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【9】

エピローグ  評価

モロニバタクリ (2006年09月11日 09時04分)

高速回転した脳がようやく状況を理解した。

南国で貯を全て無くした事…
見ず知らず…  ぢゃなくコゥシをくれた子を知っている事…


「どうも、ご馳走になります。」
彼女から出来立てのコゥシを貰った。
手に持っていると冷たいので台横に置き、再び彼女を見た。


別人と思っても無理はあるまい。
容姿・風貌が激変している。 が紛れも無く彼女だ。

「どう? 最近勝ってる?」
何気ない言葉をかけてみた。

「まぁまぁね」
「でも、面白くて…」
「最近はまってるの」

そういって彼女は同じ島に位置する”南国30”の島に消えていった。


何気なく消えていった方向を気にする…


すると…




足元には樽箱が3つぅぅぅぅぅぅ〜〜!!!1!

それを見た瞬間慌てて駆け寄りいろんな意味を込めて聞いてみた。






「どったの???」
【8】

RE:少女に何が起こったか…  評価

パチ公 (2006年09月07日 15時07分)

こんにちは。

何気なく見てたらここを発見。

何気なく読んでたら引きずり込まれるような表現力。

実話でもフィクションでも続きが気になります。

エピローグはまだまだ先でしょうか?
【7】

じょしょう  評価

モロニバタクリ (2006年08月30日 11時37分)

「こんにちわ」
「どう勝ってる? これでも飲んで!」

放心状態の最中一杯のアイスコーヒーが左のほうから
差し出された。

一瞬なにがおきてるのか分からなかった。
その大部分はコーヒーが出てきた事よりあれだけ有った貯が跡形もなく無くなってしまった為の後悔感であった

しばらくコーヒーを持って立っている彼女も怪訝に思ったであろう。

数秒後ようやく我に返ってそちらの方に顔を向けると
全く見ず知らずの女の子が立っていてコーヒーをこちらに向けて出している。

なんで彼女は見ず知らずの人間にコーヒーを出しているんだろうか?

とても受け取れない。
思わず発してしまった。

「ごめんなさい。えっ〜と。誰でしたっけ?」
「頂いていいのでしょうか?」

髪の毛を抹茶色に染め派手目の洋服に身を包んだいかにもの女性。

手にはタバコを持っている。
容姿風貌はいかにも熟練スロッターのようだ。

放心状態の余勢もかって何がなんだか分からない。

なんで、見ず知らずがコゥシくれんの?




時間にして数秒…

高速回転した脳がようやく全てを理解した。
そして、コゥシに手を差し伸ばし言った。


「お! ありがとーー。 久しぶりだねぇ」
「ありがたく頂きます」 と
【6】

ぷろろーぐ  評価

モロニバタクリ (2006年08月29日 09時30分)

絶不調の波が押し寄せてきた。

切欠は貯を50万両換金した事に起因する。
これまでがウソのように

ST打てば天井まっしぐら(猫まっしぐら)
蝶蝶なぞ何処にいるの?
一番悲惨は日は4000枚近くの貯を使用してボヌス”0”なんて日も現れだした。(南無阿弥陀仏…)


現実が受け入れられず熱くなった。
かったるい機種はもう打たない。
吉宗無き今は南国、島唄、ビスカス、北斗に勝負機種を絞った。

来る日も来る日も
”激打”&”激打”

雨の日も風の日も
”激打”&”激打”


来るはずも無いのに…






そして、とうとう俵に足が掛かってしまった。
何を思ったのか…
感覚が麻痺していたんだろうか…


明らかに低設定の南国をただ、単発が続いているから
という理由だけで打ち出した。

鳴る事は鳴る…… が、



鳴けども鳴けども単の嵐
無我夢中で激打した。





数時間後
静寂を包み込むように”鐘”が鳴り響いた。



「チーン」




医師が告げた。




「ご臨終です。」



最高時4万枚有った貯が消えてしまった。
途中で50万両換金したとはいえ残り150Kは有ったはず。
後悔の念がふつふつと沸いてきた。

「何やってるんだ…」


恐らく、傍から見れば数分間放心状態のまま台に腰掛けていたに違いない。

その時、

正に放心状態のその時に掛け声と共に一杯のアイスコーヒーがこちらに向けて差し出された。

「どう、勝ってる? これ飲んで」

見ると、見たことも無い女の子がコーヒーを差し出し
微笑みながらこちらを見て立っていた。
【5】

ぷろろーぐ  評価

モロニバタクリ (2006年08月28日 12時06分)

彼女は一体何者なんだろうか…

気になって気になってショウガナイ…

到底パチ屋には似つかわしくない風貌
ギャンブルしに来てるのに勝ち負けに関係なく遊んでる
年の頃から言っても何かしてるはずだが毎日来ている

一体どういう人間なのか?
なぜ、毎日デジハネなんだ?
そんなに、ドルフィンダイブのイルカが見たいのか?








今となっては所詮その程度

気にはなっていたものの勝負に来てるんだから…
デジハネなぞ、やっておれん。

北斗やれば天井からでも昇天しやがる。
南国打てば蝶貯飛びまくり…

無敵の隆盛を誇っていた。
と、同時に彼女の素性なぞ忘却の彼方に消えていた。



そして、数週間が過ぎ…
一時隆盛を誇っていた貯メダルは1/10程度に激減し
裏ぶれた素浪人と化していた。

喋喋は一切飛ばぬ。
激だSeは全然Seしてくれない。
益々夢中になっていた。



そんな、とある日
いつものように南国を激打していると…
【4】

ぷろろーぐ  評価

モロニバタクリ (2006年08月28日 08時57分)

その少女はいつもいつも黒髪を綺麗にセットし清楚な服装に身を包んでいた。

年の頃は22〜23才ぐらいだろうか…


一体どういう人物なんだろうか…

年からいえば大学生?

見えなくも無いがそんな感じはしない

ひょっとして若いが既に人妻?

指輪もしてないし、生活観も醸し出していない

じゃーなんなんだ?

とても毎日パチ屋に来るような(一般的な)感じはない
ギャンブル好きにも見えない

朝からデジハネ打って何考えてるんだろうか?

とてもミステリアスである…

そんな、闇の部分が知りたくて彼女に近づいていったのかも知れない。

闇の部分…
    闇の部分…
        闇の部分…
【3】

ぷろろーぐ  評価

モロニバタクリ (2006年08月25日 12時10分)

スロットの好調な波は長くは続かなかった。

はっきりとした下降線を下り始めるきっかけの事件が起こった。


ある人に言われたのだ。

「そんなに貯して、もし店がつぶれたらどうするの?」


その時、「確かにそうだ!」と思った。(思ってしまった)

世の中にもよく有る話じゃないか。
鉄板馬券が飛ぶ
高額株券がただ同然になる

「パチ屋とていつ摘発等でダメになるかどうかわからん」
「余裕もあるし、多少降ろすか…」

思うが早いか、カウンターにダッシュし
「きりのいいところ50万両分換金してください。」


それでもカードにはうなるほどの貯が有った。

到底1回や2回の天井バケ単等で無くなる数字では無かった。


50万両のキャッシュを手にし有頂天だった。
アイアンもフルセットに変えた。
高給○○もハシゴした。


金銭感覚が麻痺していた。

彼女の事は完璧に忘却し、レイコーも何杯も飲みまくっていた。


その間知らぬところで彼女は急激に変わり始めてる事に気付くよしも無かった。
【2】

ぷろろーぐ  評価

モロニバタクリ (2006年08月25日 10時12分)

数週間が過ぎただろうか…

デジハネから開放された勢いで狂ったようにスロットにのめり込んだ。

のめり込んだのには理由があった。
どの機種・どの時間帯・どの回転数から勝負しようとも
殆ど負けることが無かったからだ。
(実力以上の運が舞い降りたんだろうな)

貯メダルを利用し一切の銭を使わず毎日2000枚以上のメダルを貯しまくった。

全盛期は4万枚以上の貯を記録した事も有った。
(現在は34枚 ww)

デジハネなんかどうでもいい。
黒髪なんてどうでもいい。
レイコーなんてだれが奢るか!

無理も無かった。



しかし、それも長くは続かなかった。
(当然だよね…)
【1】

ぷろろーぐ  評価

モロニバタクリ (2006年08月25日 10時05分)

その少女はパチ屋には珍しい黒髪の可憐な少女だった。
(茶髪ではなく綺麗な黒髪を靡かせていた)

いつもいつも「デジハネ」を打っていた。
(一撃で右・左って勝負が嫌いなんだろうな)

特におしゃべりした事は無かったがいつもその子が見たくて来る日も来る日もその子の横に座り続けた。
(友達になりたかった)



しかし、それも長くは続かなかった。
まず、デジハネなる物がかったるかった。
それでも頑張った。
最高出球は1万個にも満たない。
それでも頑張った。
来る日も来る日も座り続けた。

努力が実り
「この台どう?」
「どれが良いかなぁ」
「レイコー飲む?」
程度の会話は出来るようになり徐々に親睦は深まりつつあった。

しかし…
やはり無理がある。
会社帰りの貴重な時間を使って最高1万個を狙うなんて…



「やってられるかぁ〜!!1!」


さらに決定的だったのが…

タバコが吸えなかった。
(彼女はタバコを吸わない。さらに極端に煙を嫌う)


「イライラしてる上にタバコ無しはどういうことじゃぁ〜!!1!」

たった2つの他愛の無い事だがそれを続けさせない理由としては十分だった。

そして、数週間が過ぎた…

デジハネを打つことは殆どなくなり
彼女の事も忘却されつつあった…
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