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【633】 | オラの家族 番外編 ゑびす4 (2006年10月19日 18時12分) |
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『虹の橋の袂に』 野良犬がいた。 スピッツのように白いふわふわの毛をしていた。 オイラは,そいつと仲良しだった。 人間の友達がいなかったオイラの唯一の親友だった。 オイラの行く先には必ずそいつは付いてきた。 遊ぶのも,おやつを食うのも一緒だった。 学校の授業以外は,いつもオイラとそいつは一緒だった。 ずっと一緒にいようと思っていた。 ずっと一緒にいられるはずだった。 ある時,野犬狩りが来た。 野良犬たちは次々と捕獲されていった。 当然そいつも狙われた。 オイラは,野犬狩りが来るたび,そいつを遠くへ追いやった。 そいつもオイラの考えを知っていて,野犬狩りが来た時にはおいらのそばへ寄ってこなかった。 そして,そいつは賢かった。 毒入りの餌には見向きもしなかった。 猟銃で狙われると,一目散に遠くへ逃げていった。 一度たりとも捕まることは無かった。 野犬狩りのおっさん達は毎度毎度逃げられていて,オイラとそいつを苦々しく思っていた。 ある日,野犬狩りのおっさんが俺に悪魔の取引を申し込んできた。 あの犬を捕まえてきたら100円やると言った。 貧乏なオイラにとって,100円は大金だった。 次の日,オイラはそいつの首をロープで縛り,市役所の支所に行った。 オイラは悪魔の囁きに耳を傾けてしまったのだ。 そいつは,死に赴く者特有の全てを観念した目をしていた。 自分が売られていくことを知っていたのだろう。 しかし,そいつはオイラを恨む目をしていなかった。 ただただ悲しそうな目だった。 そいつを野犬狩りに渡す時,2枚のかまぼこを食べさせてやった。 そいつの最後の食事を食べる姿は悲しげだった。 オイラの心はチクリとした。 今,そいつは虹の橋の袂で他の動物達と遊んでいるのだろうか。 虹の橋の袂で,オイラを待っていてくれてるのだろうか。 もし,そいつが虹の橋の袂にいるなら,オイラを待っていてくれるのなら,オイラを許してくれるなら,今度こそオイラは何を投げ出しても,いつまでもそいつと一緒にいようと思う。 |
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【645】 |
ゑびす4 (2006年10月28日 01時41分) |
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これは 【633】 に対する返信です。 | |||
『オラの家族 番外編 2 ムサシ』 彼は正確に言うとオラの家族ではない。 隣の家族だ。 10数年前のことである。 オラの隣の家では,柴犬を飼っていた。 名前はムサシ。 ムサシは甘えん坊な犬だった。 外で飼われていたのだが,雨が降るとクンクン鳴いて,家の中に入れてもらうような弱っちい犬だった。 知らない人が来ると,小屋の中でじっと身を潜めている犬だった。 当然,番犬には使えない。 どうも,彼は自分を犬と認識していなかったようだ。 彼の飼い主の子供に対しては,対等の立場で付き合っていた。 オラもその頃は,犬を飼ってなかったので,可愛がっていた。 ある時,オラと嫁は散歩に行くことにした。 ついでだから,ムサシも連れて行った。 行った所は,川だった。 川に行く途中,畑の小道を歩こうとした。 そこには,ごくごく小さな用水路があった。 幅が50cm位のだ。 オラの前を歩いていたムサシは,オラの顔をじっと見つめた。 飛び越えるのが怖いのである。 そこで,オラが軽く飛び越えた。 と言っても,軽く一跨ぎしただけだった。 ムサシはオラの様子を見て,少し,躊躇の表情を浮かべていた。 飛び越えようかどうか悩んでいたらしい。 ついに決心して飛び越えたが,飛び越え方は下手だった。 小脳が未発達なのである。 そして,川に着いた。 オイラは,川べりに行って,コンクリートの飛び石に飛び乗った。 距離にして,約1m位だ。 こんなの屁でもない。 ところが,ムサシは躊躇している。 必死に川の水を凝視しているのである。 彼は彼なりに,飛べるかどうか,川の深さはどうか,安全は確保されているのかと確認していたのだろう。 数分後,ついに彼は決心し,飛んだ。 しかし,現実は厳しかった。 彼は,川に落ちたのである。 しかも,彼の足は川底の泥にはまっている。 身動きできない。 と言うより,身動きしようとしない。 彼は,困った顔をした。 オラは,盛んに綱を引いた。 それでも,彼は足を何とか抜こうと努力をしない。 じっと待っているのである。 オラの顔を見つめて,情けない目をしているだけなのである。 オラと嫁は,何とか,二人がかりでムサシを救出した。 救出された彼は,満足な笑みを浮かべていた。 トラウマになった彼は,決して物を飛び越えようとはしなくなった。 その後,彼を連れて散歩をしなくなったのは,言うまでもない。 |
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この投稿に対する 返信を見る (2件) |
【636】 |
白猫 (2006年10月23日 22時47分) |
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これは 【633】 に対する返信です。 | |||
7月某日。 じいちゃんが帰って来た。 どこへ出掛けていたのかと思えば川へ鰻を捕りに行っていたらしい。 じいちゃんは、キノコ、タケノコ、魚と自然の恵みは、何でも遠慮無くいただいて来る。 それが、ゴルフ場であろうと学校の裏山であろうとも・・・ はたして今日の鰻はどこの産物なのであろうか? ===== じいちゃんには2才になる可愛い孫がいる。 帰宅するやいなや、本日の戦利品である鰻を見せてやる。 じいちゃんは蕩けそうな得意満面顔である。 孫の方は鰻とは初体面のハズである。 さも驚くかと思いきや、クーラーボックスの中で動く鰻をじーっと見つめて、そして一言。 『へび〜!』 ===== −夕食後、縁側にて− じいちゃん 『へび、おいしかったね。』 孫 『うん、へびおいしい。』 じいちゃん 『またへび食べたい?』 孫 『うん。へび食べた〜い』 友人宅は昔ながらの情緒漂う長屋である。。。 ===== スーさん・・・ |
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【635】 |
笑福亭エロ光 (2006年10月23日 23時22分) |
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これは 【633】 に対する返信です。 | |||
別に削除しなくていいです♪ ただ・・・100円で魂を売るなんて・・・ まぁ〜子どもだから許せますけどね♪ あは♪ ※へんしう スーさん此処も何でもモハメッド・アリですよん♪ なのでお気遣いゴム不要♪ 気を使うんなら金使え!! (意味ふみえ) ぷっ♪ |
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