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【37】 | RE:≪マリー・ルイーゼ≫ ☆カンパチ☆ (2017年05月15日 13時19分) |
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「疲労」についてーーー(5) 体のどの部位に負荷がかかっても疲労するのも疲労を感じるのも脳です。 次に、脳そのものの疲弊についても考える必要があります、 現代人が1日に触れる情報量はインターネットなどの普及で著しく増加しています。 総務省が2009年度に日本で流通している情報量を推定した結果、 1日でDVD約2.9億枚分にも達するという結果が出ました。 それは即ち、膨大な量の情報処理を常に行っているということを意味します。 長時間のパソコン作業などで脳を使い続けると、 頭がぼんやりする、肩が凝るなど、体の部位に何らかの症状が現れると同時に、 「飽きた」という感覚を覚えることがあります。 この「飽きた」という感覚は、 脳そのものが疲弊してきているという警告として注目する必要があります。 脳は千数百億個を超える神経細胞(ニューロン)の塊です。 一つの神経細胞は千個以上の他の神経細胞とつながり、 複雑な神経回路を張り巡らせています。 パソコンを使い続けるなどの作業を長時間行っていると、 脳のある一定の神経回路に負荷が集中することになります。 腕や足などの体の部位で同じ動きを反復していると そこがだるく感じてくるように、 脳の一つの神経回路を繰り返し使っていると、 その部分の神経細胞が「酸化ストレス」により疲弊することが分かっています。 同じ神経細胞ばかり使っていると、 その神経細胞は酸化ストレスにさらされ、 「もうこれ以上、この神経細胞を使わないでくれ」 という信号を発します。 これが「飽きる」という感情となって表れるのです。 高速道路で長時間、車の運転をしていると、 「飽きた」というシグナルが脳から早々に発せられます。 直線が続いて信号も無い高速道路での運転は極めて単調な作業であり、 脳の同じ神経回路を使い続けがちだからと考えられています。 続く。 |
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【39】 |
☆カンパチ☆ (2017年05月17日 22時42分) |
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これは 【37】 に対する返信です。 | |||
「疲労」についてーーー(6) 「飽きた」という兆候が表れると脳の情報伝達能力が低下するわけですが、 なぜ、伝達能力が低下するかを説明します。 脳の神経細胞は、電気信号で他の神経細胞に興奮(情報)を伝えています。 神経細胞の状態には、 活動状態(オン)になるか、あるいは 休息状態(オフ)になるかのどちらかしかありません。 神経細胞がオフからオンへと移行するには、 電気信号がある一定の「閾値(いきち=限界値)」を超えることが条件になります。 「閾値」とは、興奮を起こすために必要な最小限の興奮(電気信号)の大きさのことです。 「閾値」未満の刺激では何の反応も起こらないのですが、 「閾値」を少しでも超えると特定の反応が起こります。 「閾値」は、同じ神経細胞ばかりを使っていると、上昇するという特性があります。 つまり、同じ神経細胞ばかり使っていると、 その神経細胞をオフからオンへ移行させるために、 より多くの電気信号が必要になるということであり、それは、「鈍感になる」ということです。 神経細胞が疲弊して刺激に鈍感な状態になると、 素早い興奮の伝達、つまり、情報処理が行えなくなるため、 脳全体の作業効率が低下するのです。 これが「飽きた」という状態です。 一度「閾値」が上昇してしまった神経細胞は、 しばらく刺激が全く行かない状態にしなければ、 もとの敏感な活動状態に戻りません。 従って、仕事や車の運転は、「飽きた」と感じる前に早めに休息をとる必要があるのです。 梶本修身著「すべての疲労は脳が原因(集英社新書)」より。 |
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