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【19】

思わず涙が出ちゃうおはなし。(5)

たいちょ。 (2006年11月23日 16時57分)
私はそんなに強い人間じゃありません。

彼女と出会うまでは、斜めに構えた荒れた人間でした。
自分は一人で生きているんだという、妙に冷めた面もありました。

それを変えてくれたのは、彼女だったのです。
自分は一人じゃない、多くの人の力で支えられているのだと教えられました。


彼女が入院した時、
自力で高校卒業、大学進学、就職と経験していましたので
今の会社を辞めても、どうやってでも自分一人くらい生活できると思い、退職する事が出来ました。

世間体とか親の目とかがない分、辞めるのにも抵抗が
なかっただけだと思います。

彼女が旅立ってからは、彼女のご両親に支えられました。
私より辛いはずのご両親が、そこまでしてくださいました。

本当に自分は一人じゃないんだと思えました。
だから決して自分の力で立ち直ったわけではないのです。

彼女と彼女のご両親には、多分一生かかっても受けた恩は
返せないと思います。

その一方、彼女のご両親も私がいつまでもそのご好意に
甘えてはいないだろう事もご存じのようです。

彼女のためにも、はやく独り立ちし、
今度は私が誰かを支える番だと考えている事に、
気がついておられるようです。

人は一人では生きられません。
一人で生きているんだという考えはただの傲慢だと学びました。

人に恩を受け、そして恩を受けた人間は、
次の人にその恩を受け渡していく。

そういう恩のリレーが、人が持つ本当の強さなんだと思っています。

こんな私でも、誰かの心に届く事が出来るんだという、
大きな財産をいただきました。

私の思い出話を読んでくださったすべての方に、
心から感謝し、これからのご幸運をお祈りします。




〜〜おしまい〜〜

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【51】

思わず涙が出ちゃうおはなし。(後書き)  評価

爺。 (2006年11月27日 23時40分)

こんなことは書く必要がないのかもしれません。

が、彼女と知り合ってからの数年間は
彼女以外の女性に興味を持った事などありません。

もちろん浮気をしようなんて考えた事もなく
それは彼女が入院してからもずっと変わりませんでした。


けれど、私も普通の健康な性年男子です。
夜中に下半身がムズムズしてきたりする事も正直ありました。

そんな時はビデオか何かで、1人慰めていましたが
それだけではさすがに限界を感じてきてしまい
私は時々、風俗へ逝くようになっていました。


偶然にも、通っていた店に
彼女と同じ名前の女の子がいました(勿論、本名ではありません)

顔や性格は全然似ていないのですが
天然で、いかにも健康的な雰囲気になんとなく癒されたのか
私はその娘をよく指名していました。


「お兄さんって、ウチの名前好きなん?」

「えっ、どうして?」

「だって、イク前になったらウチの名前、何回も言うでしょ」

「そうかな...」

「あ、わかった!昔この名前の人に振られたんでしょ?ね、そうでしょ?」

「まぁ、そんなトコロだよ、はは」


私は無意識の内に彼女の名前を呼んでいたようです。


罪悪感も多少ありましたが
コレは浮気ではないんだ、ただの処理なんだ、と自分に言い訳をして
寂しい夜をまぎらわせていました。



けれど、彼女の容態が急変してからは
そんな邪念も一切消え、ただただ彼女が良くなる事を
祈る毎日が続いてました。

そして...
彼女が逝ってしまい
心にポッカリ穴が開いてしまった私には
もうそんな事を考える余裕もなくなっていました。




しばらく経って
私はその店の前を偶然通りかかりました。

(○○ちゃん、どうしてるかな...)

妙な懐かしさと、酒の勢いも手伝って
私は惹かれるように店へと入ってしまったのです。
そして、あの女の子はまだいました。


「久しぶりだね〜、元気してた?」

「うん、まぁ」

彼女はいつものように明るく私を迎えてくれました。
そしていつものように優しく、私を...(うっ)
けれど、その日はなぜかおっ勃ちません。


それどころか...
いつのまにか私の頬は涙で溢れていました。
拭っても拭っても涙が止まりません。
自分でもなぜだか分かりません。
そしてその涙は号泣へと変わり、彼女の名前を思い切り叫んでいたのです。


「ね、良かったら話してみて。時間はいっぱいあるから」


こんな状態の私にも
彼女は変わらない優しい顔で、微笑んでくれました。

私は今までの事を全て彼女に話しました。
それは、溜まっていたものを吐き出すかのように
言葉が溢れ出して、止まりませんでした。


やがて
彼女の顔がそっと私に近づいてきました。

「今日は、私のこと彼女だと思っていいよ」

そう言いながら、私にキスをしてきました。


そのキスは今までのようなプレイ的なものでなく
狂おしいくらい熱いキスでした。
私も思わず彼女を思い切り抱きしめていました。
むさぼるかのように激しく、体を重ね合う2人...

そして、私達は自然とひとつになっていたのです。



それから後のことはよく覚えていません。

ただ、帰り道
いつになく夜が優しかったような気がします。









その日から
3日後の朝でした...

いつものようにトイレに行き
用を足した瞬間
私の下半身を激痛が走ったのです。





続く
【22】

RE:思わず涙が出ちゃうおはなし。(5)  評価

ケロッと軍曹 (2006年11月24日 12時50分)

たいちょ。さん
泣けました。感動しました。
私の素性がばれるとまわりがうるさいのであえてステハンにさせていただきます。
このトピ見てよかった
これが伝えたかっただけです
失礼致しました。
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