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【218】

RE:T字路の行方

もみあげブランコ (2009年06月07日 15時19分)
≪8≫


 木曜日はバドミントン部とバレー部が体育館を使うことになっているので


 あいにく今日はロードワークの日だった


 当てにしていた天気予報が外れ


 昼過ぎから雨が降っていたせいで ロードワークは校内で行うことに変更になっていた



 4階建ての校舎をグルグルと20周する


 それが悪天候時のロードワークだったが、2年生になってからは


 1つ上階に上っては廊下を走り、さらに下の階に降りるときも廊下を走る


 いわばジグザグに校舎を走りまわることに変わっていたので


 外のコースの距離の5割増しくらいをこなさなければならない


 だから部員たちは木曜日に天候が崩れると決まってブーイングをするのであった



 「仕方ないな、さぁ走ろうぜ」


 僕は比較的長距離を走ることは苦手じゃなかったので

 率先して部員たちにそう促した





 5周くらいを過ぎたころ


 いつものランニングハイに陥った僕は、少しギアを上げて走っていた



 4階から3階への階段を1段飛ばしで駆け降りたところでそのハプニングが起こった




 「あっ  危ね!!」



 廊下の影から現れた人影にぶつかってしまう


 咄嗟のサイドステップで正面衝突こそ免れたようだったが


 向こうもボケっとしてたのか、かわす反応が遅れたようだった





 あ・・・・



 ぶつかったのは磯里さんだった



 「あ、あ〜  ごめんね?  大丈夫・・かい」



 僕は汗で濡れた手をTシャツで拭い その手を差し伸べた



 「う、うん・・・  あたしもよそ見してたから」



 彼女はその直後にぶつかった当事者が僕だと気づいた様子だ



 「あ、藤沢君じゃない」



 彼女が落としたバッグを拾ったところで向かいの教室からエリが出てきた



 少しの気まずさが目が合ったときに二人を襲う



 途端エリが僕に



 「ちょっと こっち!!  

  ・・・・いいから〜  早く!!」



 僕は磯里さんに気を取られながら何が何だかわからず


 その場から少し離れたところに連れてかれた



 「ちょっと!   超〜タイミングいいじゃない!

  今ね 磯里さんと教室で話してたのよ」



 「へ?   何を?」


 僕は上がってた息を整え、声を小さくして話すエリに顔を近づけた



 「だ〜か〜ら〜


  前に言ったでしょ? 仲を取り持ってあげよっかって」



 僕はロードワーク中だったこともあって

 まだエリの言ってる意味がわからなかった



 「磯里さんね、けっこういいと思ってるみたいよ

  藤沢君のこと!



  これも何かの縁だから、今言っちゃいなよ!」



  明らかにまだ状況が把握できていない僕と

  水面下で作為的なことを考えていたエリとの間には温度差があったが


  僕は


 「う、うん  わかったよ」


 うまく乗せられそう答えてしまった




 振り向くと磯里さんが何やら不思議そうな顔でこちらを窺っている

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【219】

RE:T字路の行方  評価

ER34 (2009年06月09日 15時33分)

しばらく忘れてて、過去チェ大変だったw
ごめん。
つづきつづきww
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