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【4892】 | 『薄給スロッターの憂鬱』2 たな〜か (2006年03月06日 08時09分) |
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さて、話を戻そう。 漱石クンひとりの状態で出社したYがいつもと同じ様に仕事をこなしていると 上司Iが声をかけてきた。 「Y君、昼メシでも一緒にどうかね?」 “・・・イヤな予感” これは、仕事をわんさかと押しつける前振りなのだ。 しかし、誘いは断れても仕事は断れない・・・リーマンの哀しい宿命・・・ それと漱石クンひとりの身には願ってもない。背に腹は代えられぬ・・・ 上司Iに連れられて行ったのは、ちょっとオシャレな蕎麦屋。 Y「じゃあ、カツ丼で・・・。」 上司I「そんなこと言うなよ〜。どうだ?“大名懐石セット”でも?」 (この店で一番、高いものだった。・・・任される仕事に不安がよぎる。) Y「・・・じゃあ、ヒレカツ定食で。」 上司I「そうか〜・・・しゃあないな、オレも同じの。」 どうしても一番、高いものを食わせたかったらしい。 上司Iとの昼食を終え、会社への帰り道すがら、更に追い打ちが・・・ 「Y君、久し振りに“コレ”行くか?」飲ミニケーションである・・・ 益々、仕事内容に不安がよぎる・・・。 しかし、誘いは断れても仕事は断れない・・・リーマンの哀しい宿命・・・ そして上司Iは、なかなかキレイなおねえちゃんが揃っている店に連れて行ってくれる。 漱石クンひとりの身には願ってもない・・・。 定時で上司Iに連れ出され、居酒屋で軽く腹を満たして キレイどころが揃った店へ 「Y君、どんどん飲みなさい!」 勧められるがままに深酒をしていると、上司Iは本題に入った・・・ 「娘が子供を産んでね〜、それが男の子で可愛いんだ! ・・・再来週、嫁と会いに行くから・・・1週間、オレの分の仕事も合わせて頼むね〜。」 ノリは軽かった・・・酔いが一気に醒めたような気がした。 Y「・・・電車、無くなりますよ・・・」 上司I「そうだな・・・帰るか。」 駅での別れ際、再び上司Iは言った。 「再来週、ホントに頼むよ〜。」 軽かった・・・シェイクハンド付きである。 翌朝の朝を迎えるまで、Yの心は沈んだままであった。 まだつづく。 |
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【4894】 |
たな〜か (2006年03月06日 18時11分) |
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これは 【4892】 に対する返信です。 | |||
続き Yが目覚めたのは開店30分前であった。 “入場抽選まで・・・あと10分しかないっ!!” Yは焦って身支度を整え、いつものホールへと走った。 抽選時間には間に合ったものの・・・並んでる客がいない!? “・・・定休日か?・・・(土)なのに・・・” しばらくすると抽選箱を持った店員が現れ、同時に他の客も5,6人湧いてきた。 “今日はイベントなどを開催しないようだな・・・” 店員は人数を確認すると、Yの後ろに並んでる客に話しかけていった。 店員「人数が少ないので、並んでる順の入場でよろしいですか?」 客達「いいよ〜。」「何でもいいから、早く入れろやっ!」「・・・(無言)。」 了解は得られたようだった。 面倒くさがり屋の店員のおかげで、Yは初めて1番に入場することが出来た。 開店10分前に入場は始まり、Yは大好きな‘北斗’のシマへ向かった。 前日・前々日のデータを見ながら良さげな台を探しているうちに 客はどんどん‘北斗’のシマに着席する。 余裕をカマして台を選んでる余裕がなくなった・・・ ・・・適当に座ることになった。 開店3分前、‘北斗’のシマは満席となった。 二日酔いの寝惚け眼を擦りながら、Yはコインサンドに漱石クンを入れるべく 財布を覗く・・・ そうなのである。昨日からずっと居る漱石クンがひとり・・・。 とりあえず投入した。 と、同時に開店を知らせるBGMが高らかに店内を流れた。 1G目、影演出、中リールはスイカ成立を示す、緑強ザコ。 「岩山両斬波〜!!」「ぐぇ〜〜〜」 2G目、影演出、中リール目押しミスで中段に北斗、黄ザコ。 “・・・???・・・直撃かよっ!!” 右リール、北斗テンパイでスペシャル音。 「バトルボーナス、ゲッート!!」 北斗(緑)14連であった。 1Kどころか、3枚のコイン、である。 Yの二日酔いと眠気は、まだ醒めきらなかった。 もそっと、つづく。 |
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