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【33】

放浪記・第5話

元パチプロK (2003年10月30日 00時16分)
(第5話)

この日は連日の不甲斐ない成績に成績にかなり頭にきていた。
そして、とうとうこんな決心をしてしまった。

「手持ちの残金は約8万円。この金がなくなったら、神様が僕にパチンコを止めろ、と言っているに相違ない。もし、この金がなくなるようなら、もうパチプロは止めてしまおう。」

そして、結果は…。
2450回転、当たらずヤメ!
当然持ち金全滅である。

他人との約束ならば破ることもあろうが、自分との約束ならば破るわけにはいかぬ。
12月25日、ついに僕はパチプロ廃業を宣言したのである。

2002年1月、前年にパチプロ廃業宣言をした僕は長い冬休みの後、ハローワーク通いを開始した。
新しい仕事はなかなか見つからなかった。
一番のネックは年齢だった。
35歳以上では、めったに面接さえ受けさせてはもらえなかった。
しかし、仕事が決まらなかった理由は別にあった。
長いパチプロ生活で、すっかり人間がダメになっていたのである。

ハローワークの帰り道には、決まって駅前のパチンコ店に直行した。
パチンコを打つわけにはいかなかったので、もっぱらパチスロで遊んだ。
機種はサンダーV2であった。
もし、このときサンダーV2に出会えていなかったら、今ごろはパチンコにもパチスロにも縁がない生活を送っていたに違いない。
おそらく、ギャンブルなどまったくしない真面目人間になっていたか、ホームレスになっていたか、どちらであろう。

サンダーV2については、その美麗な出目、完成されたリール制御、マニアックなリーチ目、多彩な演出、突入契機がわかりやすいAT機能、AT機にしてはそれほど低くない大当たり確率(設定1で350分の1)などの理由から登場当初から夢中であった。
当時の自分の腕前はひどいものだった。
7はかろうじて目押しできたが、BARは苦手だった。スイカなどは2回に1回は取りこぼしていた。
それでもかまわなかった。真剣に勝とうなどとは思わなかったし、一時の暇つぶし、お遊びになればいい、と考えていたのである。

そんなある日のことである。
この日はまったく大当たりに恵まれず、1200ゲーム近くハマッていた。また、隣のオヤジも同じように1200ゲーム近くハマっていた。
「当たらないねえ。」
「ひどいもんだね。」
と、下手どうし言い合っていた。
そのとき、スイカが成立した。
「しまった。取りこぼしちゃったよ。」
さらに数ゲーム後、
「ズガーン。」
突然IR(イナズマラッシュという名のAT)が発動したのである。
(おかしい。これは突入条件を明らかに満たしていない。なのにIRが発動したのはなぜだ?)
ややあって、隣のオヤジもスイカの取りこぼしからIRに突入した。
(これは偶然ではない。一定のゲーム数に達すると発動するIRがあるのか?だとすると、それは天井IRというべきものか?」
その後、何冊か、スロ雑誌を読んでみたが、天井については記載がなかった。

当時は天井付のATは少なく、あってもほとんど意味のないものが多かった。
(しかし、サンダーV2のIRはBIGと同じ程度のコインを得る事が出来る。これは無視できないぞ。)
そして次の日、1000ゲーム近くハマッている台を見つけて打ってみると、1200ゲーム過ぎてBIG。
BIG終了後、明らかに条件を満たしていないのに、IRが発動した。
ここに至っては、完全に天井IRの存在を確信した。

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【34】

RE:放浪記・第6話  評価

元パチプロK (2003年10月30日 00時20分)

「天井については誰も気づいていない。これは使えるかも。」
そう思って、自分自身のデータを集計し、さらにピーピングのデータも増やして、ある仮説をたてることに成功した。

1.天井ATは1200ゲームハマった後のスイカまたはビックボーナス後に必ず発動する。
2.天井ATは必ず2連し(獲得枚数は約350枚)、それ以上続くことはない。
3.天井ATのハマリはビック間であり、途中でBARをひいても関係しない。
4.天井ゲーム数は電源OFFや設定変更により、クリアされない。

この仮説は、この後約2週間後に発売されたスロ雑誌によってほぼ正しいことが証明された。
ただし、そのスロ雑誌の記事はひとつ間違っていた。
そのスロ雑誌には、設定変更をすると天井はクリアされると書いてあったが、実際はそうではなく、RAMクリアしないと天井もクリアされなかったのである。(この雑誌では後に訂正記事が出た。)

この仮説で、特に3と4は重要で、つまり、1と2の内容は知っているが3と4の内容は知る人がほとんどいない中で、自分ひとりが有利に立ち回ることができたのである。
 
天井ATの存在を確信した後、ハイエナ作戦に切り替えた。
ハローワークのことなど、いつの間にか忘れてしまっていた。
その作戦とは、まず午後3時頃ホールに現れ、900ゲーム以上ハマッた台を見つけることから始める。
台が見つかったら、1200ゲームを目安にして回す。1200ゲーム以内にビッグをひいた場合には、ビッグ終了後ATの潜伏がないことを確認して即止め。1200ゲーム以上ハマッたときは、スイカまたはビックをひけばAT発動になるので、天井AT終了後に即止めである。
(天井ATは消化するのに100ゲーム以上かかるので、その間にボーナスをひくこともしばしばあった。)
たったこれだけのことを繰り返すだけで、毎日確実に勝つことができた。
まさに濡れ手に泡状態である。
1日の勝ち額は2〜4万円であったが、収支がマイナスだった日は1日も無く安定した収入が得られた。

春になってから状況に変化が訪れた。
900ゲーム以上ハマッている台がなかなかGETできなくなってきたのである。
原因の一つはサンダーV2の人気が下がって稼働率が低下したことだが、もう一つはパチスロ攻略誌の解析記事である。
解析記事では、天井のしくみの解説のほかに、(ごていねいにも)ハイエナ打法のススメのような記事も掲載してくれた。当然ホールはハイエナ目的のガキ共があふれることとなった。
彼らは情け容赦がなかった。
ハマっている人の後ろに立って、台があくまで何時間でも待った。
しかも、天井ねらいにはまだ早すぎるゲーム数(700ゲームくらい)からでも打ち始めるので、始末におえなかった。
僕はほとんど天井前の台を拾えなくなっていった。

そんなある日のことだった。
この日は何軒かのホールを見回りしたが、夜になっても1台もハイエナに適する台を見つけることができなかった。
僕は休憩室の椅子にぐったりとして力なく座っていた。

「もう疲れたな。」
「もう止めたいな、こんな事。」
そんな独り言をつぶやいている内に、心境の変化が訪れた。
自分の中のもうひとりの自分が猛然と僕を攻撃し始めたのである。
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