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【34】 | 社長 26 ゑびす5 (2006年07月09日 06時48分) |
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『社長 vol.26』 2回目にストリップ劇場に行った時も,社長は勿論一緒だった。 言わずもがなである。 今回は少々金がかかってもいいから,じっくりと見ようということになった。 今回のショーはフィリピーナが中心であった。 ショーは可もなく不可もなく淡々と過ぎていった。 そして,遂に好機が訪れた。 「え〜お客様に申し上げます。今日は特別ご奉仕にて500円,500円で踊り子さんとスペシャルタイムを用意させていただきます」 要するに500円でフィリピーナとやれるのである。 客は一斉にスペシャルルームの前に並んだ。 スペシャルルームといっても,ステージの一角に蚊帳のように布切れ一枚で仕切られているだけである。 しかし,気づくと我々は他の客と同様に並んでいた。 いよいよ我々の番がやってきた。 500円というだけあって,サービスも何もあったもんじゃない。 四角い布切れだけの部屋には,先ほど踊っていたフィリピーナが横たわっているだけ。 そして,混同ー無を装着し,一気に昇天するだけである。 それでも若かった我々は満足なのである。 そして,いよいよ社長の番である。 社長もいそいそとスペシャルルームの中へ入る。 そして・・・ 社長がなかなか出てこない。 一人当たりの平均時間は5分といったところだろうか。 5分経過した。 それなのに社長はスペシャルルームから出てこない。 後に並んだ客から罵声が飛び交う。 「何やってんだよ! 早くしろよ!!」 何をしているかは明白なのだが・・・ 遂に劇場側も痺れを切らした。 スポットライトがパッシングする。 それでも社長は出てこない。 我々は身の危険を感じた。 「このままじゃ,暴徒と化した客に何をされるか分からない・・・」 いらいらしたように,スポットライトがパッシングする。 Nがとうとう言った。 「S,自分で擦れ!」 それから2分後,ようやく社長は出てきた。 「こんなところで,自分でいくなんて・・・私は恥ずかしいですよ・・・」 出てきた社長の第一声がこれであった。 社長は方形にも関わらず,優れた持久力の持ち主でもあったのだ。 |
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【35】 |
ゑびす5 (2006年07月10日 17時59分) |
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これは 【34】 に対する返信です。 | |||
『社長 vol.27』 社長が本気で怒ったのを見たことが一度だけあった。 社長が下宿から寮に引越しをしたときである。 社長にいいように使われていたN2は,当たり前のように引越しに使われた。 その時,俺とNは,Nのアパートでまったりと過ごしていた。 昼頃になって,社長とN2はNのアパートにやってきた。 「いやあ,N2君のお陰で,引越しが無事に終わりましたよ」 「N2君は良く働いてくれましたよ」 よくよく話を聞くと,荷物をリヤカーに運んだのは,殆どN2。 リヤカーを引っ張ったのもN2。 荷卸をしたのも殆どN2。 社長は殆ど何もしなかったようである。 「じゃ,N2君には引っ越し蕎麦ということで,蕎麦でも食いに行きますか?」 社長の提案で,我々4人は蕎麦を食いに行った。 「N2君は,手伝ってもらったのでここは私が奢りますよ。いっひっひっひ」 「でも一緒に来たんだから,俺達も奢ってもらえるよな」 と,俺とN。 「まさか。何もしてくれなかった君達には奢りませんよ」 ふくれっ面をする社長。 もともと丸い顔が,さらに丸くなる。 「まさか,Sのことだから奢るよな」 と,しつこく食い下がるおれとN。 「冗談じゃないですよ。奢るのはN2君だけですよ」 そこでN2が言った。 「じゃ,俺が3人前頼めばいいんだよな。そして,OとNに食い切れないからと言って,やればいいんだよな」 そうだそうだと言い張る俺達3人。 社長は不機嫌になった。 注文の品が届いて,普通に会話をしながら蕎麦を食った。 そして,いよいよ支払いのときである。 「S,ご馳走さん」 にこやかに社長に話しかける俺達。 ぶすっとして「何で私がO君やN君に奢らなきゃいけないんですか」 とぶつぶつ言う社長。 なんだかんだでその場は社長が全額支払った。 そして,その時が遂にやってきた。 店から出たNと俺は社長に「さっきのは,冗談だよ。はい。俺達の分」 俺とNは,500円札を社長に渡した。 途端に社長は,札をびりびりと破いて撒き散らした。 ふくれっ面をしながら。 その時の社長は丸い顔をした阿修羅であった。 |
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