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【581】

RE:僕のマンマミーヤ  評価

Piro3 (2018年10月26日 14時26分)

12話

 子供への愛情と教育。 お互いの価値観。。 温かい穏やかな暮らし。。
   家庭を持つ事を真剣に考えた時、俺の脳裏に浮かんだのは
    2年前に別れた真紀子と、同じ堅実さを持った過去の女達の姿だった。。
 
  生涯を共に生活するに必要な相性と価値観を重視した時、今の俺達を幸せへ導く正しい組み合わせは

     俺と真紀子。 そして… ユミとケンジ。 この組み合わせだったのだ。
       
  安定を求める俺と真紀子。 そしていつまでも自由を欲するユミとケンジ。
    生涯の生活を共に生きるなら 本来はこの組み合わせが相性として正解だったのだ。

  それが ずっと気付いていながらも俺の中で認める事が出来ず目を逸らし続けてきた現実だった。
       
  今、俺がユミと別れて真紀子とやり直す事はそれ程難しくないが…
    しかし…… 、真紀子とケンジにはすでに子供が。。

  我が子への愛を持たない俺が 他人の子供を愛するなんて出来るのだろうか……。
   …いや、自分の子供が居ないからこそ可能なのか……        

   思い悩んだ末に これからの自分の方向性を確かめる為に真紀子と直接二人で会う事を決意し、        
  そして「一回会おうか」と連絡を入れた俺の言葉に 真紀子は明るく「はい」と答えた。


 
  数日後。
    ファミレスで再会し、「お久しぶりです」と笑った真紀子の姿は驚くほどに変わっていなかった。
   会話を始めた俺達二人の2年前との違いは、現れた真紀子の手にはベビーカーが握られていた事。 
    その位しか見つけられなかった。。

  二人があの時のままに見えたのは付き合っていた当時に俺がプレゼントしたネックレスを
    真紀子が付けて現れたせいもあったのかも知れない。。
 
 そしてそこに真紀子の何かしらの意図があったのなら そこに気付いた俺と
   やはり考え方が似ている証なのだと思う。

 それからまるで付き合い始めの様なテレ臭い新鮮な感覚の流れる中、
    真紀子とケンジの子供の顔を初めて目の当たりにした俺の空気だけが一転した。

    ケンジそっくりだと 噂には聞いていたが……
 
        まままさか… こ……っ これ程とは。。。!! 


   思わずスロ話をしてしまいそうになる程にその子の顔はケンジそのもので
     単に似ているとゆうよりは  生き写しという言葉が的確だった…。  

    他人事なら手を叩いて笑えるのだが。

  この子の親になる…… そう考えただけで嫌悪感に襲われた俺の心は
    その瞬間だけでザックリと決まってしまった。 

  やはり真紀子には戻れない…。 いや、戻りたくない…と。。 

  子供の為ではなく自分の為に。。 今のままユミと進んで行こう…と。


  そう決心し、何気ない昔話だけでその場をやり過ごした俺は目の前の真紀子と子供の生活の安定よりも
   純粋に幸せを与えたいと思えるユミを選択していた。

 そうして真紀子への迷いを吹っ切った俺は
   どこか晴々とした気持ちでユミをあの丘に連れて行き、
    その丘から夜景を見降ろしながら そろそろ一緒に暮らそうかと、やっと入籍を切り出した。
 
  ユミの大好きなグッチの腕時計を婚約指輪代わりに差し出しながら。
    普段の会話の一部の様に軽く… それとなく。。

  しかしユミは その俺の言葉にも差し出された高価な腕時計にも顔色1つ変えずに
      ただ一言「それは無理」と言った。



つづく
【580】

RE:僕のマンマミーヤ  評価

Piro3 (2018年10月27日 16時22分)

11話  真紀子とケンジと俺の三人で話し合いをしたあの日から約2年。お互いに全く連絡を取っていなかったが、二人の動向は共通の友人の話でナンとなく知っていた。 真紀子が俺と別れた数ヶ月後にケンジと入籍した事。二人の間に無事に男の子が生まれた事。。その子供がケンジそっくりな事。。
  そしてかなり前から二人の仲が上手くいっていない事も聞いていたし、それはもし聞かずとも 二人の性格の違いを考えたら、そう成るであろう事は予測の範疇だったので俺は驚きもしなかった。 あのままのケンジが夫として親として、務まるハズなどないのだから。 もしかしたら… 真紀子と子どもがケンジを成長させてくれるのではないかと。
  結婚したら、子供が出来たら。ケンジは変われるのではないかと期待をしていたのだが、しかし子供が生まれてからもケンジは家事も育児もせずにパチや飲み屋に明け暮れる日々で。。当然 真紀子とは口喧嘩が絶えず。ケンジは家に帰らない日が次第に増え、他に女を作り、
 借金も作りの典型的な転落パターンに陥っていたと。。
    その訴えを電話ごしに涙ながらに語る真紀子に 俺は少なからず良心の呵責は感じていたが。。
   「それは真紀子とケンジの問題であって、俺に出来る事は何もない。子供の為に頑張れ」とありきたりの言葉で冷たく跳ね除け、電話を切った。
 何故なら その事を訴えてきた真紀子の目的、いや、その気持ちは[ケンジと離婚したら俺がお前の面倒を見るよ]と俺に言わせる事だったからだ。
  現実にそう成らずとも逃げ道が欲しかったのだ。例え仮初めだと知っていても。だから今、俺が中途半端な優しさを見せるべきではない。
 そう割り切る事が正解だと思い「現実の責任を見ろ」と伝えるだけにこの時は留めた。
 そして、真紀子からの電話を切って数日後、俺が何気なくケンジを呼び出して、最近どうなの?と聞くと
  真紀子の気性の荒さが嫌で家に帰りたくないとケンジは訴えてきた。 
   真紀子の気性が荒い??  まぁ、何年もずっと一緒に居ればそういう事は誰にでも起こるだろ。だから「お前がもう少し大人に成るしかないんだ」と軽く諭すとケンジは このままじゃダメだとは思ってる…と反省を見せてくれた。
  そしてアパートに帰った俺はあの二人が今よりも良い方向へ向いてくれる少しの可能性を祈りつつも、、
   自分とユミの入籍を…  今一度見つめ直していた。。
  深夜の飲み歩きが好きなユミは妻として、それよりも母親としてどうなのだろう…?と
   今回の真紀子とケンジの逆パターンの可能性を想像した。。それは俺がユミに対してはそれまでに考えた事のなかった結婚の理想と現実だった。。

 ユミと籍を入れるという事は、家庭を築くという事。。
   あの己の欲のまま自由奔放に生きているユミと… 築けるのだろうか… 恋愛の延長とは別の…家庭を。。
  その懸念は日を追う毎に俺の中で膨らみ。入籍を言い出す事へのブレーキと成っていた。そうやって思い悩む日々の中で答えを探していると、また1つの事に気付かされた。
  過去の俺は 結婚を視野に入れられる女性だけを選んできたのだ。という事を。
   今までの俺は 結婚の現実を考えてから付き合う女性を選んでいたのだ。
  だからこそ今までの過去の女性達には無い魅力をユミに感じ、そこに強く惹かれた。
  つまり俺は今、人生で初めて本当の恋愛をしているのではないかと気付かされていた。。 そして
    それが答えだった。
 ユミを他の男に渡したくないという想いのソレに比例するかの様に抱いた結婚への懸念が全ての答えだった。
  結婚を考えた時に俺に必要な人は… ユミではなく、真紀子だったのだと。
【579】

RE:僕のマンマミーヤ  評価

Piro3 (2018年10月26日 13時50分)

記憶は性格と老化も深く関係してるが、情報の多種多様にも関係するらしい
 知っていたが覚えていなかったってのは記録されていたがその引き出しが開けられなかった現象だとゆう。
 今まではひっくるめて老化による衰えとされてきたが現在は細分化され全くの別物だとしてる。
 75歳越えてからの物忘れは老化である可能性が高まるとかな。
 80オーバーの物忘れは別格だぞ。純度がw
【578】

RE:僕のマンマミーヤ  評価

Piro3 (2018年10月26日 13時52分)

結婚記念日と誕生日とクリスマスには一応ナニかしらあげてるよ。
 ウチの嫁はやったらやったで文句言うし、やらなきゃやらんで文句言う残念系だから
 一時期はどうせ文句言われるならやらん方がマシって感じでやらん事が続いたけど
  今はそれを乗り越えて直接何が欲しいか聞いてる。

 まぁ今じゃぁダイソンとか炊飯器とかそんな感じw こないだは電子レンジだった。
 冷蔵庫と給湯器は5年で買い換えた。なんか音が気になるとかでw

  っつっても家電も見た目一緒で価格違うとかどれにするか迷うのは面倒臭いらしい
  が勝手に買うわけにもいかんから ネットで3機種に絞って
   価格と性能と評判を紙に書いてジャパネット方式で「それが去年の型ならセンサーが1つ違うだけで今ならなんと2万円引き!」って
    俺が簡潔にプレゼンして最終的には嫁に決定させてる。

  それでウチは現在 平和になった
【577】

RE:僕のマンマミーヤ  評価

Piro3 (2018年10月26日 09時00分)

覚えているいないに限らずこの話は2回読むと読まないとでは見方が変わる様に作ってあるだよ
 3回目はあんま意味ないw
【576】

RE:僕のマンマミーヤ  評価

take(≧∀≦) (2018年10月25日 15時41分)



てか

この公園って   第1章の最終回やん





第2章は

見てない筈なんやけどなーー

サクッと

コピペされて

あっー! そうそうコレ見たことあるし!

なんて展開になったら

俺の記憶力の老化を再認識せざるを得ない...



【575】

RE:僕のマンマミーヤ  評価

take(≧∀≦) (2018年10月25日 15時37分)



結婚記念日にプレゼントとか

したことあるー?


【574】

RE:僕のマンマミーヤ  評価

take(≧∀≦) (2018年10月25日 13時55分)


>すぐにナンバーをユミの誕生日の数字で登録した


(・∀・) そこまでやるかーー

なんか

俺はピロを見る目が変わったような気がする










( 読むの2回目だけどーw )
【573】

RE:僕のマンマミーヤ  評価

Piro3 (2018年10月25日 11時35分)

・・・こうして見ると結構なげぇな。。
 当時はこれでもかなり端折ったんだが。。。
【572】

RE:僕のマンマミーヤ  評価

Piro3 (2018年10月25日 11時38分)

10話


 この日を境にユミは昼夜問わずに電話やメールで俺を呼び出したり、
   突然 俺のアパートに泊まりに来たりするようになり
    気が付けば半同棲の関係が始まっていた。

 そして俺に対して心を解き放ったユミのそのワガママは天井知らずで深夜の呼び出しは当たり前。
  夜が明けるまで飲みに付き合わされたり、泥酔して警察沙汰になったユミの保護者として向かえに行ったり、、

  俺は完全夜行性の珍獣ユミに翻弄される日々を送る事に成ったのだが
   その躊躇のないユミの真っ直ぐなワガママのどれもが新鮮で可愛く想えた俺は 
    楽しみながらその全てを受け入れていった。

  ユミがそうゆう手段で愛を確認していた事を俺は解っていたし
    彼女というよりも 出来が悪いほど可愛い我が娘の様に感じていた要素が有ったからだと思う。。

 そして付き合い始めて数ヶ月後に、全てのワガママを受け入れてくれる俺に対してユミは
   「生きてて良かった」と泣いてくれた。

 それは在りのままの己を受け入れてくれる存在に対する感謝の涙だったのだろう。。
    
   事実、その後のユミのワガママは少しずつ減少し、
    部屋を掃除したり、手料理を作るなどの家庭的な一面も窺わせる様に成っていった。。

 そして俺が友人から「合コンの頭数が足りないから来てくれ」と言われた時も
   ユミは「男の付き合いは大事だから全然行っていいよ」と理解を示してくれた事も他には無い嬉しさを感じていた。
    


   そんなある日。。

    俺の車の車検が近づいた為に買い替えの話をすると ユミは黄色のミニクーパーに乗りたい!と即答したので、
  すぐにナンバーをユミの誕生日の数字で登録した黄色のミニクーパーを買った。

  そしてその購入した新車のミニでの 初めてのドライブの目的地は俺の中で決まっていた。

  俺には本当に好きになった彼女だけを連れていく丘が在った。

  古いベンチが1つ在るだけの丘だがそこには見せたい風景が。
      一緒に見たい風景がそこには在った。。。


  届いたばかりの新車でその丘へユミを連れて行くと
    「この丘に連れて来た女は私で何人目なの?」と聞いてきたので

  俺は「黄色のミニクーパーで連れて来た女はお前が初めてだ」と言うと。

  こうゆう時は嘘でも もう少し気の利いた事を言いなさいよ。と
    ユミは笑いながら少し強めに俺を殴った。



   
  そんな幸せな日々が2年程過ぎた頃、 ユミとの入籍を真剣に考え始めたある日。

  突然、真紀子から「ケンジと離婚したい」という相談の電話が来た。。

 この一件が、後の俺に少なからずの影響を及ぼしていた事は
  10年以上経った今になって 気付いた気がする。。
 


つづく
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