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【847】 | 続編:バイク ネタ KIN・KIN (2006年10月01日 17時19分) |
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病院に着いて、レントゲン。 「先生、折れてるんでしょ」 「うーん、折れた方がよかったんだけどねぇ・・・」 「へ??」 「鎖骨とね、肩の骨をつないでいる靭帯がね全部切れちゃってる。 だからね、これは骨折ではなくて脱臼なんだよ。 手術しなくちゃ治らないよ。 あ、でも急を要するわけじゃないから、とりあえず今日は帰って、月曜日に近くのなるべく大きな病院に行きなさい。 紹介状と、レントゲン写真もって行きなさい」 翌日の日曜日、昼間は何事もなくおとなしく過ごせた。 しかし、夜になって、なにやら背中に痛みが走る。 それは時間の経過と共に段々と大きくなってゆく。 夜中の12時を回る。 とにかく今夜眠ってしまえば、明日には病院に行けるのだが、それどころではなくなってきている。 午前2時頃・・・ 呼吸をするのも痛い。腹式呼吸を心がけているが、咳が出たり、くしゃみなんてしようものなら、背中にナイフでも突き立てられでもしたような痛みである。 私は決意した。 救急車を呼ぼう。 しかし、ここは細い路地が入り組んだ奥のアパート。 目の前まで救急車が入って来れるようなところではない。 大通りまでは、自分で歩かねば・・ でも大通りまで出てしまうのなら、消防署はそう遠くないはず。 普段バイクで通っている道だ。たいした距離ではない。 私は、打撲した左足を引きずり、そして右腕は吊られ、左手にはレントゲン写真と紹介状を携えて歩き出したのだった。 一歩、また一歩歩くごとに、背中に激痛が走る。 痛いところが背骨に近いということが、私の不安を駆り立てるのであった。 To be continued... |
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【1052】 |
KIN・KIN (2006年10月02日 09時39分) |
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これは 【847】 に対する返信です。 | |||
>私は、打撲した左足を引きずり、そして右腕は吊られ、左手にはレントゲン写真と紹介状を携えて歩き出したのだった。 >一歩、また一歩歩くごとに、背中に激痛が走る。 >痛いところが背骨に近いということが、私の不安を駆り立てるのであった。 時計は午前3時近く 大通りとはいえ、人影はほとんどない。 この時になって、私はある重大なことに気づいた。 「消防署・・結構遠い・・・」 そう、普段バイクで通っていた道、歩いてみると結構な距離。 しかも背中と脚の激痛を堪えての歩行。 電柱に手を付き、休憩する。 呼吸は乱れ、額には脂汗・・ と、向こう側から誰かが歩いてくる。 「すみま・・・」 そこまで言いかけると、その人は歩道の柵を乗り越え、反対側の歩道へ走っていったのだった。 チンピラのケンカか何かの怪我人だとでも思われたのであろうか。 この時ほど、「いざという時、他人って冷たいのね」 と思ったことはない。 近くにある自動販売機で飲み物を買おうとしただけなのに・・・ お金を入れて、ボタンまでは押せたにしても、前かがみになって商品を取り出す勇気は持ち合わせていなかったのだ。 再び歩き始めた。 T字路の所に消防署の赤い明かりが見える・・ 「もう少し・・・ もう少し・・・」 最後の気力を振り絞って、私は歩いた。 普段ならば、気にも掛けないようなそんな距離ではあるが、この時ばかりは違っていた。 消防署の入り口に誰かいる。 立ち番の署員だろうか。 私に気付き、駆け寄ってくるのが見えた。 「助かった・・・これで・・・」 安堵感が私の脚の力を抜いたようである。 ガクッとひざを着く直前に、消防署員は私の体を支た。 「ぐえっ・・! そこ、痛いとこなんだケド・・」 またまた To be continued.... |
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