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【1350】		せいしゅん日記FINAL3 サルですまん（2015年12月18日 18時50分)
「ねぇ。サル君。マフラー、一緒に巻いていい？」当時、やたらと長いマフラーが流行っていて。二人でも「十分に巻ける長さ」のマフラーを。ワスもしていたのだが。コートの中、身を寄せ合いながら。一本のマフラーを二人で巻いて。どこからどう見ても「恋人同士」にしか見えない筈だ。これでいいのか？という疑問が、頭をよぎる。彼女は、あと数ヶ月で結婚をするのだ。相手を見た事はないが、その事実を、ワスは知っている。迷い、戸惑いながらも。その温もりと、身を寄せる華奢な身体が愛しく思えてしまう。そして、さっき彼女が口にした『好きなオトコノコ』という言葉。これは、自分に向けられた言葉ではなかったか。バーに入った。「サル君の知ってるお店がいいな」と彼女が言ったので。結局はいつものショットバーへ。いつも静かに流れるジャズが、今夜はクリスマスバージョンだ。店の中は、若いカップルでいっぱいだった。さて、どれほど飲んだだろう。いまひとつ、記憶か定かではない。たわいもない会話をして。飲んで。笑って。楽しい一時は、余りにも早く流れてしまうものだ。我ながら情けない話ではあるが、酔っ払ってしまった。そこ頃は、そこそこ酒には強かった筈なのだが。迂闊にも、飲み過ぎてしまったのだろう。そしてふと時計を見ると。最終電車はとっくの昔に終わっていた事に気づく。「あ、ゴメン。終電、なくなってる」と彼女に謝ると、くすっと笑いながら「うん。知ってた」酔いながらも、頭の中で計算はするのである。彼女は普段、母親の手伝いでスナックで働いている。だから、タクシーに乗って帰ることはよくある事だろう。ああ、そういう事か。当たり前だ。彼女には、婚約者がいるのだ。こうして、二人で飲みに行けただけで十分じゃないか。そう思いながら。お勘定を済ませ、店を出た。店を出ると彼女は、何も言わずにまた、コートの中に身を寄せてきた。「ねぇ。いまから、どうする？」「あんま遅いと、タクシー捕まえるのが大変でしょ？」と聞くと「あたし、タクシーよりチガウトコロがいいな」といいながら、ワスの身体を強く抱きしめたのである。この状況で。もしも『冷静にしていられる男』が存在したら。そいつはガンジーだ。いやいや、ガンジーだって無理だろう。ガンジーがどんな人生を送ったのかは知らないが、こんな状態で『平常心』を保てる訳がないのだ。クリスマスの夜。『チガウトコロ』が空室になっている可能性は、天文学的な確立ではないだろうか。ましてや、大阪の繁華街である。しかも、冷え込みの厳しい夜。長い間、当てもなく女性を歩かせる訳には行かない。国道に出て、ふと、一軒の『チガウトコロ』が目に入る。ダメで元々。エントランスからロビーへ。受付のカウンターに行く。聖なる夜に。奇跡は起きた。なんと、一部屋だけ、空いていると言うのである。「ダブルですが、よろしいですか？」部屋に入った。広いというほどの部屋ではなかったが、狭すぎるという印象もない。二人ともが、まるで「そうするのが自然」かのように。ベッドに並んで腰をかけ。暫くの沈黙。彼女が、じっと見つめている。そして。もうコートはないというのに。身を寄せてきたのである。「ね。優しく......して...........」朝になった。目を覚ますと、彼女はいなかった。テーブルの上に、一枚の便箋を残して。便箋には、可愛らしい文字で「優しくしてくれてありがとう」と書かれていた。そして。「優しいサル君が好きだけど、あなたの優しさは私には辛かった」とも。その後、彼女に会うことは一度もなかった。

【1369】		RE:せいしゅん日記FINAL3 　ぽんこつ☆ (2015年12月19日 23時35分)
これは【1350】に対する返信です。
☆　サル吉さん　☆ 青春日記♪ かなりの評判だにゃ～(・∀・) きっと楽しみにしているロム専の方もたくさんいると思うにゃん♪ ケドケドサル吉さんの体験談だから… 限りがあるよね～(・∀・) ケドサル吉さんならこれからも青春日記始まりそうダケドｗ最終回とゆ～コトで残念だけどｗ楽しく読ませて頂きましたぁ～色気のないこの部屋に(・∀・)刺激を注入してくれて感謝にゃのです♪ サル吉さん♪ ありがと～(・∀・) また気が向いたら　にゃんでもカキにきてにゃん♪ ぽんこつ☆とサル吉さんゎ貧乏友達だからｗずっと仲良しにゃ(・∀・)ｗ

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