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【176】 |
綺華 (2014年11月21日 23時21分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
(その1は、【88】) 生活は一気に変わった。 俺は自分に言い聞かせた。考えろ、考えろ、考えろ。 どうすれば残り数ヶ月で彼女の借金を返せる? どうすれば彼女が安全に暮らしていけるようになる? こういうときに宝くじを買ったり賭け事をしても うまくいかないってことは分かっていた。 いつだって、賭け事は金があまってるやつが勝つし、 宝くじは変化を望んでないやつが当たるんだよ。 俺はかつてのミヤギのアドバイスに従い、 ひたすら街を歩きながら考えたんだ。 次の日も、その次の日も、その次の日も。 どこかに、自分にぴったりな答えが転がってると期待して。 その間、口にはほとんど物を入れなかったな。 空腹がある一定のラインを越えると、 頭が冴え渡ることが分かったからだ。 |
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【175】 |
綺華 (2014年11月21日 23時20分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
(その1は、【88】) 俺はしばらく口がきけなかったな。 ほとんど処理落ちしたみたいになっちまって。 気を抜いたらぼろぼろ泣いちまいそうだったな。 おいおい、このタイミングでそれは卑怯だろ、って。 この時、無意味で短い俺の余生に、ようやくひとつの目標ができる。 ミヤギの一言は、俺の中にすさまじい変革をもたらしたんだ。 俺は、どうにかして、ミヤギの借金を全部返してやりたいと思った。 一生が百円に満たないこの俺が、だ。 身の程知らずにもほどがあるよな。 |
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【174】 |
綺華 (2014年11月21日 23時18分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
(その1は、【88】) 「……あなたにとっては、何でもないことでしょうけどね」 そう言うと、ミヤギはちょっと恥ずかしそうにうつむく。 「私、あなたが話しかけてくれることが、嬉しかったんですよ。 人前でも構わずに話しかけてくれることが、すごく嬉しかったんです。 私、ずっと透明人間だったから。無視されるのが、仕事だったから。 普通の店でお話しながら食事したり、一緒にショッピングしたり、 そんな些細なことが、私にとっては夢みたいでした。 場所も状況も選ばず、どんな時も一貫して私のことを “いる”ものとして扱ってくれた人、あなたが初めてだったんですよ」 「あんなことでよけりゃ、いつでもやってやるよ」 そう俺が茶化すと、ミヤギはいじらしい笑顔を浮かべた。 「そうでしょうね。だから、好きなんです。あなたのこと」 いなくなる人のこと、好きになっても、仕方ないんですけどね。 そう言って、彼女はさみしそうに笑った。 |
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【173】 |
綺華 (2014年11月21日 23時17分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
(その1は、【88】) 「でも、落ち込むことなんてありませんよ。少なくとも私にとって、 今のあなたは三千万とか三億の価値がある人間なんです」 「変な慰めはよしてくれよ」と俺は苦笑いした。 「本当ですよ」とミヤギは真顔で言う。 「あんまり優しくされると、逆に惨めになるんだ。 あんたが優しいことは十分に知ってる。だから、もういい」 「うるさいですね、だまって慰められてくださいよ」 「……そんな風に言われたのは初めてだな」 「というか、これは慰めでも優しさでもないんです。 私が言いたいことを勝手に言ってるだけですよ」 |
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【172】 |
綺華 (2014年11月21日 23時16分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
(その1は、【88】) 「実際のとこ、俺の価値っていくらだったんだ?」 ミヤギは「……三十円です」と小声で言った。 「電話三分程度の価値か」と俺は笑った。 「悪かったな、あんたの三十万、あんな形で使っちまって」 「そうですよ。もっと自分のために使って欲しかったです」 怒ったような言い方をしつつも、ミヤギの声は優しげだった。 「……でも、気持ちはすごくよくわかるんですよ。 私があなたに三十万円与えたのも、似たような理由からですから。 さみしくて、かなしくて、むなしくて、自棄になったんですよ。 それで、極端な利他行為に走ったりしたんです」 |
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【171】 |
綺華 (2014年11月21日 23時15分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
(その1は、【88】) ミヤギは俺の言葉の意味を分かっているみたいだったが、 「何を言ってるのかさっぱりわかりませんね」と言って、 いつものように部屋のすみに腰を下ろした。 俺はミヤギが座っている位置の 対角線上にある部屋のすみに移動して、 彼女と同じように三角座りをした。 ミヤギはそれを見て、ちょっとだけ微笑んだ。 「あんたがしらんぷりするなら、それでもいい。 でも一応言わせてもらうよ。ありがとう」 俺がそう言うと、ミヤギは首をふった。 「いいんですよ。こんな仕事ずっと続けてたら、 どうせ借金を返し終わる前に死んじゃうんです。 仮に払い終えて自由の身になったとしても、 楽しい人生が約束されてるわけでもないし。 だったらまだ、そういうことに使った方がいいんです」 |
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【170】 |
綺華 (2014年11月21日 23時15分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
(その1は、【88】) 最初は、あんたがネコババしてると思ったんだ」 ミヤギは、ちょっとだけ目を見開いてこちらを見た。 「俺の本来の値段は三千万とか三億なのに、 あんたがこっそり横領したんだと思ってた。 ……でも、どうしても信じられなかったんだよな。 何か俺は根本的な勘違いをしてるんじゃないか、と思った。 それで一晩考え続けて、ふと気づいたんだ。 ――そもそも俺は、前提から間違ってたんだな。 どうして寿命一年につき一万円という値段が、 最低買取価格だなんて信じてたんだろう? どうして人の一生が本来数千万や数億で売れて 当たり前だなんて信じてたんだろう? 多分よけいな前知識がありすぎたんだな。 自分の勝手な常識に物事を当てはめ過ぎた。 俺はもっと、柔軟に考えるべきだったんだ」 俺は一呼吸おいて、それから言った。 「なあ、どうして見ず知らずの俺に、 あんたが三十万も出す気になったんだ?」 (わたい: !!!!!!!!!!) |
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【169】 |
綺華 (2014年11月21日 23時13分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
(その1は、【88】) 次の朝、アパートにやってきたミヤギに、 俺は男に言われた通りのことを訊ねてみた。 「もちろんですよ」と彼女は答えた。 「残念ですが、あなたの価値、そんなものなんですよ」 「ふうん」と俺が小馬鹿にしたような態度で言うと、 ミヤギは俺が何かに気付いていることを察したらしく、 「代理の人に、何か言われたんですか?」と俺に聞いた。 「俺はただ、もう一回確認してみろって言われただけさ」 「……そんなこと言っても、三十万は三十万ですよ」 あくまでしらを切り通すつもりらしいんだな。 |
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【168】 |
スロ歴30年 (2014年11月21日 21時13分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
蠍座のオヤジださん こんばんは ご無沙汰してました。 今回の読み物、面白いですね。 続き楽しみにしてます。 寒くなってきましたので、お風邪など召しませんように。 |
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【167】 |
綺華 (2014年11月21日 20時47分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
(その1は、【88】) 「どういうことだ?」と俺は男に聞いた。 「どういうも何も、言葉そのままの意味だ。 本当に自分の寿命、三十万だと思ったのか?」 「そりゃ……最初は、安すぎると思ったが」 男は床を叩いて笑う。俺は不愉快になってきた。 「そうかそうか。俺からはちょっと何も言えないが、 まあ、今度あの子に会ったら、直接聞いてみな。 『俺の寿命、本当に三十万だったのか?』ってな」 (あたい: 彼の中に生じた疑惑。。。。。 果たしてどうなってしまうのか!??? 続きは次回に。 コピペけっこう疲れる。 アハハハ 運がよければ、今夜また。 または明日早朝で ) これで許してもらえるかな? いいともっーーーーー アハハハ これでようやく、半分くらいです。 ドラマは、、、まさにドラマチックに展開して。。。 驚愕のフィナーレを迎えることになります。 乞う、ご期待を。 ニャハハ(*^▽^*) |
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