| トップページ | P-WORLDとは | ご利用案内 | 会社案内 |
返信元の記事
【615】

20年後その2

Dh!変りー (2005年11月23日 16時45分)
家の中に通されると軽い席が設けてあり,私は
テーブルの上座に彼の妻に言われるまま着席した.
会長は奥の部屋に着替えに入った.
彼女が私にワインを注いでくれるときに彼女は
自分の髪に手をやりそっとかきあげた.

それはまさしくあの夜のHだった.

何とも言いようのない気持ちになった.

頭の中で逃げていた正確な記憶が蘇った.

彼女とは小学生の時からの友人であった.
交際していたといえば,そうであった.
中学に入り,番長からしつこく交際を
迫られていると何度か相談もされて
いた.
私は番長が怖くて彼女を無視した.
美しい彼女を失うのはつらかったが
番長にたてつくことはもっと・・・・・・

彼女は私の対面に座ると,1口ワインを
口にしてからこう言った.
『Yさん,私,あなたもご存知のようにあいつに
会うまでは普通の女の子でしたのよ.』

心が砕けた一瞬だった.

『色々ありましたけど,今はとても幸せ,あの夜が私には
全ての終わりで始まりでもあったんですよ.あの時,
あなたは興味半分で私のすることを見てらっつしゃいましたよね.
私本当はあなたの前で死ぬほど恥づかしかった.』

やがて会長が奥の部屋から丹前に着替えて
来ると,彼女はグラスについた紅を指で
ぬぐうと,人差し指を口に立て,内緒と言う
意思表示をした.

それからの小1時間ほどは
とりとめもない会話に終始した.

今夜は遅いから泊まっていけと言う
2人から逃げるように私は会長の家を出た.

玄関から出た私は何とも言えない気持ちで
我慢していたタバコに火をつけて
コートの襟を立てて
タクシーを捜しに通りに向かって歩いた.

■ 677件の投稿があります。
68  67  66  65  64  63  62  61  60  59  58  57  56  55  54  53  52  51  50  49  48  47  46  45  44  43  42  41  40  39  38  37  36  35  34  33  32  31  30  29  28  27  26  25  24  23  22  21  20  19  18  17  16  15  14  13  12  11  10  9  8  7  6  5  4  3  2  1 
【616】

(;・∀・)  評価

黒王の馬糞 (2005年11月23日 19時13分)

よく思いつくなぁ・・・

        (もしかして・・・ちょこっと実話?w)
68  67  66  65  64  63  62  61  60  59  58  57  56  55  54  53  52  51  50  49  48  47  46  45  44  43  42  41  40  39  38  37  36  35  34  33  32  31  30  29  28  27  26  25  24  23  22  21  20  19  18  17  16  15  14  13  12  11  10  9  8  7  6  5  4  3  2  1 
メンバー登録 | プロフィール編集 | 利用規約 | 違反投稿を見付けたら