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【3443】 | 【魔境への誘(いざな)い】その1 古代晋也 (2016年03月19日 01時15分) |
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ピワ王位戦 第3局自戦記 本局までの がくおピワ竜王・王座との対戦成績は、実に僕から見て1勝8敗。ピワ竜王戦、ピワ王座戦を共にストレート負けで奪取され、このピワ王位戦でも初戦敗北 、第2局すなわち9戦目にして初めて土を付けたという流れであった。 各棋戦の対戦成績が1勝1敗とイーブンになったのは初めてのことであって、前局の勝利がマグレでないことを証明する為にも、また、本棋戦の対戦成績を1歩リードする為にも、ここは、何が何でも勝ちたいところ、逆に がくお2冠からして見れば、ここは力の差を見せつけておきたいところ、 この大事な1戦に僕の選んだ戦法は、『2手目3二飛戦法』・・・実は、この作戦は、過去9局の戦いにおいて最も善戦した戦法なのですが、敢えてここまで使わず温存していた作戦でもありました。 しかし、今になって思うと、がくお2冠は、3二飛戦法を予測していたのか? 対局前から奇手を放っていたのでした。 『第3局は穴熊に潜ります。』・・・そうです。対局前から穴熊を宣言していたのです。 この奇手が、8手目「8八角成」を誘発したと考えると、全く恐ろしい勝負術ではありませんか。 穴熊宣言が無かったら、「8八角成」とは指さなかったと思います。「8八角成」は、僕にとって全く未知の魔境に入って行く様な将棋で、勝負に拘るのなら、ピワ竜王戦第2局をなぞっていく様な指し方もあったところ、未知の魔境に入って行きたい好奇心が勝ってしまったという・・・ かくして、僕にとって、おそらくは、がくお2冠にとっても未知の魔境へと突入して行くのでした。 1;▲7六歩 2;△3二飛 3;▲2六歩 4;△4二銀 5;▲4八銀 6;△3四歩 7;▲6八玉 8;△8八角成 【魔境への誘(いざな)い】その2 に続く |
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【3451】 |
古代晋也 (2016年03月19日 23時43分) |
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これは 【3443】 に対する返信です。 | |||
ピワ王位戦 第3局自戦記 【9手目からの指し手】 9;▲同銀 10;△6二玉 11;▲7八玉 12;△7二玉 13;▲4六歩 14;△5四歩 15;▲4七銀 16;△5三銀 角交換となったので、お互いに自陣に角を打ち込まれない様に慎重に駒組みが続きました。 『角交換に5筋を突くな。』・・・これは、将棋の格言で僕も知らない訳ではありませんでしたが、2手目「3二飛」に続いて、14手目でも将棋の常識を無視した手を指しました。5四歩は、正に角交換に5筋を突いている訳です。 対して、がくお2冠は、あくまで基本に忠実で、5筋を突かず、4六歩から4七銀と将来3七桂とした時の桂馬の頭も予め守っているという用意周到さです。 洗面器の水に顔を伏せて我慢比べをしている様な将棋が続きます。 17;▲9六歩 18;△9四歩 19;▲8六歩 20;△8二玉 21;▲8七銀 22;△7二銀 23;▲8八玉 24;△2二飛 25;▲7八金 26;△3三桂 27;▲3六歩 28;△2一飛 29;▲1六歩 30;△1四歩 31;▲3七桂 32;△4二金 33;▲6六歩 34;△6四銀 35;▲5八金 36;△8四歩 37;▲2五歩 38;△8三銀 38手目指了図の時点で、お互いに角の打ち込みの隙はありません。 しかし、ここで がくお2冠の しなやかな指が駒台の角を すっと摘まんだかと思うと、次の瞬間 カシッと まるで盤面に沈み込む様な音で打ち付けられたのでした。 【魔境への誘(いざな)い】その3 に続く |
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