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【19】 | 河島英五 す―す―す (2013年04月28日 01時03分) |
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>ひまやな〜 ひまなら俺の 昔話を聞いてくれるかいいやいや手間はとらせない ほんのつかの間の酔い語り 俺の家は畳屋で、俺の親父は昔気質の職人肌の…今思うたらええ親父やったけど。俺はオ親父みたいになれへん。俺はネクタイしめて大会社へ勤めるんやと親父やお袋に無理させて、やっと入った東京の大学。ところが二年の春にポックリ親父が死んでしもうた。妹はまだ16、お袋はショックで寝込んでしまうし、俺はお袋のたっての願いで親父の知り合いの畳屋へ奉公にあがったんや。父ちゃんが残してくれたお金たくさんはないけど、私らなんとかやっていくさかいに、お願いやからお前立派な畳職人になってこの家を継いでえな、そないいうてお袋に頼まれた。子供の頃からあんなに嫌がってた畳屋に俺はなろうとしたんや。 三年間頑張った駅前通りの畳み屋で お袋の内職を妹も覚えはじめた。 ところがその親方、ろくろく仕事を教えようともせんと、畳屋なんてそういつまでも続くもんやあらへん、その内みんながハイカラハイカラ云うようになったら、こんなもんもう終わりや。そんなこといいやがった。けど俺は一流の畳屋にさえなれば、みんながみんな西洋人みたいになるわけはないやろうし、俺は俺なりに親父よりも立派な畳職人になってみせる。そない思うて頑張ったんや。ところがそこの親方もっと他のことを考えてやがった。そのクソオヤジの念願通り駅前の拡張工事が始まると市役所のお偉方さんが持ってきた立ち退き料をたんまり持って、さっさとトンズラしてしまやがった。俺はいったいどうなるんや。途方に暮れて家に帰ると妹は嫁支度、大学でのインテリに見初められたんやと。俺は一体どうなるんや。お袋ももう畳屋のことなんか忘れてしもうて妹と一緒に暮らすんやと、ホッとした様な顔してな。みんな好きなこと云うとれ。その内あの畳屋の坊主頑張りよった、そない云わしてみせる。俺にも俺にも意地があるんや 赤い顔して差し向けられた一杯の酒はひと昔。 まして1日は一しずく 昔話を聞いてくれるかいいやいや手間はとらせない ほんのつかの間の酔い語り |
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【40】 |
M&H (2013年04月28日 03時13分) |
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これは 【19】 に対する返信です。 | |||
畳屋だったんだ 毎日 24時まで 畳職人のしごと ごくろうさんです! |
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この投稿に対する 返信を見る (1件) |
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