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【26】 |
メルカトル (2017年06月08日 22時00分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
2017年4月1日 『烏丸ルヴォワール』 円居挽 4点 とにかく双龍会に至るまでが長いです。しかもかなり退屈だし、キャラも前作と比べると個性が際立っていないですね。小手先の表現力でもってなんとか描き分けしようというのがみえみえで、それがいちいち鼻についたりします。 なんだか大仰な立役者たちが何人か登場しますが、あまり大物感が感じられず、この人そんなに偉いの?と思ってしまいます。まあ、それほど掘り下げられていないから当然ですかね。 で、ようやく待ちに待った双龍会ですが、期待したほどではなく。まったく盛り上がりません。龍師という偉そうな資格?を持っているはずの流など、これで仕事を全うできているのかと疑いたくなるほど無能さを晒したりして、高揚感が少しも味わえません。臨場感もないし、これは最早作者の力量の問題なのではないかと思ってしまいます。 取り敢えず内容に見合った長さとは言いがたいですね。もっとコンパクトにしていいと思います。採点数が少ないのも解る気がしました。 補足 まあねえ、本シリーズもワンパターンに近いものがあり、濃いキャラがウリですが、肝心のキャラが立っていないので、これはダメです。 『河原町』を読むために仕方なく読んだわけですが、読まないほうが良かったかもしれません。 |
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【25】 |
メルカトル (2017年06月06日 22時10分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
気づけば、巨人を抜いてとうとう4位にまで上がりました。 強いわけでもないけれど、何とか若手先発陣中心に、やっと形ができてきたのかなと思います。 明日は大野ですか?まだ1勝もしていないですが、チャンスですね。ロッテ相手ならなんとかしてもらいたいものです。 |
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【24】 |
メルカトル (2017年06月06日 22時06分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
2017年4月6日 『河原町ルヴォワール』 円居挽 6点 なかなか面白かったですよ。少なくともシリーズ最終作として掉尾を飾るにふさわしい作品といえるでしょう。 『烏丸』などのように焦らすことなく、双龍会にすんなり突入するので、イライラすることもなくストレスを感じません。そこからの加速ぶりは、ややもすると目まぐるしく変化する展開についていくのがやっとという感覚を覚えるかもしれません。 果たして本当の敵は誰なのか、誰と誰が結託しているのか、そして裏ではいったい何が起こっているのかと興味は尽きません。大技小技を織り交ぜての攻防戦は、実に読みごたえがあり、第一作以来の興奮を味わえるのは間違いないと思います。よくこれだけややこしい話を考え付くものだと感心しますね。 ただシリーズを追うごとに書評数が減っているのは、いい加減同じシステムに飽きてくるからでしょうかね。 【ネタバレ】 冒頭でシリーズ中最重要人物が死亡します。これはその犯人を巡っての物語であり、意外な事実が次々と明らかになります。 反則スレスレの記述が多々ありますが、そこは大目に見るとしてほぼ全員が騙されるのではないでしょうか。 補足 双龍会というのは私的裁判のことで、京都では長年に亘って引き継がれた、歴史ある行事です。 龍師という弁護士に当たる役職があり、二つの相反する勢力が論争するものです。 これを是とするか非とするかで、評価は大きく分かれるところでしょう。 特異な設定を生かすも殺すも作者次第。果たして・・・。 |
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【23】 |
メルカトル (2017年06月04日 22時21分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
2017年4月10日 『スマホを落としただけなのに』 志駕晃 6点 まず最初に書いておきたいのは、解説に関して。解説は五十嵐貴久氏が担当していますが、氏は本作をとんでもなく絶賛しています。そして革新的な、あるいは画期的な傑作と断言します。読者はこれを真に受けないほうが賢明だと私は思います。 構成はよくあるパターンを踏襲しており、これは過去のミステリ作品群を参考にしているのは明らかです。目新しいと言えるのは、フェイスブックからある人物を特定していく過程ですかね。それ以外は既視感ありありの使い古された手法で描かれた、むしろよくありがちな普通のサスペンスだと思います。 「志駕以前、志駕以降」というのは、あまりに過度な賞賛ではないでしょうか。本が売れれば何を書いてもいいというものでもないですよね。これではまるで志駕氏が綾辻や京極のような存在になると言っているようなもの。流石にそれはないでしょうよ。 まあしかし、それなりに面白い作品であるのは間違いないです。そこは認めますが、色んな意味でまだまだ未熟さが目立ちます。誤字が二か所、日本語の文法が間違っているのが何か所かありますし、文章も上手とは言えません。また、捜査陣の描き方が杜撰であったり、おかしな発言が見受けられたりします。 期待度マックスだっただけに、拍子抜けというか、やや残念な思いは拭えません。 補足 「志駕以前、志駕以降」と本当に言われるようになったら、私は書評を止めます。というのは大袈裟ですが、それ程の大物新人とは思えません。 Amazonで評されているような新味も、それ程は感じませんし。普段あまりミステリを読まない人が興味本位で読んでみた、みたいな感覚だと、確かに「これは面白い。絶対お薦め」みたいになるのかもしれませんが。 |
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【22】 |
メルカトル (2017年05月31日 21時44分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
2017年4月15日 『眼球堂の殺人』 周木律 6点 長尺が気にならない、平易な文体でスムースに読み進めることができ、ストレスフリーな読書となりましたが。早い段階でこの異様な建造物のトリックには気づきます。これはおそらく誰もがそうなのではないかと思います。第一の殺人?のトリックも過去に前例がありますので、勘の良い読者には早々に見破られる可能性が高いでしょう。 登場人物のほとんどが天才という割には、それらしい人はいません。むしろごく普通の人の印象が強く、あまり場全体がいきり立ったような雰囲気にはなっていません。これは作者の計算通りかもしれません、言ってみればありきたりな館ミステリに落ち着いているのではないかと思います。 意外性はないものの、堅実なストーリー展開や眼球堂のスケールの大きさには好印象を受けました。作者の静かなる意気込みのようなものを肌で感じることができますね。ただし、動機に関しては?な部分もありました。 【ネタバレ】 意外性はないと書きましたが、実はエピローグでとんでもない真相が明らかになります。これにはやられたと素直に思わずにはいられませんでした。 ここに至り、1点加点しようかと考えましたが、やはりトリックの目新しさがないため、この点数が妥当かという結論に達しました。 補足 正直これほど分かりやすいミステリとは思いませんでした。理系ミステリにありがちな複雑系でもなければ、薀蓄過多というわけでもありません。 久しぶりに館ものを読んで、大いに楽しめました。 しかし、トリックがありきたりな上に分かりやすいため、低めの点数に落ち着いたということです。 それにちょっと建造物が大袈裟すぎるかも。トリックを可能にするためには必要なんですけどね。その点、ややもどかしいですかね。 |
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【21】 |
メルカトル (2017年05月30日 22時00分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
2017年4月18日 『愚者のスプーンは曲がる』 桐山徹也 4点 まずタイトルについてですが、主人公で大学一年の瞬は超能力を無効化する超能力を持っています。ですので、彼の前ではスプーンは曲がらないはず、なのに曲がったらそれは愚者(偽者)という意味です。 上記のように、本作は多彩な超能力を持った人物が多数登場しますが、無効化によりアクションシーンは全くありません。超能力を駆使した対決のないサイキックミステリなど面白いのか?結論は面白いはずがありません。 ストーリーは、命を狙われた瞬が超能力ばかりでなくその代償をも無効化する力を有していることから命拾いし、仲間となったキイチとマキが所属する「超現象調査機構」で働くことになる。ある日事務所に血まみれの男が転がり込み、プラスティックプレートを託すとともに、「アヤカには絶対近づくな」という言葉を残し絶命する。謎の女アヤカを追い、三人の調査が始まるというもの。 文体はあくまで平板でほとんど印象に残らないです。次々と現れる超能力者たちも個性はあるものの、描き方が中途半端で誰が誰だかよく分からないといった感じで感心しません。さしたる読みどころもなく、淡々とストーリーは進行し、最後の最後でややこれは、と思うようなシーンが現れますが、それもわずかで終了。結局終始盛り上がらないまま終わってしまったという印象しか残りません。 大体、「このミス」大賞の最終選考に残らなかった作品を書籍化するというのもいかがなものかと思いますよ。正直、そこまでの価値がある作品とは言えないですね。 補足 どこか中途半端な本作、ユーモアも少々あり、サスペンス的な要素も少々、アクションはほんの少し。 あまり面白いとは思いませんが、こういうのを面白いと感じる人もいるとは思います。 まあしかし、宝島社も次々と何でもかんでも刊行しますが、もう少し吟味してからにしていただきたいものです。 |
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【20】 |
柴田輪入道 (2017年05月28日 22時51分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
では、私も消しますね。(こっちは残しておきますけど。) まあ、二人でヒソヒソ話をした、ということで。 |
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【19】 |
メルカトル (2017年05月28日 22時39分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
ドウコクさん、こんばんは。 おっしゃる通りですね。 確かに批判と取られても仕方ないかもしれません。 先の投稿は消します。 |
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【18】 |
メルカトル (2017年05月27日 22時06分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
2017年4月22日 『かくも水深き不在』 竹本健治 7点 ホラーあり、サスペンスあり、誘拐ありの連作短編集です。 各短編ともいかにも竹本健治らしい作品と言えると思います。竹本自身はある古い作品を意識しているらしいですが、似て非なるものに仕上がっているようです。が、ある意味ではそれを超えているかもしれません。まさに竹本にしか書けないような奇妙な味わいの異色作です。 探偵役は名脇役の精神科医・天野不巳彦。 とにかく氏の本領を発揮しているのは間違いないと思いますよ。 【ネタバレ】 多くの方の予想通り、単なる短編集ではありません。衝撃的なラストを迎えますので、覚悟が必要ですよ。多くは語れません、本当にネタバレしてしまいますので。 読むのを迷っている人はすぐに読んだ方がいいと思います。特に竹本ファンは必読ですね。 補足 竹本健治らしさがよく出ている、出色の出来だと思います。 この雰囲気は久しぶりに味わう感覚ですね。 『匣の中の失楽』のような酩酊感や重量感はありませんが、妖しさは如何にもといった感があります。 |
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【17】 |
メルカトル (2017年05月26日 21時55分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
2017年4月26日 『時鐘館の殺人』 今邑彩 7点 一定水準を維持した良作揃いの短編集です。 『生ける屍の殺人』は島田荘司氏に直接依頼を受け、アンソロジー『奇想の復活』に寄せられた短編です。新本格の作家をはじめ、若手のミステリ作家の競作とあって、なかなか力の入った味のある作品に仕上がっていると思いますよ。山口雅也氏の某作品とタイトルが似ていますが、全く関係ありません。ラストは好みが分かれるかもしれませんが、個人的には許容範囲内です。 表題作は凝りに凝った構成で読ませる本格ミステリです。まるで新本格のお手本のような作風ですね。ちなみに史上初?前代未聞の「読者からの挑戦状」入りです。もしかしたらこの作品は短編でありながら、今邑女史の代表作に挙げられてもおかしくはないんじゃないでしょうか。 これは作者がアマチュア時代に書いたものが元ネタらしいですが、今邑女史も考えてみればデビュー当時は本格志向の強い作家だったんですよね。その後、ホラーやサスペンスに移行していったようですが、ご存命なら更なる傑作を読めたはずなのに、本当に残念なことです。 とにかく、一読の価値ありの短編集だと思います。色々な趣向の作品が楽しめます。 補足 今は亡き今邑彩さんの隠れた名作と言ったら言い過ぎでしょうか。 しかし、表題作は誠に素晴らしい出来栄えだと思います。 読んでよかったと素直に思える作品です。 機会があれば是非読んでいただきたいですね。 |
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