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【35】

社長 31

ゑびす4 (2006年09月22日 14時19分)
 『社長 vol.31』

 実際,警察権力に恐れをなさぬ社長の姿を確認できた出来事があった。
 それは,社長の住む寮から友人のNのところに行った時のことである。
 時間帯は夜の10時頃。
 前回に書いた大学の通りでの出来事である。

 社長はその頃スクーターを持っていた。
 勿論只で手に入れたものだ。
 寮の先輩が卒業するときに社長に残していってくれた代物である。
 大体,金の無い社長がスクーターを買えるわけは無いのである。
 それでなくたって借金まみれなのだから。

 俺と社長は,スクーターに違法な二人乗りをしてNのところに向かった。
 社長が運転をし,俺はその後ろに乗った。
 そして,Nのアパートが目前になったところで,
 「そこのバイク,止まりなさい。そこのバイク,止まりなさい」
 とスピーカーを通した声がした。
 そう。日本の治安を守るポリスメンたちであった。
 そのまま,俺と社長は近くの交番まで連れて行かれた。
 交番の中で取調べが行われた。
 俺は初めての警察のご厄介に身震いがした。
 俺は只,親鳥と逸れたヒナのように震え,縮こまっていた。

 (ポリスマン) 「はい。免許証見せて」
 (社長)    「無い」
 (ポ)     「どういうこと,無免許?」
 (社)     「免許証無くした」
 (ポ)     「いつ無くしたの?」
 (社)     「忘れた」
 (ポ)     「住所,名前は?」
 (社)     「A市K町○丁目,『つきがおか寮』○○号室。○○○○(社長の本名)」
 (ポ)     「寮ってことはA大学?」
 (社)     「そう」
 (ポ)     「『つきがおか』の『つき』ってどんな字?」
 (社)     「『築山(つきやま)』の『築(つき)』」
 (ポ)     「ん? どんな字だっけ?」
 (恐る恐る俺) 「『建築』の『築』です」
 (ポ)     「ああ,なるほど」

 どこまでも無愛想に権力に歯向かう態度を振舞う社長。
 そして,この場を逃れるために卑屈になってる俺。
 正に月とすっぽんである。

 青切符を切られて,ちょっと説諭を受けて我々は解放された。
 「O先輩。警察なんて馬鹿だから,あんな丁寧に教えてやる必要は無いんですよ」
 「でも,やっぱり警察だし・・・」
 「大体あいつの肩には星が一つしか付いてなかったじゃないですか。下っ端ですよ。下っ端」
 「『築山』の『築』が分からないなんて馬鹿の証拠ですよ。いっひっひっひ」

 器の違いを見せ付けられた俺だった。

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【36】

社長 32  評価

ゑびす4 (2006年09月22日 14時21分)

 『社長 vol.32』

 あれは何年前のことだろう・・・
 社長がR町からS町に転勤した後の出来事だった。

 S町に転勤しても毎週末のS幌市ス○キノでのお買い物は,社長にとって欠かせない週課だった。
 あの週も社長は,期待に股間を膨らませてスス○ノへと出かけていった。
 『まずは,一服』の『プッシーキャ○ト』。
 いつものように可愛い娘を膝に乗せて『タッチゴーゴー』を楽しみ,ジャンケンに勝って『カウンターゴーゴー』を楽しんだ。
 いつものように『プッシーキャ○ト』での楽しい時は,矢の如く流れていった。
 そして,『軽く一杯』のお手軽ソ○プでも,それなりの娘をゲットして,社長なりの愉しい時間を過ごした。
 
 そして,いつもなら『最後の締め』に行くところだが,あの日は違っていた。
 「いや〜あ,先輩,軽く新しい店でも開拓したくなったんですよ。いっひっひっひ」
 
 そう,社長は新しいFZK店を探そうとしたのである。
 社長にとってススキ○は,自分の庭のようなもんである。
 客引きなんて怖くない。
 ぼったくりがなんだ。
 や○さんなら,自分の親父と同じ稼業だ。どうとでもなる。
 早速,『○スキノタウン情報』をコンビニで買い込んだ。
 そして,探し始めて30分。
 新規開拓の店を見つけた。

 その店に社長が入店した途端,年端もいかない若い娘が群がってきた。
 さながら砂糖に群がる蟻の如く。
 そう,その店はキャバクラであった。
 キャバクラに於いて社長の様に欲情に金を惜しまない客は,甘い甘い砂糖である。

 しかし,その時蟻の1匹が大きな声で叫んだ。
 「あれ〜っ,先生!!」
 そう,その一匹の蟻は,社長がR町にいた頃の教え子だった。

 「ゲッ,まずい・・・」
 反射的にそう思ったという。
 社長は,社長なりに教職公務員である自分の立場を自覚していた。
 しかし,そうであってもやはり社長である。

 FZKに来て,3分も経たないうちに帰るのは,無作法だ。
 何より,群がってきた娘達に悪い。
 とんでもなく失礼だ。
 社長なりのFZKに対する信念である。

 社長は当然,60分間,料金に見合うだけ楽しんだ。
 勿論,元教え子は,その間社長の隣にいたという。
 もしかしたら,膝の上にも乗ったのかもしれない。
 もしからしたら,元教え子にこんな事やあんな事をしたのかもしれない。
 その事について,社長からの報告は無かった。
 でも,社長であるから,当然キャバクラに於ける作法はやり通しただろうというのが,我々の見解である。

 余談ではあるが,社長であるから,その店を後にして『最後の締め』にも行ったのは言うまでもない。
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