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【164】

コピペ 41−4 彼女の死と彼女の父  評価

真比呂 (2009年03月05日 20時20分)

278 名前: のら猫 投稿日: 02/04/30 06:34 ID:AcfeALCB

でも、それから1週間ほどのことでした。
夜自分の部屋で寝ていると、彼女の父親から電話がかかってきました。
低く落ち着いた声で、今から会いに来てやってくれ、そのかわり覚悟
して来てくれと、彼女の父親ははっきりとした口調でそう言いました。

私は、大急ぎで彼女の病室に行きました。
看護婦や医師に囲まれたベッドの中で、うつろな目をした彼女が居ま
した。薬の影響ですっかり髪の毛は抜け落ち、頬はこけ、青白い手を医
師が掴み、脈を取っている様子でした。

夕方彼女と会った時、確かに衰弱は進んでいましたが、それでも話が
できる程度の元気があったはずでした。その変わり果てた彼女の様子に、
私は身動きも出来ませんでした。

一歩下がった所で、目を真っ赤に腫らして立っている彼女の両親が居
ました。私を見た彼女の父親は、黙って母親を促しました。彼女の母親
は私の手を取ると、この子の手を握ってあげて、と言いながら、彼女の
やせ細った手を取り私に握らせました。

そのとき、うつろだった彼女の目に一瞬光が見えた気がしました。
そして、彼女はゆっくり口を動かしました。ほんの僅かでしたが、はっ
きり動かしていました。私は急いで彼女の口元に耳をあてがいました。

微かでしたが、彼女は、ごめんなさい、と繰り返して言っていました。
私は涙が止まらず、そして何もいえず、ただその子の手を握り返し、
その子の言葉を聞き逃すまいと必死で彼女の口に耳を当てていました。

とにかく、頭が真っ白で、どうして良いのか分からず、ただ手を握り
返す事しかできませんでした。
突然私は肩をたたかれ、我に返りました。振り向くと彼女の父親が私
の肩を掴んでいました。そして彼女を真っ赤に腫れた目で見つめていま
した。私はその手を取り、彼女の手を握らせようとしましたが、彼女の
父親は首を横に振り、君が握ってやってくれ、私はここで良い、と言い
ました。

それからどれくらいの時間がたったのか、私には分かりません。しか
し、それまで僅かにごめんなさいとつぶやき続けていた彼女が、一言、
別の言葉をつぶやきました。
 「○○ちゃん(私の名前)ありがとね。すごくしあわせだったよ。」
確かにそう私には聞こえました。
それが彼女の最後の言葉でした。
私はあわてて彼女の両親の手を取り、彼女の手を握らせました。気丈
だったご両親でしたが、彼女の手を握った途端、涙を流しました。

それからどのくらいの時間がたったのか分かりませんでしたが、突然
それまで不規則に響いていた電子音が、連続音に変わりました。

医師が彼女の目に懐中電灯を当て、ゆっくり、ご臨終です、と言いました。
その言葉を聞いて、彼女の母親が声を上げて泣き始めました。
気がつくと私も、そして彼女の父親も声を上げて泣いていました。握りし
めていた彼女の手が、ゆっくり確実に冷たくなっていくのを感じました。
【163】

コピペ 41−3 彼女の死と彼女の父  評価

真比呂 (2009年03月05日 20時19分)

277 名前: のら猫 投稿日: 02/04/30 06:33 ID:AcfeALCB

去年の3月の末くらいだったと思いますが、いつもの様に彼女に会い
に行きましたが、彼女は眠っていました。病室に響く規則正しい電子音
に私も睡魔を感じ、つい1時間程眠り込んでしまいました。

目が覚めるととっくに面会時間は過ぎており、あわてて病室を後にしました。
すると、エレベータの前のベンチに誰かが座っていました。別に気に
せずエレベータのボタンを押そうとした私に、その人が話しかけてきました。

 「話がある。」
 その人は彼女の父親でした。
 「何でしょうか?」
 「君はどうしてここにいる?」
 「あの娘のお見舞いに来ているのです。」
 「そんな事を聞いているのではない。」
 「と言いますと?」
 「会社を辞めて、フリーターになってまで、どうして帰ってきたんだ?」
 「ご存じでしたか。」
 「どうしてそこまで出来るんだ?」
 「どうして?好きな相手の側にいるのに、何か理由が必要ですか?」
 「・・・・。」
 「私の事を認めてくれとは言いません。ですから、せめてご迷惑をお
  かけしない様にと・・・。」
 「分かった。今度からは私たちに気兼ねすることなく、あの子に顔を
  見せてやってくれ。」
 「え?」
 「それではこれで失礼する。」

たしかこんな会話だったと思います。
それからは毎日彼女に会えるようになりました。彼女の母親も面会時
間の終わる1時間前に病院を出て、私が彼女と会える時間には席をはず
してくれるようになりました。
彼女の話によると、父親が母親にそうするように言ったそうです。
そ して、私とのことは彼女の好きにするようにとも言ったそうです。
【162】

コピペ 41−2 彼女の死と彼女の父  評価

真比呂 (2009年03月05日 20時18分)

276 名前: のら猫 投稿日: 02/04/30 06:32 ID:AcfeALCB

私は来るべき時が来たと思い、しばらく悩みましたが、思い切って上
司に掛け合ってみました。東北に転勤させてくれと。答えはNOでした。
しばらく会社と話し合いをしましたが、結局私は会社を退職し、故郷に
戻りました。荷物も売れる物は売り、出来る限り身軽にして彼女が入院
した病院の近くに、小さな部屋を借りました。離職票が出る前に契約し
たので、なんとか部屋を借りることが出来ました。

そして、彼女に会いに行きました。
彼女はかなり驚いていました。そしてひたすら「ごめんなさい」と謝っ
ていました。私は会社をリストラされたから故郷に戻ってきたと言い、
新しい勤め先も近くだから、仕事が終わったら会いに来るよ、とだけ伝
えました。

昼間は彼女の母親が居るので、私は病室に入れてもらえませんでした。
そして週末には父親も面会に来るので、もちろん病室に近寄ることも許
してもらえませんでした。ですので昼間や週末はコンビニでバイトして、
平日の夕方彼女の母親や父親が帰った後、残された僅かな面会時間に会
いに行くという日々を送っていました。

そうする間にも、彼女は目に見えて衰弱して行きました。
柔らかかった手は骨が浮き出て、頬はこけ、足はすっかり衰えてしま
い、ベッドから起きあがるのも難しいくらいでした。

彼女は私が会いに行くとよく泣いていました。元気じゃなくてごめん
なさい。ちゃんと両親に認めてもらえなくて、ごめんなさいと。私は、
そんな事気にしたことはありませんでした。

ほとんど食欲がなく、もっ ぱら点滴と、管で栄養をとる彼女でしたが、
時々大好物のリンゴを持って行き、すり下ろして絞って作ったリンゴジ
ュースをなめさせたりしました。
そのときに見せる笑顔で私は十分幸せでした。
私に出来ることは、そうやって彼女を元気づけることだけでした。
短い面会時間だったので、あまり話も出来ず、ただ彼女の手を握り、
帰り際にキスするくらいしか出来ませんでしたが、私は十分幸せでした。
【161】

コピペ 41−1 彼女の死と彼女の父  評価

真比呂 (2009年03月05日 20時17分)

275 名前: のら猫 投稿日: 02/04/30 06:31 ID:AcfeALCB
まだ1年ほど前の事なのですが・・・。
彼女がこの世を去りました。病死です。

その彼女と出会ったのは7年程前でした。
相手はその頃大学1年生でした。
持病があり、あと5年生きられるかどうか?と寂しく笑っていました。
それを承知で私たちはつきあい始めました。

つきあい始めたのは良いのですが、私の仕事の関係で
遠距離(関西−東北)になってしまいました。
それでも、彼女は笑いながら逢えるついでに旅行も出来ると言い、
月に1度のペースで会いに来てくれました。

相手は実家に住んでいて、私は貧乏サラリーマン。それを察して、相手
が私の所に会いに来てくれていたのです。

最初の3年は、その様な感じで普段は寂しいながらも、お互い幸せに
過ごすことが出来ました。
そして相手は卒業。しかしこの就職難の折り、東北から関西に就職す
るのは無理でした。そこで彼女は地元で就職し、お金を貯めて関西に来
ると言いました。私も彼女を迎えるため、必死で貯金を始めました。

相手が就職して1年が過ぎたころ、相手の遊びに来る頻度が、それま
で毎月だったのが、だんだん2ヶ月3ヶ月と間延びし始めました。
毎晩電話で話をしていましたが、丁度1年半ごろ前から、たまに彼女
が電話に出ないことがありました。そのころから、ふと私に嫌な予感が
わき起こっていました。

私は両親がいません。物心ついた時には、父親は蒸発。そして私が高
校の時に母親が病死しました。そのため、彼女の両親には嫌われていま
した。彼女はそれなりに良いところのお嬢様だったので、どこの馬の骨
とも分からない私は、最初から相手にされていませんでした。

ある日、そんな彼女の父親から私の元に電話がありました。
彼女の持病が重くなり、来週から入院することになる。だからもう電
話はかけてくるな、もうほっておいてくれとだけ言われ、一方的に電話
を切られました。
【160】

コピペ 40 彼女の遺言  評価

真比呂 (2009年03月02日 18時42分)

568 名無しさんの初恋 2005/08/28(日) 07:27:20 ID:kjzzLB0c

   長くなるけどネタの様なホントの話。
   大学時代の同級生仲間で、1年の時から付き合ってるカップルがいました。
   仲良しで、でも二人だけの世界を作ってるわけじゃなく、みんなと仲良くしてました。

   私は女の方の一番の友達だったんだけど、彼氏とも仲良くしてたわけです。
   大学を卒業しても交流があったし、何度か会った時も二人は一緒で、
   本当に仲良しだなァって思ってたわけです。最後に3人で会った時、
   「結婚しないの?」って聞いたら、「うん、まあね…。」とお茶を濁す様な返事。

   その後、彼女が病気だった事がわかって入院して、
   彼は仕事の行きと帰りに欠かさず彼女のお見舞いしてました。私も何度も行きました。

   病名は水頭症(脳腫瘍の一種?)でした。
   結局、治療も空しく、彼女はこの世の人ではなくなってしまったんです…。
   私たちが25歳の夏でした。

796 名無しさんの初恋 2005/08/28(日) 07:27:59 ID:kjzzLB0c

   お通夜と告別式の手伝いに行った時、喪服を着てチョコンと座ってタバコを吸っている
   彼に、 「…、なんて言って良いか、わかんないよ…。」と泣きながら私は言いました。
   すると彼は、

   「そうだね。でも、これでアイツが他の誰の物にもなら無い事が決まったしね。」
   と、ニッコリと笑顔で言いました。私は耐えられなくて号泣。

   それでも彼は殆ど無表情で、まあまあと私の肩を抱いてくれました。
   出棺の時、「これが最後のお別れです。」って式場の人が言った途端、
   彼は耐え切れなくなって、崩れるようにボロボロと涙を流し始めました。

   子どもの様に、大きな声をあげて。
   その姿を見て、またしても私は号泣でした。

797 名無しさんの初恋 2005/08/28(日) 07:28:30 ID:kjzzLB0c
   
   数日後、少し落ち着いてから、彼と会いました。見て欲しい物があるって。
   それは彼女が昏睡して意識を失う前に書いた、最後の手紙だったんです。彼が、
   「俺はね、アイツを励まそうと思って、『結婚しようよ。』って言ったんだ。
   そうしたら、アイツは『病気が治ったら結婚届けを出そうね。』って言ってた。
   俺は『間違いなく治るからさ』って励まして、役所に行って結婚届け貰ってきた。
   でも俺は本当はもう無理だって知ってたんだ。でも励ましたかったんだ。
   アイツが死んだ日に、アイツのお父さんが黙ってこれを渡してくれた。」

   と言って、私に手紙を渡してくれました。
   中には見慣れた彼女の筆跡でこう書いてありました。

798 名無しさんの初恋 2005/08/28(日) 07:29:57 ID:kjzzLB0c
   
   「うそつき。でも凄く嬉しかった。本当にそうなったらなって何度も思いました。
   私にはあなたの代わりはもう見つからない。だから私はずっとあなたの物。
   だけどあたしの代わりはいるんだよ。気にしないで良いからね。
   落ち込んだあなたを、きっと一番励ましてくれるだろう人が誰なのかは、わかってるから。
   その人にこの手紙を見せてあげて下さい。本当にありがとうございました。じゃあね!」
   って。

   私はその手紙を見て、人前なのにまたしてもボロボロに号泣してしまって。
   彼が、「それは多分、君の事なんじゃないか?」って。

   うん。私は前から彼が好きだった。

   あれからずーっと引きずってる彼と仲良くして4年。
   今度結婚します。
【159】

RE:☆ いい加減にして! ☆  評価

松風ヒヒン (2009年03月02日 09時40分)

真比呂さんおはようございます^^/

かぁちゃんの話はかなり、親近感がありました。。。似たような体験をしてるので。。。

↓の話は良いお話ですね。。。でも結婚って何?っとも思います。。。う〜ん人の心は微妙なもんですね。。。

トピ落とさず頑張って下さい^^v♪
【158】

コピペ 39‐2 彼女のお守り  評価

真比呂 (2009年02月27日 22時03分)

652 :649 :04/05/16 18:23 ID:aQPXgC2a

ある日、海外出張からの帰り、成田で携帯の電源を入れた
とたんに同僚から電話があった。彼女が亡くなったと言わ
れたとき。全身の力が抜けた。みみの奥がキーンと鳴った
のを覚えている。交通事故だった。事故直後は、意識もあり、
たいしたことはないと思われたらしいが、内臓からの出血が
あり、急変したとのことだった。

現実のこととは思えずに、なぜかあまり、涙もでてこなかった。
職場の何人かで、葬儀の手伝いをした。そのとき初めて知っ
のだが、母子家庭だった。お姉さんもいるが、施設に入って
いるとこのことだった。彼女が大黒柱として家族を支えていた
のだ。彼女を軽率にからかったりしたこと恥じた。とても申し
訳なくて気が狂いそうだった。

葬儀の後、帰ろうとしていると、彼女のお母さんに呼び止めら
れた。渡したいものがあるから彼女の実家にあとで一緒に来
てほしいと言われた。貸していた本のことかな?と思いつつ
彼女の母親と実家に向かった。

母親は、道すがら、彼女は大好きだった父親が出て行ってから
男の人が嫌いになったこと、誰にも頼らないで自分の力で生き
ていこうと誓ったこと、土日はあまり健康でない母親と、施設の
姉の世話をしていたことを話してくれた。自分の子供とは思えな
いほどがんばりやだったと。

653 :649 :04/05/16 18:24 ID:aQPXgC2a
家に着くと、彼女の部屋に案内された。きれいに片付いていた、
というより女性の部屋とは思えないくらい何も無かった。ただ、
専門書とノートがたくさんあった。母親は、彼女がいつもおいら
の話を楽しそうにしていたこと、おいらのことが大好きだったけど、
おいらの子供たちを自分のように悲しませることになるといけな
いと思い黙っていたこと、彼女が意識を失う直前に、おいらに会
いたいと言っていたことを話してくれた。机のすみにおいらと写っ
たプリクラが貼ってあった。声を出して泣いたのは、大人になっ
てから初めてだった。

帰るとき、彼女が亡くなったとき身につけていたネックレスと、
いつも持ち歩いていたお守りを形見にもらった。そばにおいて
やって下さい。と言われた。ネックレスは母親が就職記念にあ
げたものだった。ただ、お守りのほうはどう手に入れたか分か
らないということで受け取るのはちょっと気が引けた。
でも、彼女がとても大切そうににしていたのを知っていたので、
受け取ることにした。お守りの中を開けてみようとも思ったが、
やめた。

それからすぐ転職をした。一年後、ようやく少し落ち着いた。
形見のお守りは、いつも彼女がしていたようにかばんにつけて
持ち歩いていた。先日、職場の女の子が、
「これ前から気になってたんですけど、何が入ってるんですか?」
といい、かばんのお守りを開けてしまった。とめる間もなかった。
というより、そういったときはもう中身を取り出していた。彼女は、
突然、なにこれー?といって大笑いを始めた。

お守りの中には、チョコエッグのカメが入っていた。

おいらは、もう、職場にいることも忘れ、ただただ泣き続けた。
【157】

コピペ 39‐1 彼女のお守り  評価

真比呂 (2009年02月27日 22時02分)


初めて彼女にあったのは、内定式のとき。同期だった。
聡明を絵に書いたような人。学生時代に書いた論文かなん
かが賞を取ったこともあるらしく、期待の新人ということだった。

ただ、ちょっときつめ&変わった人で、やることすべてパーフェ
クトだし、自分のことはなんにも話さないので、宇宙人ではない
かとの噂もあった。

まあ美人と言えば美人なんだけど、洋服とかおしゃれに気を使
わないようだったし、クソまじめだし、お高くとまってるというより
男嫌いみたいだった。近寄る男はいなかった。
おいらも、なんかちょっと嫌いだった。

彼女とは、偶然同じ部署に配属になった。
それまで出会ったどんな女の人とも違うので、からかって反応
を楽しむようになった。はじめは、すごく嫌がっていた彼女だっ
たが、半年も経つと馴れてきたのか、そのころおいらが結婚し
たんで安心したのか、少しづつ相手をしてくれるようになった。

650 :649 :04/05/16 18:22 ID:aQPXgC2a

その後、ちょっとだけ仲良しになって、愚痴を言い合ったりする
ようにはなったが、相変わらず自分のことは、何にも話さない。
休日何をしているかとか、家族のことはもちろん、本人のことも、
例えば誕生日なんかも、何年間か知らなかった。

ある日、ある試験の申し込み書類の書き方を聞いたら、自分
の書類をもって来て見せてくれた。そこに、生年月日が書いて
あった。なんと、その日が誕生日だった。

今日はデートかなぁ?などといいつつ、とりあえず、昼休みに
食べたチョコエッグに入ってたカメを誕生日プレゼントと言って
渡した。爬虫類大好きと言って子供みたいに喜んでいたのが
印象的だった。変わってるなぁと思った。

確かに変わった人で、いまどき携帯は大嫌いとかで、持ってな
かった。写真を撮られれるのも大嫌いだった。カメラ付き携帯で
飲み会のとき撮影したら、すごく怒って、しばらく口をきいてくれ
なかったこともあった。無理やり一緒にプリクラ撮ったときは、
悪用されるといやだからと言って、シートごと全部持っていって
しまった。

651 :649 :04/05/16 18:23 ID:aQPXgC2a

彼女は、がんばりやだった。もともと才能もあったし、がんばる
もんだから、どんどん出世していった。それにほとんど遊ぶこ
ともなく、仕事がおわるとまっすぐ家に帰っていた。そんなに、
お金ためてどうすんのー?お父さんの借金でも返ししてんの?
などとからかった。

そのころには、彼女のことがとても好きになってしまっていた。
でも、おいらはもう子持ちなので、表に出さないようにぐっとこら
えていた。ただ、彼女の周りをうろちょろして、愚痴の聞き役や、
遅くなったときのタクシー代わりをしていた。でも、プライベート
な関係は一切無かったし、変な噂にならないように気を配った。
同僚は、おいらは彼女の「ぽち」に見えると言っていた。自分も
彼女の「ぽち」という立場が気に入っていた。

そんな関係がしばらく続いた。彼女は、相変わらず独身だった。
彼氏や恋人がいるかどうかは全然分からなかった。ただ、彼女
は、お守りみたいな、小さな袋をいつもバックにつけていた。何か
聞いても、秘密のお守りとしか教えてくれなかった。彼女が仕事
のトラブルで落ち込んでいたとき、彼女のデスクでそのお守りを
ギュッとにぎっていたのを見たことがあった。だから、勝手に遠く
にいる彼氏からもらったのかな?などと思っていた。
【156】

コピペ 38 カーチャンの話  評価

真比呂 (2009年02月24日 22時15分)

258 名無しさん 05/02/19 11:04:25 ID:OlJTzvEB

 J( 'ー`)し  漏れのカーチャンは中卒だった。
 貧乏だったから小学校も、中学校もほとんど行かずに
 家業の手伝いをしていたようだ。

259 名無しさん 05/02/19 11:05:53 ID:OlJTzvEB
 そして食いぶち減らしのために若くして結婚。

   .(*'∀`) J(ー`, )し 
   | <∞>  @@*@@
   |U..V |⊃⊂  ⊃  
  .@| : | /∞  ∞\  
   ..U..U 〜〜〜〜〜〜
 それでも いつも「父さんで良かったよ」って言ってた。

260 名無しさん 05/02/19 11:07:06 ID:OlJTzvEB
 自分に学が無いからって、
 必死で働いて俺を学校にいかせてくれた。
      {  }           {  }  イツモ オソクマデ
イエ…  J( 'ー`)し     (‐` ) タイヘンダネ
       (ヽ=      (  )
      ( (  | |      ││

  自分のことには何にもお金を使わない人だった。

261 名無しさん 05/02/19 11:08:36 ID:OlJTzvEB
 漏れも就職して、もう中堅社員だってのに
 出張の度「何かあると困るから」って
 封筒に金を入れて無理やり漏れに渡してくれてた。
          _____
         / ヽ____//
         /   /   /
        /   / 毒 /
        /   / 男 /
       /   / え /
       /   /   /
        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 封筒には「毒男え」って書いてあった。
 いつも漏れが
 ('A`)   「え」じゃない「へ」だろって言っても
J( '-`)し  お母さん学がないから…ごめんね…
 って言ってた。

262 名無しさん 05/02/19 11:10:14 ID:OlJTzvEB
 そんなお袋が癌になった。
 .J(;´-`)し ウーンウーン…
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
 |        |
 もうどうにもならなかった。
 カーチャンには隠してたけど気づいていたようだ。
 最後まで漏れは親孝行できなかった。
 付き添ってやるくらいしか…

263 名無しさん 05/02/19 11:11:19 ID:OlJTzvEB
 なのにカーチャン、最後に
 「お母さんの子に生まれてくれてありがとうね」って言ったんだ。
   |     ___  | < オカアサンノコニウマレテクレテ
   |   .J(;´-`)し   |    アリガトウネ…  
   | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |Σ('A`) !? 
   | |         .|| ( )ゞ
   | |         .|| ||
   | |         .||

母さん。

僕のほうこそありがとう。

ここにきてるヤシは 

元気なうちにかーちゃんに孝行してやってくれ。

頼むから…。
【155】

コピペ 37 カーチャンの誕生日  評価

真比呂 (2009年02月21日 17時33分)

877 :おさかなくわえた名無しさん :2005/12/23(金) 18:11:00

今日はカーチャンの誕生日。
事前に打ち合わせしてネーチャンはケーキ、
オレは花を買うことにしてた。

花屋に行って、
「母の誕生日に予算3千〜4千円でお願いします」って
旨を伝えて暫くすると、花なんか興味ないオレにも伝わるほど、
本当に綺麗な花束が出来上がっていく。

そんなオレの視線に気付いたのか、店長さん
「3千円で造ってます」とにっこり。

ウソだろ?
その花さっきそこで値札見たら1本400円だったぞ? 
それなんかは500円だ?

すかさず店長
「親孝行ということでサービスしときました」+眩しい笑顔。
「それと…ハイ、メッセージカードとペン。お母さん喜びますよ」
有無を言わさず渡されてしまった。

へったくそな字で書いたさ「タンジョウビオメデトウ」ってな
今夜カーチャン喜んでくれるといいな・・・

んで持って帰って気付いたんだけど、
オレ「誕正日おめでとう」って書いちゃってる・・・
スゴイよ!ジョンイルだよ!将軍様生まれちゃったよ!

花束だけ渡します・・・
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