感、そこに至る過程が正しいのかどうかは分かりませんが、結果としては多くの人が感じたらしく、 話題になることもなく、ひっそりと消えてしまった、と思います。 作者の姿勢や志、苦労は評価してあげたいし、偉大すぎる先人との比較は、仮に後の人が少しくらい上に書いたとしても、 それだけで劣ってしまう印象を与えがちなのは、分かるのですが。 |
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【1240】 |
ドウコク! (2009年12月03日 23時52分) |
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これは 【1239】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、再びです。 >ミステリ談義も大いにしたいですが、純文学を取り上げて語り合うのも、とても良い事だと思います。 では、横溝編が終われば、それについてご報告したいと思います。(と言いつつ、そんなには語れないのですが) では、おやすみなさい。 |
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