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【30】

サミット前夜〜1〜

キングスイカバー (2006年05月28日 03時52分)
その日はいつもと変わらぬ金曜
ひとつ異なることと言えば、
本日の勤務を終えた後にカボチャマンという得体の知れない生命体と遭遇する約束をしているだけであった

その生命体はこれまで幾つもの度重なる悪事を働くことにより、天罰を下されてきた
住みつく惑星、住みつく惑星、次々と彗星衝突により消滅し、
住処をてんてんとしてきた移住民族なのでア〜ル

そんな危険な生命体と遭遇することに私は僅かながらの不安を感じていた

イッタイどんな容姿をしているのか…

びんかんの近畿トビでキツネ鳥たちが掻いていたことと、本人の言っていることとどちらが真実なのか

私は自らの目でそれを確かめることにしたのであった

根っからの研究者としての血が騒いだのだ

不安以上に未知への探究心が働いた・・・ということである


こうして夕刻、その日の勤務を終えた私は彼との待ち合わせの場へと車を走らせた

ETCのレーンを時速80kmでくぐり抜け、「仙台・東京方面」の路線へと愛車カウンタックを向けた


キ「只今、高速に乗りましたきん♪あと30分もあれば着きますきん♪」

カ「おー、着いたらさがしてみてくれ、なお、メールがきても気づかないふりをする予定だ」


すでに戦いははじまっていた

心理戦である

私は彼のエゲツナイこの言動をどのように切り崩すか、それを思い描きシミュレーションしながら、現地へと車を走らせるのであった

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【31】

サミット前夜〜2〜  評価

キングスイカバー (2006年05月28日 04時27分)

メールで30分もあれば着くと送ったのだが、実際には15分で到着
まったくの予定通りだ、彼はまだ油断しているであろう

さて、それらしき人物を特定しようか、私は作業に乗り出した

パチンコパチスロ、ホール内をくまなく徘徊して周るもさすがに大型店ということもあって人物特定は容易なことではない
あまり目立ったアクションは避けたいため、私は2週目をためらった

カフェの椅子にこしかけ、私は雑誌を手に取った
そこは通路を一望できる場所でもある

さて、メールでも送るとするか


キ「つきましたきん食事処にてお待ちいたしておりますきん」


餌を垂らしたらあとは待つのみ
が・・・間髪置かずに彼から返事が戻った


カ「ちょっと待っててけろ、今チャンス目引いた」


チャンス目?・・・
なんだ・・・これは罠か・・・

チャンス目と言っている時点で「スロット」に特定される
更に、その中でも機種は絞れる

こちらから仕掛けるべきか

否!!!

じっくりと構えるのが横綱

私は彼の陰謀にはまるわけにはいかないのだ
しばらく待ってみよう

10分・・・20分・・・

音沙汰がない
何をたくらんでいるのだ、私は危うくしびれを切らしそうになったそのとき


カ「今、福山雅治がそこに行くから大声で歌え」


獲物が釣れたのである
私はソファーに深く腰をしずませ、女性セブンを読むふりをして通路を視界にとどめた

そのときである!!!

怪しげな人物が食事処の方向へと移動して行ったのだ、しかも顔は半笑いである・・・ヤヴァイ・・・ヤヴァ過ぎだ


もしかして今のがそうなのか
いまいち確信が持てない

ここで私は彼からのメールが気にかかり、もう一度ケータイを開き彼からのメールを読み直した


「今、福山雅治がそこに行くから大声で歌え」

「今、福山雅治がそこに・・・」

「今、福山雅治・・・」

「福山雅治・・・」


う〜む・・・今の人は違うな
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