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【39】 | RE:≪マリー・ルイーゼ≫ ☆カンパチ☆ (2017年05月17日 22時42分) |
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「疲労」についてーーー(6) 「飽きた」という兆候が表れると脳の情報伝達能力が低下するわけですが、 なぜ、伝達能力が低下するかを説明します。 脳の神経細胞は、電気信号で他の神経細胞に興奮(情報)を伝えています。 神経細胞の状態には、 活動状態(オン)になるか、あるいは 休息状態(オフ)になるかのどちらかしかありません。 神経細胞がオフからオンへと移行するには、 電気信号がある一定の「閾値(いきち=限界値)」を超えることが条件になります。 「閾値」とは、興奮を起こすために必要な最小限の興奮(電気信号)の大きさのことです。 「閾値」未満の刺激では何の反応も起こらないのですが、 「閾値」を少しでも超えると特定の反応が起こります。 「閾値」は、同じ神経細胞ばかりを使っていると、上昇するという特性があります。 つまり、同じ神経細胞ばかり使っていると、 その神経細胞をオフからオンへ移行させるために、 より多くの電気信号が必要になるということであり、それは、「鈍感になる」ということです。 神経細胞が疲弊して刺激に鈍感な状態になると、 素早い興奮の伝達、つまり、情報処理が行えなくなるため、 脳全体の作業効率が低下するのです。 これが「飽きた」という状態です。 一度「閾値」が上昇してしまった神経細胞は、 しばらく刺激が全く行かない状態にしなければ、 もとの敏感な活動状態に戻りません。 従って、仕事や車の運転は、「飽きた」と感じる前に早めに休息をとる必要があるのです。 梶本修身著「すべての疲労は脳が原因(集英社新書)」より。 |
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【49】 |
☆カンパチ☆ (2017年05月24日 21時39分) |
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これは 【39】 に対する返信です。 | |||
「疲労」についてーーー(7) 【34】で、 >では、疲れていないのに、なぜ「体が疲れた」と感じるのか。 > >その答えは「脳の自律神経の中枢」にありました。 と記しました。 では、自律神経の中枢に脳疲労がたまりやすい理由について見ていきましょう。 神経細胞の塊である脳は大きく分けて、 大脳、小脳、脳幹という3つのブロックから構成されています。 このうち、人間の脳のおよそ80%を占めているのは大脳です。 言葉を話す、情報を処理する、記憶する、学習するなどをつかさどる部分であり、 一般には、「脳」というと、この「大脳」を意味します。 大脳の中心には、左右を分ける深い溝があり、 右側を右脳、左側を左脳と呼ぶことは、すでに知られていることです。 右脳は、直観的な情報処理、 左脳は論理的な情報処理に優れていると言われますが、 直感力に優れた人は右側が発達し、 論理派は左側が発達している、 という訳ではありません。 脳の機能の使い方、 いわば学習や習慣の違いで特徴的な分野が表出すると考えるべきでしょう。 「小脳」は、知覚と運動機能を統合していて、 運動やバランス感覚の調整などを担っています。 「脳幹」は、延髄、橋(きょう)、中脳、間脳(視床、視床下部)の総称であり、 呼吸、睡眠、食欲、性欲などを司り、 生命を維持するための機能を担います。 自律神経の中枢は、 この脳幹のうちの「間脳」の「視床下部」にあります。 では、大脳、小脳、脳幹という3つのブロックのうちで、 脳疲労を起こしやすいのはどこでしょうか。 結論を先に言うと、 「脳幹」の「間脳」にある自律神経の中枢の「視床下部」と、 左右大脳半球間の信号を伝達する「前帯状回」と呼ばれる部位なのです。 運動をする、お風呂に入るなどすると体温は上昇しますが、 放置すると体温が過度に上昇して体を構成するタンパク質が変性し、 生体機能が停止してしまいます。 つまり、死にます。 そうしたことを避けるために、 自律神経は血管を開いて血液循環を促し、 発汗の効果で気化熱を奪って体温を下げようとします。 こういった生体機能の調整は、 自律神経によって1/1000秒単位で行わています。 ですから、 「お風呂に入ると疲れが取れる」というのは、間違いです。 心理的な「疲労感」や「ストレス」を解消する可能性はありますが、 本来的な「疲労」は、かえって増すのです。 もし、自律神経が「疲労」という生体アラームを発しなかったら、 人は、風呂に入り続けて、死んでしまいます。 |
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