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【849】

夢を捨てた俺に忘れない夏が来た 145  評価

さオ (2016年04月01日 11時03分)




夏季大会の参加チームは7チームで、1チームがシードだった。 

抽選の結果、奈央の高校がシードとなり、初戦は2回戦となった。 


「一回勝てばそのまま決勝にいける」 

部員全員が色めき立っていて、不穏な雰囲気があった。 


加えて、俺もコーチとしてコートの横で指示をするのは初めてで、 

うまく采配をとることができなかった。 


結果、初戦は無残にも惨敗してしまった。 




俺も慌ててしまいろくなアドバイスができず、 

奈央も緊張からか上手く動けず、 

結果、チーム全体の調子が下向いてしまい、 

全く良いところがなかった。 





試合後、外に集合した部員たちはみんな真っ暗な表情だった。 

どうしたものか…と考えていた時、澄んだ声が響いた。 


奈央「まだ次があるよ」 


奈央の輝いた表情は、この湿った空気を吹き飛ばした。 


奈央「3位決定戦があるから」 

奈央「最後まで頑張って、そこで勝とうよ」 

奈央「まだ、終わりじゃないんだから」 


負けてしまい、心底落ち込んでるかと思った奈央が、 

一際煌めく表情で、部員たちを鼓舞していた。 




【848】

夢を捨てた俺に忘れない夏が来た 144  評価

さオ (2016年04月01日 11時02分)




俺「すっごくいいものじゃないか」 


奈央「うん…まあ」 


俺「この中にいるだけで、ワクワクしてくる」 


そう言っている間も、奈央のチームの後輩たちが 

「オッケー!!」と笑顔でかけ声を上げていた。 


俺「色々考えるな。この雰囲気を、楽しんでこい」 

俺「今日で最後なんだ」 


俺がそう言うと、奈央はしばらく体育館の中を見つめていた。 

まるで大切な何かを優しく見守るような、そんな表情だった。 



奈央にかけた言葉は、そのまま自分にかけたような気もした。 

バレーをやるはずだった三年間。 


途中で途切れた俺の夢。 


俺のしたかったこと、見たかったこと、それは―― 




【847】

夢を捨てた俺に忘れない夏が来た 143  評価

さオ (2016年04月01日 11時01分)




俺「どうかした?」 


奈央「ううん……」 


奈央はそう言って、その場を動こうとしない。 


俺「緊張、してるのか」 


奈央「うん…」 


奈央はこわばった表情で頷いた。 




俺「なあ、奈央」 


奈央「え…?」 


俺「今何が聞こえる?」 


俺の質問が唐突だったのか、奈央は眉根を寄せて首を傾げた。 


俺「シューズのこすれる音、ボールを弾く音、スパイクから着地する振動、かけ声…」 

俺「この全部が、バレーだよな」 


奈央は不思議そうに「そうだね」とこちらを見た。 





【846】

夢を捨てた俺に忘れない夏が来た 142  評価

さオ (2016年04月01日 11時00分)



 
夏季大会の会場に着いて、体育館の外で部員たちが集合する。 

円陣なんか組んで、奈央の声が高らかに響いた。 


「今日は、思いっきりやって、最後まで楽しもう!」 


「おーーー!」部員全員のかけ声が青空の中に吸い込まれていった。 


その中に、俺もいた。 

眩しいはずの太陽を何故か見上げてしまって、 

「すげえ光だな」なんて思った。 

でも、その光の当たる場所に、俺も立っていた。 

奈央たちと一緒に。 





体育館の中は、独特の試合前の雰囲気に包まれていた。 

俺も、何度も感じてきた雰囲気だ。 


朝早く、体中にエネルギーとやる気が漲った状態で行う対人。 

不思議な高揚感に包まれて、何にでもなれるんじゃないか、とさえ思える。 


ふと、奈央がボールを抱えたままコートの脇に立ち尽くしていた。 

カットしてすっかり短くなった髪の毛を、さらに結んでいた。 




【845】

夢を捨てた俺に忘れない夏が来た 141  評価

さオ (2016年04月01日 10時59分)




そして、夏季大会当日となる。 

会場は隣町の高校で、そこまでは自転車で向かう。 


一度自分たちの高校に集合した際、奈央がチームメイト全員に囲まれて、 


「奈央先輩どうしたんですか!」 


「めっちゃ可愛いじゃーん!短いの似合うねー!」 


「気合入れてきたねー」 


と髪型に関しての反応がマシンガンのように飛び交っていた。 




よく晴れた晩夏の日だった。 

奈央の3年間の想いが結実するには、うってつけの日だった。 


視界が狭くなるような真っ白な日光に、街中が照らされていて、 

何もかもが落ち着かないように見えた。 


夏の終わりだったからだろうか。 

俺の胸も、朝から高く波打っていた。 




【844】

夢を捨てた俺に忘れない夏が来た 140  評価

さオ (2016年04月01日 10時58分)




夕方、家に帰って来た奈央は生まれ変わっていた。 

肩甲骨まではあったであろう長い髪を、 

さっぱりとショートヘアにしていたのだ。 


居間でばったり奈央と顔を合わせて、 

その変貌ぶりに俺の心臓は大きな音を立てた。 


奈央「ただいま」 


俺「おお…おかえり」 




ここまでイメージを変えた女の子相手に、 

何も言わないというのもアレだなと思い、 

俺は恥ずかしくて目が回りそうだったが、勇気を出した。 


俺「すごく短くしたんだね。似合ってるよ」 


そう言うと奈央は「ふっ」と吹き出して笑い、 

「ありがとう」と言ってくれた。 


奈央「そんな真面目に言われると、変な感じだね」 

奈央はそう言って自分の髪を触り、はにかむような笑みをこぼしていた。 




パート帰りでキッチンにいたおばさんにも 

「あら!そんなに切ったの!素敵じゃない」と言われていて、 

奈央は上機嫌なようでニコニコしていた。 


正直、奈央がどんな心境で髪を切ったのかは分からない。 

だけど、髪を切った奈央の表情は「何かを決意した」ものに見えた。 


白い首筋が見えるようになってスッキリとした奈央の顔からは、 

強い気持ちが溢れ出していた。 



【843】

夢を捨てた俺に忘れない夏が来た 139  評価

さオ (2016年04月01日 10時57分)




とにかく、今この体育館の中には笑顔の奈央がいて、 

最高の調子になったチームがある。 


後は明日の夏季大会で、この目で見るものが全てなんだろう。 

そんな風に、感じていたからだ。 



部活が終わった後、奈央はみんなの前で 

「みんな、今までありがとう。明日は最後まで、楽しく笑顔で頑張ろうね」と語った。 


澄んだ瞳に、感謝の満ちた表情だった。 

高校の3年間の部活、それはきっと誰にとってもかけがえのないものだ。 


奈央にとってのこの3年間も、きっと何物にも代えがたい、 

楽しくて、大切な、長いようで、あっという間の3年間だったんだろう。 





ここ一週間は、俺もその大切な3年間の一部になっていたのだ。 

そう考えると、なんだか少しだけ胸が温かくなった。 

そして俺自身も、 

自分のやり遂げられなかった3年間を重ねあわせていたのだと、強く思う。 


そして体育館を出る時、奈央は俺に向かって 

「私、気合入れてくるからね」と言って家の鍵を手渡した。 


それはつまり、「先に家に帰ってて」といういつものやりとりだったのだが、 

気合を入れるってどういうことだ?と言葉の意味までは汲み取れなかった。 




【842】

夢を捨てた俺に忘れない夏が来た 138  評価

さオ (2016年04月01日 10時55分)




翌日の朝、奈央は昨日のことがまるで嘘だったかのように、

元気に部活をやっていた。 

吹っ切れたかのように、あの笑顔で、 

大声を上げてボールを追いかけていた。 


奈央の調子が戻ると、自然とチーム全体の調子も高まり、 

俺がコーチに来てから一番の活気に満ちていた。 

練習中、千景ちゃんに「奈央先輩、復活しましたね」と笑われた。 




 
千景「1さん、先輩に何か言ったんですか?」 


俺「うーん…ちょっとそれは、秘密かな」 


俺が笑みを含んでそう言うと、千景ちゃんは意味深に、 

「1さんって、本当にいい人ですよね」と楽しそうに笑顔を浮かべていた。 


それが何を意味しているか、少し気になったけど、すぐにどうでもよくなった。 



【841】

RE:Hello Again 〜 ...  評価

さオ (2016年03月31日 18時15分)


あ、先生だ。 おひさしぶりでーす♪

作業たくさんあって、登場しないつもりでしたが、

先生を蔑ろ(ないがしろ)にしたら罰があたるかもしれないからな。

ンコ出なくなるとかw 止まらなくなるとか。 ギャハハハ


お元気そうでなにりです。


えっと、現在掲載中のモノはエロ度ナッシング、1ミクロンもありません。

聖なる青春物語ですね。

すんごいイイ話なんですよ。

なので次回は、性なる青春物語をお届けしようかなぁ、などと企んでます。


>まだイタイの?

ちくーびですか。 あれからはあの道具使ってないので回復しました。

やっぱり優しく撫でなでがイイかな。 ニャハハハ

ご心配あざーっす\(^o^)/


では、また気が向いたら。 のぞいていただければうれしいです。


どうもありがとうございました。



先生の週末のパチ勝利、、、祈願しておりますです。 楽しめるといいですね♪


では、また〜



せっかくなので、なにかオモロなコピペを、




国王がしばらく城を留守にすることになった。


王妃の貞操が心配だった彼は、王妃にギロチン付きの貞操帯を付けさせた。


城に戻った国王は城中の男たちを並ばせ、下半身を調べた。

見事にすべての男のアソコが切り取られていたが、一人だけアソコが無事な者がいた。



「そちの禁欲をたたえる。ほうびを取らせるのでなんなりと欲しいものを申せ」。


「あふぇ※¨♯だ♂§∀Λω……….」




うん。和むwww

さて、作業するべ。


 

【840】

RE:Hello Again 〜 ...  評価

みゆりんりん (2016年03月31日 14時46分)

サオさん、お久んちゅ〜w

って、あら?
あらら?

知らんうちに、またエローいのやってたの?

え?
まだイタイの?

あ・・・違った(笑)

まったね〜w
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