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【152】

ちも物語 2

ゑびす4 (2006年10月23日 18時10分)
 『ちも物語 2』

 君の名はちも。
 今日も仕事へ出掛ける。
 そう,君はしがない税務署職員。
 労働に見合わぬ給料。
 いつまで経っても貯まらない貯金。
 君は与えられた仕事をこつこつとこなす。
 やがて5時になり,君は仕事を終える。

 君の趣味はパチンコだ。
 しかし,君は,パチンコをするためだけにホールに行くわけではない。
 時折見かける彼女が目当てだ。
 彼女は,いつも羽根デジを打っている。
 君は,いつものように彼女の隣に座る。
 彼女がいる時,君は必ず彼女の隣に座る。
 君は,鼻腔をできるだけ広げ,彼女の香りを嗅ぐ。
 彼女のさらさらした髪からは得も知れぬ良い香りが漂ってくる。
 君は,嬉しさのあまり,鳥肌が立つ。
 ひよこの癖に鳥肌が立つ。
 君のふわふわとした羽は,喜びのあまり震える。
 しかし,彼女の視線は君の方に無い。
 彼女は真剣に縦横無尽に弾かれる玉を見ている。
 君は,横目で彼女を見る。
 君の視線は玉を追っていない。
 ただただ,彼女だけを追う。
 玉が無くなり,君は,空打ちの振動だけを感じる。
 彼女が不審な顔を君に向ける。
 気づいた君は,恥ずかしそうに玉を買う。

 やがて君は,所持金が無くなり,帰路に着く。
 その姿は,弱弱しく,毟られた羽は痛々しい。
 君は,いつものようにコンビニに行く。
 籠を持ち,弁当売り場の前で悩む。
 今日は何にしようか?
 しかし,貧乏な君は,カルビ弁当を買う勇気を持ち合わせていない。
 いつものように,シャケ弁当を取り上げる。
 そして,雑誌コーナーに足を運ぶ。
 君は,辺りを見渡す。
 こっそりと見渡す。
 他に客はいないか?
 客がいないのを確認して,君は怪しい雑誌を手に取る。
 君は,読み進むうちに興奮してくる。
 しかし,君は気づく。
 近くに客が寄って来たのを。
 君は慌てて,怪しい雑誌を元に戻し,パチンコ雑誌を手にする。
 君の脇には冷たい汗が流れている。
 面白くも無い雑誌を一通り読む終わると,君はレジに行く。
 そこで君は,なけなしの500円玉で弁当の代金を払う。

 君は,部屋に帰る。
 静かな部屋に電子レンジのチンという音が大きく響く。
 君は黙って食事をする。
 質素な食事を終え,君はため息を付く。
 君のため息は,どこかに吸い込まれていく。
 君は,布団を敷く。
 そして,眠りに付く。
 深い眠りに。
 そして夢を見る。
 『僕はちも。幸せになれるかな?』

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【169】

うっほほ〜い。  評価

安倍しんちゃん (2006年10月30日 18時15分)

オラしんのすけ。

また,まちがいをみつけちゃった。

オラってすごい?

ゑびす4さん?

48ぎょうめの『読む終わる』は『読み終わる』だぞ。

ちゃんとちゅういしてかいたほうがいいぞ。

えっへん。
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