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【928】

ある朝の光景

まきりと2 (2019年01月14日 10時57分)
その朝、私はいつものようにスマホを開いた。

昨日、大好きなBLACK LAGOONで大敗した上、ただの一度も当りを引けず、299分の1ってなんだよ!と毒づきながら、そのはまりの道中に、どうしても気になっていたトピへのラストレスを投下した。

おそらく主は現れず、あの様子からするにもうあの部屋の扉を開ける事もないのかも知れない。
リアルがとても大変なんだと、記された言葉以上に、最後のレスが伝えていたから。

それでも、何年か先。
ふと思い立って主があの部屋の扉を開けた時、はじめましてが叶うかも知れない。

自分が立てた部屋を二度と見ない人って、いないんじゃないかな。
そこには確かに、その時の自分の想いが
気恥ずかしいほどつまっているから。

それは、私の祈りにも似た願いだった。
話した事もない人に抱く小さな願い。

(どうしてなんだろ)

自分でも不思議だった。

でも、この気持ちは知っている。

あの一見コワモテのサンタさんに話しかけようと思った日。
ちょっとコワいハンネの退治する人に応えたいと思った日。

ちょっとだけは考えたのだ。
ちょっとだけは。

どんな人かも知らない人に、はじめましてと自らいきなり近づく事は、安寧からは程遠い。
もしも、自分が感じたような人ではなかったら。
こんな私を受け入れてくれている主やみんなに、迷惑をかけないとも言い切れない。

だけど私は知っている。
この人と繋がりたいと思ったら、止まらない自分を。

だから、昨日もずっと見ていた部屋に主のレスがない事を確認した時、唐突に決めたのだ。

そうだ、今レスしよう。

明日になってこのトピが、もう書き込めない桜の下へ行ってしまう前に書けばいいじゃん。

また寂しくなるけれど、悪い事ばかりじゃないわよね。
私のトピのすぐ上に、一刻館が来るんだし。
あの人のトピにおんぶして貰えてたのは、ほんの数日だったからな。

激情から動く時の常として、普段メモ帳に書いてから貼り付ける方法を用いずにトピックへの返信を押した私は、心に浮かぶ言葉のままに、直接書き込みを始めて行った。



1月半ばの、とあるホールで。

頭上のカウンターに表示された数字は1,200。
699回転から回し始め、ついぞ当りを迎えぬままに。

スロで闘う息子がせめて、こんな事にはならぬようにと、何処ぞの神様に祈りつつ。
だって私のサンタは休業中。

(こんなんじゃ、神様だって鼻にかけてもくれないわよね。

俺はアンタのサンタじゃねぇよ。
サンタんとこ行けよ、サンタんとこに。

って言われるのが関の山かな。

いや、コレって神様じゃないし。
私の好きな、サンタだし。)


なにやってんだか。
自嘲気味な苦笑と共に
送信ボタンを押したのだ。



(レス数が増えている)

訝りながら、あのトピを開く。

その先に待っていたのは
懐かしい桜の香りと花びらが目の前を覆うような


とある朝の
とある私の


忘れられない光景だった。

※タイトル編集しました

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やはり作詞家です(^^)  評価

桜迷路 (2019年01月15日 01時15分)

世間は3連休らしく?こちらは昨日だけ休みでした。
まあ平日休みが取れるし…でも今週は休みなしだから半休を取るぞ!!

>その朝、私はいつものようにスマホを開いた。
ありがとうございます。昨日のコメントする時のご様子、しっかり伝わりました…<(_ _)>

>私のトピのすぐ上に、一刻館が来るんだし。
う〜ん、なるほど。それもアリだったのかも?(^^;)

>あの人のトピにおんぶして貰えてたのは、ほんの数日だったからな。
最初はおんぶでしたよね?数日後に変わっていて、あれ何だったのか不明です。

>懐かしい桜の香りと花びらが目の前を覆うような
>とある朝の
>とある私の
お〜!まさに「めぞん一刻」を知る人ならではの心に響く言葉!
まき2さん、やはり作詞家ですよ。誰か曲を作ってくれないですかね?

自分のトピを振り返り、ふと思ったことが…やはりKINGカズや山本昌さんに近いなあと。
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