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【809】

夢を捨てた俺に忘れない夏が来た 109  評価

さオ (2016年03月30日 12時45分)




この部の中にも、段々と溶け込めてきたんだなって実感できた。 

このまま夏季大会まで、何もかもが上手くいって、 

奈央の部活は大団円を迎えるんだろうな、と思っていた矢先。 


大会まであと数日という日に、思わぬ出来事が起こった。 




その日俺は、午前中から奈央の部活に行った。 

みんなも、俺も、すっかり慣れてきていて、 

その日もいつも通りに部活が始まって、問題なく練習が進んでいた。 


でも、朝から奈央の様子がちょっと変だな、と感じていた。 

もちろん一番最初に部活に来て(奈央はいつもそうだった) 

いつも通り精一杯声を上げて頑張っていた。 


でも、心なしかいつもより笑顔が少ない気がした。 

それを感じ取っていたのは俺だけではなかったらしく、 

何となく部活全体に、不安な雰囲気が漂っている気がした。 



【808】

夢を捨てた俺に忘れない夏が来た 108  評価

さオ (2016年03月30日 12時45分)




俺は、次の日も奈央の部活に行った。 

もう顧問の先生の姿はなく、俺と3年生が中心になって練習をすすめた。 


管理ということで、バスケ部の先生が体育館の管理室に居てくれた。 

半面は、バスケ部の男子が使っていたのだ。 




その日も練習は好調で、 

俺のアドバイス一つ一つをひたむきに受け止めてくれるのが、とても嬉しかった。 


一人の2年生の子に冗談まじりではあるが「1さんが来てくれてホント助かった!」と言われて、 

照れくさくて、でも感激した。 

千景、という女の子だった。 

ショートカットで淡褐色肌の、元気の良い子だった。 

奈央以外で、この子が一番俺に懐いてくれていた。 



【807】

居眠りする前にw  評価

さオ (2016年03月29日 18時35分)



本日も閑散とした職場からお届けします(笑)


<マンガ大賞2016>「ゴールデンカムイ」が大賞受賞 「僕だけがいない街」は3度目の正直ならず


マンガに精通する書店員らがその年の一番面白いマンガを選ぶ「マンガ大賞2016」(同実行委員会主催)の授賞式が29日、東京都内で開かれ「週刊ヤングジャンプ」で連載中の野田サトルさんのマンガ「ゴールデンカムイ」が大賞に選ばれた。

3年連続でノミネートされ、俳優の藤原竜也さんが主演の実写映画も公開、テレビアニメも人気の三部けいさんの「僕だけがいない街」は4位に終わり、“3度目の正直”はならなかった。




 「ゴールデンカムイ」は、かつて日露戦争で活躍した「不死身の杉元」が、ある目的のために大金を求めて北海道へ足を踏み入れ、アイヌが隠した埋蔵金への手掛かりをつかみ、アイヌの少女らと共に冒険をするというストーリー。

黄金を求める冒険に加え、アイヌの文化や歴史、食事の描写などにも凝っており、「このマンガがすごい! 2016」(宝島社)オトコ編・第2位にも選ばれている。

 
マンガ大賞は、マンガに詳しいニッポン放送の吉田尚記アナウンサーと業界の目利きの書店員らを中心に2008年に創設された。

過去の大賞作を除く、昨年(15年1月1日〜同年12月31日)にコミックスが出版された通巻8巻以内のマンガが対象となる。


これまでの大賞はいずれも受賞後にマンガの売れ行きが急増するため、出版社が最もほしがる賞としても知られている。

08年は小栗旬さん主演で映画化された石塚真一さんの「岳」(小学館)で、

09年はテレビアニメも放送され、広瀬すずさん主演で実写映画化された末次由紀さんの「ちはやふる」(講談社)、

10年は阿部寛さん主演で映画化されたヤマザキマリさんの「テルマエ・ロマエ」(KADOKAWA)、

11年は「ハチミツとクローバー」の羽海野チカさんのマンガで、神木隆之介さん主演の実写映画(2017年2部作公開)と今秋からテレビアニメが放送予定の「3月のライオン」(白泉社)、

12年はテレビアニメ化とアイドルグループ「SexyZone」の中島健人さん主演で実写映画化された荒川弘さんの「銀の匙 Silver Spoon」(小学館)、

13年は綾瀬はるかさんら主演で実写映画化された吉田秋生さんの「海街diary」(小学館)。

いずれもマンガ大賞受賞後に爆発的にコミックスの売り上げを伸ばした。

14年は森薫さんの「乙嫁語り」(KADOKAWA)、

15年は東村アキコさんの「かくかくしかじか」(集英社)で、両作品とも今後の展開が注目されている。


参考

◇マンガ大賞2016の最終結果(カッコ内は獲得ポイント、敬称略)

「ゴールデンカムイ」野田サトル(91)▼「ダンジョン飯」九井諒子(78)▼「BLUE GIANT」石塚真一(68)▼「僕だけがいない街」三部けい(55)▼「百万畳ラビリンス」たかみち(49)▼「波よ聞いてくれ」沙村広明(43)▼「恋は雨上がりのように」眉月じゅん(42)▼「町田くんの世界」安藤ゆき(38)▼「東京タラレバ娘」東村アキコ(29)▼「岡崎に捧ぐ」山本さほ(28)▼「とんかつDJアゲ太郎」イーピャオ/小山ゆうじろう(25)


となっております。




ついでに、おもしろそうな漫画のご紹介を。


完売店続出っ……!「カイジ」スピンオフ『中間管理録トネガワ』が圧倒的に面白い

第1話「紹介」はこちらで試し読みできます。

http://yanmaga.jp/contents/chukankannriroku_tonegawa/

さっき読んだけど、めっちゃおもろかったです。




これは、漫画大賞作品と併せて。次の休みにぜひ大人買いしたいものだけども。

次の休み? っていつなんだろ? 

てか、休みってなんだ?www  ギャハハハ



ではこれにて。 おやすみなさい。
 

【806】

中断7  評価

さオ (2016年03月29日 13時27分)




すみませんが、今日は一旦ここまでにします。 

また明日書きに来ますー! 




あっし:


鼻水(透明)をかんだティッシュを片手で軽く握って少し開くと、、、

しわしわの途中で、糸をひいてる液状のものを発見し

これって、あれじゃんwwwってニヤつく自分は、変ですか? ギャハハハ




寝るべ


 

【805】

夢を捨てた俺に忘れない夏が来た 107  評価

さオ (2016年03月29日 13時25分)




奈央「今日は調子が良かった」 

少し先を行く奈央は、ごきげんな様子だった。 

夏の太陽を思い切り浴びる中走っているというのに、元気そうだった。 


俺「やっぱり、エースじゃん。上手いと思ったよ」 

俺がそう言うと、振り返って「本当?」と笑みを浮かべた。 


奈央「あの、ワイヤーだっけ!あれは面白かった」 


俺「あー、あれね。あれは俺が中学の時の先生に言われたんだ」 

俺「あれを聞いてから、スパイク打つのが楽しくなってさ」 

俺「それをみんなにも味わって欲しかったから」 


俺がそう話すと、奈央はにやにやと笑った。 



奈央「今日は楽しかったなぁ」 


俺「良かった。やっぱり、部活は楽しいのが一番だと思うよ」 

奈央は、笑顔で黙って頷いた。 


奈央「来てくれて、ありがとう」 


俺「え?」 

俺がそう聞き返すと、奈央はもう答えることもなく、 

「ここからは坂道だから辛いよ!」と言って先に走っていってしまった。 


木陰に入ると、遠くからツクツクボウシの声がした。 


 

【804】

夢を捨てた俺に忘れない夏が来た 106  評価

さオ (2016年03月29日 13時24分)




帰り際、歩くのも大変そうにしている先生に、 

「明日から、よろしくお願いします」と頭を下げられ困ってしまったが、 

「はい、しっかり頑張ります」と力強く答えた。 


体育館から出ようとすると、奈央に呼び止められた。 



奈央「ちょっと、帰り道分かんの?」 


俺「あ…ちょっと自信ないな…」 

そういうと奈央はあからさまにしかめっ面になって、 

「やっぱりー?もう、めんどくさ…」と言った。 



奈央「このまま友達と図書館行こうと思ってたのに」 


俺「まあ、どうにかなるよ。大丈夫」 

奈央「いや、絶対迷うって。駅まで戻れないよ多分」 

そう言うと奈央は部活の子たちの所へ行き、「一回帰ってすぐ連絡する」と話していた。 


駐輪場で奈央に、「絶対今日で道覚えてよね」と釘をさされた。 

奈央と二人で自転車に乗って校門を出た。 


瞬間、また空気が変わった気がした。 

なんというか、時間の流れが元に戻った、そんな気がした。 

振り返ると正面には校舎、横には先程まで俺がいた体育館があった。 



【803】

夢を捨てた俺に忘れない夏が来た 105  評価

さオ (2016年03月29日 13時23分)




俺が高校の時のチームも、こんな感じだった。 

いや、もっと厳しかったが、雰囲気は似ていた。 


あの時は、楽しかった。 

みんなで夢に向かって、夢中で頑張っていたあの日、 

俺も今の奈央たちと同じような景色を眺めていたんだ。 


夢というのは、そこにあって、追いかけるものだ。 

それが叶う叶わないではなく、追いかけることに意味があったのかもしれない。 

一つの夢が終わってしまったら、また新たな夢を見つける。 

もしかしたら人生は、そうやっていくつもの夢を追いかけていくものかもしれない。 



俺はボールを叩きながら、体育館の格子窓から外を見てみた。 

正午過ぎの真っ白な光が、校舎と校庭を包んでいた。 

校庭では、サッカー部とハンドボール部が掛け声を上げていた。 

その手前の校舎に続く道を、数人の生徒が歩いている。 


俺は、やっぱりバレーがしたいんだ。 

どんな形であれ、バレーのそばにいたいんだ。 

今日、奈央の部活に来たことで、俺は自分のそんな気持ちに気づき始めていた。 




【802】

夢を捨てた俺に忘れない夏が来た 104  評価

さオ (2016年03月29日 13時22分)




俺がアドバイスをしたからと言って、 

それはあくまで理論的・コツにすぎないものであって、 

すぐに何か変わるというワケでもない。 


ただ、上手くなれたり、何かに気づく「きっかけ」にはなってほしいと思った。 

自分が選手だった時にも、「気づくのはいつだって自分。自分で気づいてから上手くなる」 

とよく言われたものだった。 

だから、この子たちが自分で気づいて上手くなるきっかけになれれば良いと思った。 


もちろん、女子の指導などは今までに一度もしたことがなく、 

自分の教えていることが本当に正しいかの不安もあった。 

でも、この時の俺は、ただ今自分ができること、伝えられることを、 

精一杯にやってあげようとだけ思っていたのだ。 




その日の奈央は調子が良かった。 

何度も何度もスパイクを軽快に打っては、 

「ワイヤーって聞いてから、ジャンプがしやすくなった気がする!」 

と、笑顔で駆け回っていた。 

このスパイクの練習から、チームみんなの笑顔が増えたような気がした。 


そのあと、レギュラーメンバーがコートに入って試合形式の練習が行われた。 

真面目にやっていながらも、終始笑顔が溢れていて、厳しすぎることもない。 

その様子を、顧問の先生は椅子に座って笑顔で眺めていた。 


「いい部活だな」 

奈央がこの部活に最後までいたい、という気持ちもよく分かる気がした。 





【801】

夢を捨てた俺に忘れない夏が来た 103  評価

さオ (2016年03月29日 13時21分)




俺「奈央のスパイクの良いところは、滞空時間だよ」 

俺「滞空時間が長ければ、ボールを一番高い場所で叩きやすくなる」 

俺「それに、相手のブロックがよく見えるし、もっと言えば相手のコートの状況まで見えてくる」 


俺がそう話すと、みんな目を輝かせてこちらを見た。 


俺「スパイクで一番大事なのは滞空時間なんだ。それを意識すれば、かなり変わるよ」 

俺がここまで話して、一人の女の子が申し訳なさそうに「あの…」と声を上げた。 


「どうしたら、滞空時間を上げることができますか?」 


俺は待ってましたとばかりに、この質問にすぐに答えた。 

俺「ワイヤーだよ。ワイヤー」 


俺がそう言うと、みんなぽかんとして首を傾げた。 





俺「自分の頭のてっぺんに、ワイヤーが付いてるって想像してみて」 

俺「そんで、ジャンプした瞬間に、真上に思いっきり引っ張られてるってイメージするんだよ!」 


俺が自分の頭の上で引っ張られているようなジェスチャーをすると、 

みんなもマネして頭の上に手をやって、ワイヤーのイメージをし始めた。 

俺が笑って、「そうそうwイメージが大事なんだ」とスパイク練習を再開した。 



 
勢い良く、「じゃ、いくよーー!」と叫ぶと、 

それに呼応して「はーい!」という掛け声があった。 


アドバイスをしたが、やはり上手く打てているのは先程と同じ子たちで、 

上手くいかない子は、なかなか上手くいかない。 

でも、何人かは打ったあとに感覚を掴んだようで、「何か違うかも」と言って、 

笑顔で何度もスパイクのフォームを素振りで繰り返していた。 


俺はそれを見て、「いいよ!」と笑顔で声援を送った。 




【800】

夢を捨てた俺に忘れない夏が来た 102  評価

さオ (2016年03月29日 13時20分)




サーブカットの後はスパイク練習だった。 

椅子で座っていた先生に「スパイクはよく見てあげて欲しい」と言われたので、 

俺はネット近くの邪魔にならない位置に立って、フォームなどをよく観察していた。 


数人は、しっかりとミートして打てていたが、他の子は高さも足りず、 

ボールを最高打点で上手く捉えられていないようだった。 


俺は「ちょっといいかな」と言ってすぐに皆を集めた。 


奈央が「集合!」と声をかけて練習が中断された。 



俺「みんな、スパイク打つ時に一番大事なのは何か分かる?」 

俺がそう質問すると、答えづらいのか誰からも返事が返ってこなかった。 


奈央が小声で、「高さ…?」と答えた。 


俺「うん、高さも大事。でもいくら高くても、タイミングが合わなきゃ良いスパイクは打てないよね」 


俺がそう言うと、みんなうんうんと頷いて納得しているようだった。 


俺「奈央、一回打ってみて」 

奈央がなかなか良いスパイクを打っていたので、俺は手本を促した。 

俺が下投げでボールをトスアップすると、 

奈央は高く跳んでネットの向こう側にバチン、と良いスパイクを打った。 



俺が笑いながら「ナイスキー」と言うと、他の子たちも少し笑った。 


打ち終わった奈央は、心底恥ずかしそうにして自分の服を引っ張っていた。 


 

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