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【25】 | 旅打ち・みちのく一人旅編(前) 元パチプロK (2003年10月29日 23時46分) |
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この話は勢いに任せて書いてしまったものです。 出来がイマイチなので公開を見送っていました。 まあ、ここなら公開してもいいでしょ。 旅打ち物語・みちのく一人旅編 「あんたっていい人ね。」 女は伏し目がちに、僕の目を見ないようにして、さらに言った。 「あたし、あんたのこと嫌いじゃないのよ。でもね……。」 「もういいよ。お願いだから、その続きは言わないでおくれ。」 僕は薄くなってしまった水割りを一気に飲み干し、場末のスナックを後にした。 「よっしゃ、いこうかあ。」 200X年夏、僕は傷ついた心を癒すべく、優良店ひしめくといわれる仙台へ旅打ちすることを決意したのであった。 上野から東北新幹線で一路北へ北へ。関東を抜けるのはアッという間だ。 それにしても新幹線は速いな。もう福島県にはいっちゃったよ。こんなに速いと旅の気分が盛り上がらないな。よし、旅の気分を盛り上げるために歌でも歌うことにしよう。 ♪上野発の夜行列車降りたときから 青森駅は 雪の中 (以下略) ちょっとこれは気分じゃないなあ。今は夏だし。もの悲しい旅の歌はどうだろう。 ♪愛するあなたを残して さすらう旅は 行くあてもなく 風の吹くまま 流されるまま 夢に命をかけながら 今日まできたけれど 心にむなしい風の音 さすらいの歌 うーん。心の傷がいっそう大きくなってしまったぞ。この歌は止めておこう。そうだ。今回は仙台遠征なのだから、みちのく一人旅がいいや。我ながらグッドアイディアだ。今回の旅のBGMはみちのく一人旅に決定だ。 ♪ここで一緒に死ねたらいいと しのぶ涙のいじらしさ (以下略) うーん。心の傷が………。 仙台駅に着いた。思っていたより近代的な町だ。 仙台の涼やかな風に吹かれると、気持ちが急にひきしまった。 旅打ちというのは、宿泊費や食費などの諸費用をパチンコやパチスロでかせぎながら旅を続けるのが原則だ。そうそう遊び気分でいることはできない。よって、今日は下見が中心だ。あらかじめインターネットで調べた優良店を今日は全部調べて、その中で一番いい店を明日から攻めるとしよう。 それで下見の結果はというと……。 ええと、悪くはない。東京都内と比べると釘が甘いと思われる台が多くあるし、営業形態もほぼ無制限だ。 ただ、なんというか面白くない。設置台が東京都内とまったく同じなのだ。 ちっ、これじゃあ仙台まで来た意味がないよ。たまには地方色豊かな台とかないのかねえ。例えば、フィーバー伊達政宗とか、CR青葉城恋歌とかね。 止めた。場所を移動しよう。 仙台駅からローカル線にさらに数十分、大きくもなく小さくもない某地方都市の駅に降り立った。 なかなか風情のある町じゃないか。どれどれパチ屋はあるかな。 かなり古ぼけた、今にもつぶれそうな一軒のパチンコ店が目についた。 いい味出してるねえ。ちょっとのぞいていこうかな。 |
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【26】 |
元パチプロK (2003年10月29日 23時47分) |
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これは 【25】 に対する返信です。 | |||
おっと、これはなつかしの名機エキサイトビューティーじゃないか。 この台は4ラインのドラム式で、それだけでも変わっているのにお尻絵柄とか女性の胸絵柄とか奇妙な図柄が満載なのだ。これはやらずにはいられない。 しかし回らないなあ。1000円で10回ぐらいだよ。面白いからまあいいか。おっと、お尻絵柄でリーチがかかったよ。 オシリがプルプル震えて思わず笑いがこみ上げてくる。 しかしちょっと待てよ。オシリ絵柄を見てニヤニヤしている姿を人に見られたら変態かと思われてしまうぞ。 ここはじっと我慢だ。あっ、だめだ。我慢しすぎてかえっておかしさを倍増させてしまったようだ。 「キャハハハハハ。」 まずい。遠くの方でこっちをみているおばさんがいるよ。 あのう、僕は変態じゃありませんよ。ただの変人ですから心配なく。 台を移動しよう。次はUFO伝説か。これは大当たり確率240分の1の一般電役で図柄を少しずつ持ち上げるバカラリーチが楽しい。 その隣りは奥村の名機モナキストファイアーじゃないか。これは大当たり確率が約200分の1のノーマル機で、シンプルな演出のくせに突然「どないでっしゃろ」とか「ドカーン」とか関西弁でしゃべり出す変な台だ。 そのまた隣りは、これまた珍しい加トちゃんワールドだ。これは大当たり確率が破格の67分の1で出玉が約500個のノーマル機だ。 それにしてもこんな一昔前の台の確率や仕様をすらすらと言える自分っていったい何者?我ながらすごい才能だと思う。 何の役にも立たないけれどね。 この才能をもっと他のことに活かしていたら今ごろは……。 加トちゃんワールドを少しやってみようかな。すると、わずか3回転目に加トちゃん劇場リーチがタンタカタッタタンタンタンの音楽に乗って大当たりだ。 さすがは高確率だねえ。しかし、この出玉はすぐに飲まれてしまった。 この店おもしろいねえ。おもしろすぎて金がいくらあっても足りないよ。さっさと退散しよう。 次に向かったのはやはりちょっと古ぼけた中規模店だ。設置機種はふつう、と思いきや現金機のコマコマ倶楽部があるじやないか。しかも3回権利物だ。 将棋のコマがクルクル回るスーパーリーチをもう一度見たいなあ。と思うが早いかもう500円玉を投入している自分。 おっと、リーチがかかったぜ。しかもクルクル回るスーパーリーチに発展した。これこれ、これが見たかったのだよ。 あれま、当ったよ、奇跡だ。 換金率が高かったせいで、この出玉を両替すると2万円になった。 いやあ、よかった、よかった。旅打ち初日から野宿になってしまったら自分がかわいそうだからな。 それにしても初日からこんないい加減な立ち回りをしているようじゃ、明日からはどうなることやら。 まあ、それもいいさ。旅打ちの基本は「出たとこ勝負」なのさ。 つづく(かどうかは?) |
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