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【265】 | 休まず、上にあげとこう。 500ml (2006年04月27日 22時07分) |
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Y市には、やはり1週間位前から来ていたと言う。我々が待ち合わせをした駅のすぐ横のホテルが宿だと言った。 鈴子が働いているらしい店は「鈴蘭」という名だったそうだ。1ヶ月くらい泊まり込んで、Y市中をしらみつぶしで探すと言った。 893の上の組織の「総会」が数年前にY市で有った時に弟分が見かけたという。 店の名前は、所謂飲み屋の入口の看板というやつにそう書かれてあったそうだ。 弟分は関東の組の者に飲みに連れて行かれたので、場所は良く覚えて居なくて、「鈴子姉さん」とも確信は持てなかったが、身の丈や顔立ちで間違いないと思ったという。当時、カウンターの中から止まり木に居る若い男達の話し相手をしながら、楽しそうだったという。 「鈴蘭・・?」飲みながら、少し心の奥に引っかかるものがあった。「そういやあの店はずーっと以前は鈴蘭だったな。でも、ママが代わる前だったし・・。」時代の違いが明らかに有った。心の奥で否定しながらも、変に狼狽する自分が居た。 そうこうしているうち、T君が「明日の勤務があるから帰る。」と切り出した。「そうか、おい送ってやらんかい・・!」Nが自分の運転手に言った。Tは運転手がずいぶん飲んでいるのを知っていたので、丁重に断り、店の人にタクシーを呼んで貰い我々の前から去った。 自分はと言うと、以前、T君の連絡でNと飲む事が決まった時に2日分の休暇を取っていたので何も気にする必要が無く、2人で河岸を変えることにした。とは言え、いつもの調子で金は無かったので例のママの店に行くしかなかった。何とかなるだろう、Nとママ?アンバランスだ!と勝手に決め込んだ。酔っぱらい運転のシーマで、スナック「リン」に着いた。 自分の勝手な思いこみ心配とは裏腹に、ママはやはり鈴子とは別人だった。我々2人が席着にくといつもの笑顔で「あら、お友達?500君怖そうなお友達が居るのね!」と平然とした表情で言った。「エ?J隊入ったときの同期だよ!」 「アラ!ごめんなさい・・」早速水割りを頼んで、ママと3人で乾杯をした。 楽しい一夜が過ぎるはずだった。 運転手が戻ってこなければ・・・・。 つづく |
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