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【144】

パチとばあちゃんと時々アタシ・その後1

元パチプロK (2009年08月31日 23時43分)
やっぱり、このお金はもらえないわ。

アタシは店の奥の応接室に向かった。
そこには会長夫人と店長がいた。

「このお金、返します。」
アタシは会長夫人に向かってそう言った。

しかし、会長夫人は優しそうな笑顔で答えた。
「いいのよ、あなたみたいに純真で心の綺麗なお嬢ちゃんは初めてだわ。だから、それはあなたにあげる。」

「でも・・・、あんなに大勝ちするなんてめったにないことでしょうに。」

「あら。」
会長夫人はアタシの言葉が意外そうだった。
「わたしが来るといつもこうなるのよ。」

そんなバカな・・・この店は出玉が渋いので有名なのだ。
「へぇー、アタシなんて勝ったことがないのに。アタシだけじゃないわ。ドル箱積んでる人だってあんまし見ないし。」

「それはそうでしょ、だってこの店は・・・」

「奥様、それ以上は・・・」
あわてて店長が遮った。

「あら、そうだったわね。いいわ、お嬢ちゃん、その代わりいいことを教えてあげる。明日同じ時間に来て裕次郎を打つのよ。絶対に大勝ちできるからね。」

「大勝って???」

「そうね、座って1回転目で当たって閉店まで大連チャン、こんなんでどうかしら。」
会長夫人は、そう言って片目をつぶって見せた。

「えええええええええええええ!!!1!」

これをきいたアタシは、アタシは・・・
また明日も来てみよう、と決心したのだった。


つづく

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【145】

パチとばあちゃんと時々アタシ・その後2  評価

元パチプロK (2009年09月03日 00時37分)

翌日、店にやってきたアタシはCR裕次郎のシマを捜した。

あれっ、どこだったかなぁ。
確かこのへん。
あった、あった、ここだ。
おばあちゃんの打っていた台は確か左から3番目、ここでいいはずだ。

本当に1回転で当たるのかなぁ。
とりあえず座ってと、監視カメラにウインクしちゃおうかな。
うふっ。

そんじゃ、打ち始めますか。
1回転目、台枠が激しくフラッシュして役モノが振動し・・・そしてリーチがかかった。

   「リーチだっぺ」

あれっ。
リーチの声が訛ってたような気が・・・?
裕次郎が訛ってるはずないのに。

なんかなんか変。
なんでだろう。

もしかしてプレミアボイスで大当たり確定なのかな。
そうよ、きっとそうに違いないわ。

その後、リーチはスーパーリーチに発展。

さて、無事に大当たりをゲットすることはできるのでしょうか???


つづく

次回、最終回。
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