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【32】

RE:T字路の行方  評価

もみあげブランコ (2008年10月08日 23時45分)

 第十二話   悪いのは 僕



 「雄一郎の… せいで転勤になるの?」

 美香が涙を拭いながら言った

 「う、うん  そうなんだ…」

 僕は組んだ両手をテーブルに置いて話を続けた

 「うちの会社は毎年10月になると、来年度への転勤希望を問われるんだ
 そこでもう5年東京で勤務してるから、そろそろ地元へ戻してほしい
 そう言ったんだ」

 
 これは事実だ

 新天地として東京に住むことは年々楽しさすら覚えてきているものの
 やはり地元意識はどこかに残っていた

 が、よりによって毎年提示している希望が今回になって汲み取られるとは。。

 
 誠に皮肉

 そう思えてならなかった


 美香は相変わらず幼子のように泣いている



 重い空気が二人を包み込む

 
 なぜ地元に戻りたいか?

 そこまでは聞かれなかったし、言うこともなかった



 言えば二人の行く末は明るい未来を見られないだろう

 そう思ったからその先は言えなかった






 「お互いが離れているが故の別れ」

 僕は高校生から付き合っていた麻衣子とのことが
 まだ頭のどこかで悔やんでいたんだろう

 だから地元にさえ戻ることができれば何とかなると思っていた

 地元に戻れば連絡を取って時間、時期、曜日を気にせず話せる

 あの時僕を裏切る形になってしまった事由が理解できる

 もしかしたら

 また恋人同士に戻れるかもしれない


 そんな漠然とした期待感があったからなのだ

 事実、過去2回に亘って麻衣子とはやり直している

 今までの別れが一過性で済んでいたから僕は少し楽観的だったのかもしれない


 そういうこともあって10月に転勤の希望を上司から聞かれたときは
 例年より強く主張した



 それが響いたのとしか考えられない


 この転勤の内示は、僕のせいなんだ




 僕が



 悪いんだ
【31】

RE:T字路の行方  評価

もみあげブランコ (2008年10月08日 21時37分)

◆フォッカーさん

泣いているの?

あたし、こんなときどーすれば…

◆カモ次郎さん

いつもお待たせしてすみません

後ほど更新予定ですので、どうぞご覧ください

◆スネゲのキタロウさん

>万トビで終わるのかな?

そんなに長い小説はきっと誰も見てくれなくなるだろうと…

今作は何話までになるかわかりませんが、一応当トピは数部作で進む予定です
【30】

RE:T字路の行方  評価

カモ次郎 (2008年10月08日 16時11分)

お部屋の皆様、こんにちわ!

池袋は、結構美味しい店あるんだよね。

元北池袋の住人です。

次が楽しみ、頑張れ、雄一郎!
【29】

RE:T字路の行方  評価

スネゲのキタロウ (2008年10月08日 11時07分)



お部屋の皆様

こんちゃ!

次の連載を楽しみにしている

スネだす。

万トビで終わるのかな?

( ̄ー ̄)
【28】

RE:T字路の行方  評価

フォッカー (2008年10月07日 21時13分)


 (T^T)
【27】

RE:T字路の行方  評価

もみあげブランコ (2008年10月06日 22時06分)

・・・・・・・・。汗
【26】

RE:T字路の行方  評価

陛下 (2008年10月06日 14時25分)

お部屋の皆さんこんにち(´・ω・`)ノわ





お部屋の主にはくんにち(;´Д`)ノわ




さあ 今週からここで始まるおいらの連載




「そこ・・・・・ダメ!」




どこかで連載中の純愛小説と被り・・・・おいら被ってないよ( ̄ー ̄*)




また 話がそれそうだ




同時進行すると男性諸君のチンコが心配だから




翌週に延ばしてタイトルも変更します




「どSの行く末」・・・・なんてどう?( ̄ー ̄)
【25】

RE:はじめまして。  評価

もみあげブランコ (2008年09月29日 21時24分)

はじめに

先週の(土)に記述予定とありましたが

投稿が遅れまして、ご愛読の皆様

誠に申し訳ありませんでした 以後気をつけます

◆パクソルミィさん

ご訪問感謝します

禁断病棟部屋では少しハシタナイ言葉を。。

これからも宜しくお願いします


◆フォッカーさん

>あちさん、いい文章ですね(笑)
>何か、穏やかな それでいて自分の中の「あの頃」を思わせる文章でいいですね♪

某トピであのような素敵なレスを書いたフォッカーさんに
そう仰られるとは。。

とても光栄です

素人が作家気分で僭越ながら書いてますので、何かと違和感感じられるでしょうが

その時にはご教授のほど願います

◆陛下さん


ここで何をコメントしようか数十秒考えましたが

何も思いつきませんでした

すみません
【24】

RE:T字路の行方  評価

もみあげブランコ (2008年09月29日 20時11分)

 第九話   22歳のトラウマ



 高校3年の初冬から縁あって付き合っていた麻衣子と別れたのは
 22歳の夏のことだ

 高校を出て就職した僕は、田舎の札幌と東京という
 俗にいう遠距離恋愛をしていた

 盆、正月はもちろん 約2か月に一度は帰省し
 離れていても会ったときにはどこのカップルにも負けないくらい
 触れ合う… そんな関係が続いていた

 麻衣子が勤めている会社の本社が東京ということもあって
 二人が会うための交通費などは よく出張だとかで工面していたものだ


 お互い両親には付き合っていることも承諾済で
 特に彼女の両親にはお世話になった

 高価なネクタイをもらったり
 実家に泊めさせてもらったり…

 そんな公に認められている二人の仲が

 急に壊れたのはホントにあっけなかった

 
 珍しく5日間ほど連絡が途絶え、僕からの電話も
 「ちょっと疲れているから」と一方的に切られ
 今思えば よくある末期症状だったのだろう

 シビレを切らして家にいつもいるはずの時間に
 麻衣子のPHSを鳴らしてみた

 
 プルルル  プルルル… …
 プルルル  プル…

 切ろうとしたときに 電話に出る音がした

 「あ、もしもし?雄一郎だけど」

 「…お前さぁ いいかげん連絡してくんなよ!」


 知らない男の声が電話の向こうから聞こえてくる

 「は? ていうか何方ですか?」

 「麻衣子はよぉ もう別れてほしいんだとよ!」

 よく理解ができない
 頭の思考回路をフル稼働しても 整理がつかない



 何度か問答を繰り返して

 麻衣子が電話に出た

 「あのね、そういうことなの 今取り込んでるから」

 

 電話は切れてしまった

 部屋の中で立ち尽くす僕

 「こ、これって。。」

 
 …
 …
 それから1時間くらいは記憶に残っていない
 いや、人間は本能的に嫌な過去の記憶は消し去ってしまうと聞いたことがある

 きっとそうなのだろう

 僕の両拳は真っ赤に染まり、原形をほとんど留めてなかった

 


 その頃からか、僕に異性を好きになるときに
 独特な自己防衛本能が働くようになったのは…

 
 少しでも興味が沸くと つい声をかけ
 
 ある程度一定のラインを超えるようなかわいいコだと

 「付き合っちゃおっか」

 と言葉を安く売る


 だって。。 
 その方が

 

 期待を裏切られたときに負う傷が、浅く済むから


 


 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜



 角に自販機があるT字路の真ん中に立つ二人

 
 僕は美香ちゃんの左肩に手を置いてこう言った

 
 

 
 「ねぇ 僕と付き合おうっか」
【23】

こんにちは(笑)  評価

フォッカー (2008年09月29日 17時17分)


 トビ主様、お部屋の皆様、こんにちは(笑)

 あちちちさんがトビを立てられたと聞きましたので、取
 る物もとりあえず参上しました。

 あちさん、いい文章ですね(笑)
 何か、穏やかな それでいて自分の中の「あの頃」を思
 わせる文章でいいですね♪

 今後も、そしてこれからもよろしくです(笑)
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