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【57】

RE:カンパチ・ベルガーZII

カンパチ (2015年07月17日 07時52分)
≪ページ5≫

この二つの犯罪(「虐殺事件そのもの」と「その隠ぺい」)は互いに密接に絡み合ったものである。


虐殺そのものに比べれば

隠ぺい工作のほうが凶悪性の程度が低いように思われるかもしれないが、

これは表裏一体のものである。


これほど多くの人間が、

これほど大きな悪に加担しながら、

良心の痛みから

「告白しよう」

という気持ちすら抱かなかったのはなぜだろうか。


隠ぺいというのは集団の大きな虚偽である。


この隠ぺいには

異常なほど結束した加担、

すなわち、

共同体的参加が見られるため、


バーガー任務部隊の隊員全員が

「虚偽の人々」であったということができる。


というより、今考えてみると、

少なくとも


「ベトナム戦争当時のアメリカ国民全体が

 虚偽の人々であった」

と結論付けることができる。


すべての嘘がそうであるように、

隠ぺいの第一の動機となるのは恐怖である。


犯罪を犯した人間(引き金を引いた人間、あるいは、その命令を下した人間)は、

当然、自分の行った行為が伝わることを恐れる。

彼らを待ち構えているのは軍法会議である。


しかし、

ただ殺戮を目撃しただけの人間の数のほうが

はるかに多いはずで、

こうした人達が

「暗い、血なまぐさい行為があった」ことについて

何も語っていないのはどういうわけだろうか。


彼らは何を恐れていたのだろうか。


バーカー任務部隊の隊員にとって、

この犯罪を外部に知らせるには

大きな勇気が必要だったことは理解できることである。


もし、外部に知らせれば、

「たれこみ屋」

「スパイ」

といったレッテルを貼られることは間違いない。


そうしたレッテルを貼られることほど恐ろしいことはない。


スパイは殺されることが多い。

少なくとも村八分の扱いを受けることは間違いない。


一般のアメリカ市民であれば、

村八分もそれほど恐ろしいことではないかもしれない。

「一つの集団から追い出されたら別の集団に加わればいい」というのが

一般市民の反応かもしれない。


しかし、軍隊というものは、

簡単に別の集団に加わればいいというようなものでないことを

忘れてはならない。


兵役期間が満了するまでは軍を離れることもできない。

脱営すること自体が大きな犯罪とされている。


したがって、軍籍にある者は軍に縛り付けられている。

というより、自分の所属するグループに縛り付けられるものである。


それだけでなく、

軍というものは、きわめて巧妙なやり方で

その階層内の集団の圧力を強めている。


集団の力学、特に軍人集団の力学という観点から考えるならば、

バーカー任務部隊の隊員が

この集団犯罪を他に漏らさなかったというのも、

特に奇妙なことではない。


また、この犯罪を報告した人間が

バーカー任務部隊に所属する隊員ではなく、

しかも除隊後にようやくこれを報告したという事実も、

別に驚くには当たらない。


にもかかわらず、

あれほど長い期間この犯罪が外部に知られることなく過ぎたことには、

今ひとつ、きわめて重大な理由があった考えられえる。


バーカー任務部隊の隊員が

自分たちの犯した犯罪を告白しなかったのは、

ある程度までは、

自分たちが犯罪を犯したという「意識」が

彼らに無かったからではないかという疑念がある。


無論、自分たちの犯した行為については彼らも知っている。


しかし、

その自分の行った行為の重大性や性格を

彼らが十分認識していたかどうかとなると、

これはまったく別である。


中には自分の罪の意識を隠していた者もいたとは思われる。


しかし、それ以外の大勢の人間は、

≪罪の意識すら持っていなかった≫

のではないか、と疑われる。


なぜ、こうしたことが起こるのだろうか。

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RE:カンパチ・ベルガーZII  評価

ヒラマサ☆ (2015年07月18日 08時14分)

はよ続きを書けよ
少なくとも俺は楽しみにしてる

バーカー任務部隊とバーガー任務部隊
この2部隊のその後が特に
気になってしょうがないです

そんな気分♪
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